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不登校やいじめ 教育の課題、教育相談 カウンセリング 生徒指導等について、課題解決のための具体的方法について述べます。

ことばが伝わりにくい子どもへの対応について 会話のコツ

2017-12-08 17:59:47 | 不登校支援 子どもの養育 学校教育
ことばが伝わりにくい子どもへの対応について  会話の中で
 
 上は前回の表題でした。ことばの通じにくい子どもとどのように会話をしていくか、どのような意図で、どのような言葉づかいで、どのようにしていけば心が開かれるようになって、ことばが通じやすくなるのか。そのような点について触れてみたつもりです。
 
 今回はコツという言葉で、会話の時の具体的な留意点について触れてみたいと思います。簡単といえば簡単、難しいと言えば難しいことではあるのですが、慣れが一番必要ということでしょうか、
 小さい子どもと話すときは、基本的にことばはゆっくりで、大きめの声で、少し大げさでもしっかりと対応するのがよいと思います。

 但し、大げさすぎるのはよくないと思いますので、その辺りは常識の範囲でよいと思います。普通の会話ですと、聞いた言葉を言い返すようなことはないと思いますが、小さな子どもにはことばを返すことが必要と思います。
 
 伝え返すことで、聞き留めたことを相手が確認できるからです。ここまですることで相手からの支援者に対する肯定的な感覚を育てることができると思います。

 そうですね、育てることが肝要ですね。一言一言の言葉のやり取りの中で、肯定的なイメージ、信頼感を育てることが必要だと思われます。
 これを意識的にやっていくことが大切と思います。
 
 少し大きい子の場合には、小学生の高学年とか中学生とか、エネルギー感の少ない静かな子だとかの場合には、相手の状態を見て、相手が小さい声であれば小さい声だし、普通なら普通だし、少しぞんざいな言葉を使っている子なら、中立的なことばづかいでいいのではないかと思います。
 あまり大きな声は適切ではないと思います。
 
 しゃべりすぎは禁物ですけど、黙っていすぎるのも、何か不自然でしょうから、程よくということでしょう。中学生くらいの子は、会話の相手が黙っているのはつらいらしく、何かぎこちない感じになってしまうことがよくあるので、聞く方もそこそこ話してやるつもりも持っていたほうがよいでしょう。でも、話の主導権は相手の子どもですよね。そうしないと、子どもが自分の心の現実に直面しませんし、話したいことを自分の力で話せるようになりませんからね。自分の気持ちを自分の力で、ぎこちなくても自分のペースで話す。これが初めの一歩ですものね。一歩がなければ、その後の半歩も一歩もありませんものね。微妙なバランスの上に、でも信頼して待ってあげる、でも話しにくそうだったり、もじもじしていることが強そうだったら、必要なフォローを少しする、話題を変えてもいいし、テレビ番組のことでもいいし、昨日の休みは何した?でもいいですし、そこは相手との呼吸でいいと思いますね。
 何かふわふわした表現で伝わりにくいと思うのですが、ここが本当のポイントだと思います。ポイントを外すと関係性が深まらないので話が進みませんね。工夫が必要な部分ですね。

 いずれにしても、聞く人の側がきちんと自覚して、このかかわりの目標は?、とか、相手はどんな気持ちでそこにいるだろうかとか、どう受け止めたら相手の心が安定するだろうか、とか、いろいろなことをしっかりとていねいに考えながら、自覚して、行き過ぎず、足らなさすぎず、ちょうどよくを目指して話をしたり聴いたりすることが大切と考えます。自然に構えながら、心は敏感に張って、しかも感情的な面を逃さないように聞いて、それに対して必要な対応を行っていく。そんな感じですね。なので、結構しんどい時もあるでしょうね。
 
 普段先生がやっていることと結構違うのですね。先生も支援する人なのですが、ちょっとやりすぎややり足りない、そんなときがあるようですね。
 
 支援や指導というよりも、寄り添ってともにいる、そんな感じがいいかもしれませんね。でも先に急ぎたい気持ちも出てきてしまうのが結構あるのですね。ここはセルフコントロールです。
 
