◎ 研修親睦旅行の報告書から大仙市清水の湧水群跡
◎ 清水地域は、豊富な湧水の恵みを受け永く繁栄してきた地域です。その中心が天王清水です。この清水湧水)は八坂神社にあり、江戸後期の紀行家菅江眞澄は月の出羽路の中の上沖ノ郷村で「六泉を水元といふ。天王清水、春日清水・・・是をもて千畑を作るといへり」と記しています。この地域は大小合わせて100を超える湧水があったととも言われ、他地域もその恩恵に預かっていたことが伺われます。
・当時は「水争い」が絶えない時代だっただけに、この湧水(神社)に対する思い入りがいかばかりだったか想像に難くありません。これを象徴するように450年以上前から続くといわれる「ぼんでん奉納」があり、藩政期には数百本にも及んだと云われています。ぼんでん奉納後は、清水の中や辺に立てるしきたりがあり、実りに感謝し、五穀豊穣を祈る切なる願いが込められています。
・主な湧水地と湧水跡を拾い上げてみると次の通りです。
①天王清水・・・八坂神社境内
②春日清水・・・大清水川流域 奈良の春日神社からの分霊
③金ぶみ清水・・・金ぶみ八幡神社境内
④一部清水・・・上黒土。イバラトトミヨの棲息地
⑤源兵ェ清水・・・村杉の千葉俊夫さん宅地内
⑥麿呂清水・・・上沖ノ郷の三浦房雄さん宅地内
⑦黒清水・・・上野口集落会館の東脇
⑧薬師清水・・・上野口の細谷精悦さんの薬師堂
⑨新田須水跡・・・村杉の高橋正俊さんの南
⑩多郎兵ェ清水跡・・・中野口の児玉政一さんの北側
⑪熊野須水跡・・・上野口の熊野神社の東側
⑫笹清水跡・・・上野口の細谷恒規さんの南側
⑬川内池清水跡・・・上大蔵の伊藤昇さんの北西、
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