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不登校の中期 保護者への対応

2015-11-29 10:25:24 | 子どもの養育 不登校等 教育の問題 
不登校の中期 保護者への対応

今回はこのような標題にしました。
 不登校の中期になると、一応は本人も安定していることが多くなります。外見からは気ままな生活に見えることが多いでしょうが、それも本人にとっては大切な時期と言ってよいと思われます。
 本人が本当に自分の生活を、気ままであっても自分の思うように送ることは今までにはなかったことなのでしょう。周囲は、それも受け入れることが基本であると思われます。 安定感の中から次のことが準備され、次のことへのわずかばかりでも動きが始まってくるものと思われます。一見停滞に見えながら次の何かを準備する時期、次への蓄積をする時期が中期と言うことだと思われます。
 前回にも触れましたが、本人への対応も少しずつ自然な形で行うべき時期でしょうし、着実な冷静な対応が必要な時期といえるでしょう。

 保護者にとっての中期は、問題への理解を深める時期として特に大切な時期だと思われます。本人も仮とはいえ安定しているでしょうし、反抗や反発、極端な落ち込みや沈み込みも弱くなっているでしょうから、保護者もいろいろなことを考えやすい時期だと思います。
 端的に言えば、保護者の課題は、「どうしてこうなったのだろう」という問いに、各保護者なりに問いを発して、その回答、それはそれぞれの例でそれぞれの答えでしょうけれども、各保護者ごとに気づきを得る時期であるともいえると思います。
 このようなことが生じた原因と言ってもよいのかも知れませんが、単純に原因とはいえず、例えて言えば事情とも表現した方がよいようなことと思われます。一人の人に原因があるわけではなく、一人の人がすべての原因を作るというものでもなく、本人を取り巻くいろいろな人の関係性とも表現するのがよいように思われます。
 なので、悪者探しではなく、原因を作ったと犯人探しをするようなことでもなく、
端的に言えば、その状況の関係性とも言うべきものでしょうか。環境や人間の関係性が大きく影響しているように思われます。

 その姿が客観的に見えるようになる、見られるようになると、これまでの本人へのかかわりの特性や課題性に気づくことができ、その修整にも発展する機会となるのではないかと思われます。
 そのような意味からは、本人を取り巻く身近な環境である保護者と本人の関係は、その特性への気づきの中心となるかも知れません。
 保護者の方々は、気づきながら、気づかずにかかわらず、ある特定のかかわり方をある程度強く持っていることが多いように感じられます。
 そこで、ポイントは、その特性に気づいてもらえるような環境を作ることなのですが、これがけっこう難しいことでもあるように思われます。
 保護者の方がいろいろなこと、思いつくことを、あるいはこれまでのいきさつを十分に話すことができる人間関係を作ると言うことがまず必要なことと思いますが、これも大変忙しい学校の先生が作ることは現実的には難しい面もあるようです。しかし、これが基本的に必要なことは心のとめておくことがよいと思います。
 十分に聴く機会を可能な限り、作ってみる。その前には、中期でも本人の動きが少ない時期でも保護者の方との関係性は保っておく、維持しながら深めるように自覚して対応するという基本はとても大切なことと思われます。
 連絡物を忘れずにきちんとある程度定期的に届けて、学校や先生の思いを伝えるように努める。時々電話してみる。帰りがけに家庭を訪ねてみる。保護者の大変さ等について、連絡物にちょっとした共感の言葉を添えてみる。学級の様子を簡単に知らせてみる。などなど、よいと思ったことはやってみる、で動いてみることが次につながるかも知れません。できるだけ何とかしたいの気持が必要なことと思われます。
関係性があれば、「保護者の方の言葉に積極的に耳を傾けて聴く」ことで、保護者の方自自身が、自分の発した言葉の意味を振り返って考えてみる機会になるといいなあと思っています。


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