 さてさて、ことばの通じにくい子ども、心を閉じかけている子ども、閉じ切ってしまっている子ども、さまざまな子どもに、それぞれに適したように、時と場所、継続時間、間、受け入れる言葉を発すること、理解したことばのフィードバックを行うこと、それぞれを考えて行っていく、何か瞬間的な芸術みたいですね。時間の流れの中で、触れ合うこと、理解する気持ち、分かち合うこと、そんな感じで、人生の基本が詰まっているようです。
 
 子どもとの間にそんな関係ができたらいいなあと思うところです。今日はここまでです。では・・・
 
 
 
 
 

ことばが伝わりにくい子どもへの対応について 会話の工夫

2017-12-03 17:27:07 | 不登校支援 子どもの養育 学校教育

今回は会話の工夫としてみました。

前回では、会話の持つ意味について考えてみました。会話が成立するには信頼感が大切だということ。

信頼するということは、子どもが伝えたい言葉は何だろうと思って、慎重に、ていねいに話を聞くこと。聞くことが受け入れることにつながっていること。子どもの心は、周囲の人が受け入れてくれないから閉じられていること。こんなに言いたいことがあるのに、それを粗暴な形や孤独な形で表現しているのに、それに気づいてくれないで、今の自分にっては必要のないことを言ってばかりの周囲の人たち。それで、さらに孤独感や信頼感がなくなってしまうのに、それに気づけない、気づかない、気づこうともしない人たち、そんな人たちの話は聞けないやと言って、心を閉じている。

 悪循環にほとんど気づかない人たち。気づいてもかかわりをかえられないのかも・・・ 

 対応の方法を知らない、知ろうとしない大人たち。さてどうしたものか、どうしたらわかってもらえるだろうかと、思いながら、子どもも苦しんでいる。現状が変わらないで続いてしまう。なんだか、今の時代の縮図みたいにも思えてしまうような光景かもしれませんね。

 まあ、いろいろな考え方ややり方もあると思うので、それはそれとして良しとしておきましょう。

 ちょっとマイナスイメージになってしまったかもしれません。それは望まないですので、何かできそうなこと、必要なことを考えてみます。

 以前にももしかすると触れたかもしれませんが、ふと思いついたので記してみます。

 学校にはさまざまな課題を持っている子どもや、深く傷ついている子どもがいます。そして、それぞれの子どもの行動が起こります。

 子どもの行動はそれぞれの子どもの心の反映であると思われます。心の健康な子どもは、成長を指向します。たとえ多少の条件が合悪くても、例は悪いかもしれませんが、先生の教え方がそれほど上手でなくても、少しの戸惑いは見せながらも、ちゃんと学習し知識や技術を身につけていきます。学級の中が多少騒がしくても、そのようなことにはあまり影響は受けないでちゃんと学習し、必要なことを身につけていきます。

 一方で、例えば、教室内の学習環境がよくても、心に課題のある子どもは学習を拒否してしまいます。人の言葉を受け入れません。何か一人でぼんやりいたり、手悪さをしていたり、周囲に関心を持てずにマイペースだったりの姿を見せます。

 もう少し心の中の深くまで課題を持っていると、それが行動に出てきて、周囲に悪影響を与えたり、時には教室外へ出て行ってしまって、本当に孤立や孤独の状態を示したり、成長につながりにくい行動をしても平然としているような、成長を拒否しているかでもあるような行動をとることも見られます。(ここでは先天的な障害等は考えていませんのでご了解をお願いします。)

 心の状態と行動や姿の状態は同様に見えて、行動の状態を見れば、心の状態も見れるように思っています。

 ですので、行動をよく見れば、心的な現実も見えると思うので、行動を見てその心的状態を判断して、その状態をさらに悪くしてしまわないように気を付けながら、子どもが求めていることは何なのだろうかと考え、その求めているものを少しずつでも与えていくことを考えるのが大切だと思います。

 ここのところで必要ではないかかわりをしたり、必要ではない言葉を使って子どもを動かそうとしたり、作為的なかかわりや指導が多くなってしまうことが結構見られるようです。

 それが、子どもをさらに良くない方に追いやってしまうことも多いようです。

 子どもが欲しいと思っていることは、確かに自分は周囲の子どもと違って課題を持っているけれども、そのことを必要以上に強調しないでほしい。そのような自分だけれど、それは自分でもわかっているけれども、なぜそのようになったのはわからないから、自分でもどうしようもないことが多いんだ。

 そのような行動につながってしまう感情があって、でもそれには気づけないけれど、わからないけど行動が出てしまうんだ。だから自分も困っているんだ。できたら他の子と同じように学習もしたいし、いろいろとやりたいんだけれど、それが難しいんだ。

 小さい子は自覚できないでしょうがそんな気持ちを持っているのでしょう。大きくなるにつれて、だんだんとおぼろげながら背景には気づくようになるでしょうが、でも環境を変えたり、自分の行動を変えたりするのは難しくて、自分でもどうしようもなくなっているのが現実なんだよ。もう遅いのさとか、そんな気持ちもあるかもしれませんね。

 ちいさな子どものうちに変容を促すことができるといいですね。

 その、変容を促す周りの人からのことばがけやかかわりを探すのが大人の役割ですね。子どもが小さいほど大人のかかわりの質が大切で、質の良いかかわりをある程度継続的に行えば、子どもの変容を促すことができると思います。

 子どもの求めるニーズに合ったかかわりを行うことが子どもを成長させる源の力です。持続的にそのような力を与えられた子どもは、心が強いですので、基本的に安定感があり、多少の条件の悪さには左右されにくく、自己の本来的な成長力を発揮させながら生活していきます。但し、何らかの事情で、そのような子どもでも生活条件が結構悪くなると、成長力は低下してしまうのも現実です。大人の配慮と注意、留意が常に必要なところです。

 

 話は変わりますが、以前に「家庭教育講座を実施してみませんか」(講師は派遣します)という案内を載せてみてご紹介をしました。

 当方の知り合いがその活動をしていましたので、当方もそれに加わって、何人かで別紙のような活動を行ってみようということになり、案内を掲載したわけです。

 もう一度掲載したいと思いますので、お読みいただけたらありがたいです。今日の記事にも書かせてもらいましたが、幼少時からの子どもの養育は本当に大切なことです。小さい時ほど大切です。のちの人生の基盤を作る時期ですので、ここできちんと育てることができれば、本当に心が安定し、やる気・意欲も育ち、それぞれの子どもが前向きに自分の力を発揮できるように育っていきます。

 それらの考え方や具体的な方法について、幼稚園、保育園、小・中・高の先生や保護者の皆様、PTAの役員の皆様、にお伝えする機会があればよいのだけれど・・・と思っています。

 当方のスタッフには、下の別紙の主催者や学校教育の関係者、学校で不登校支援の活動を行っていた経験者、等々、いろいろな分野で活動してきた者がおりますので、さまざまな分野でのご要望にも応えることができると考えています。

 現在は別紙の電話番号の者がまとめ役になっていますので、もし何かありましたらそちらにお電話をいただければありがたいと思っています。趣旨をご理解いただきよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ことばが伝わりにくい子どもへの対応について 会話の中で

2017-12-01 17:44:25 | 不登校支援 子どもの養育 学校教育

今回も時間の関係で少しになるかもしれません。

前回の続きのつもりで、具体的な方法に気を付けながら記してみます。

閉じた心を開けるように、支援者の方から相手の心の中に飛び込んでいくこと。そのためには、まず、相手が心を許せるような関係を形成することが前提であること。そんなことに触れたのが前回でした。

 今回は、人間関係ができたとしたら次には何をどのようにしていくかという課題についてです。

とは言え、人間関係ができれば、今から記してみることは自然にできるのですけれどね。そのくらい信頼関係が大切だということですね。

信頼関係ができ始めると、言葉のやり取りがだんだんに自然にできるようになります。こちらの言葉が相手に伝わると、相手の姿が変容してきます。少しの変容ですが、気づくようにすることが大切です。微妙な変化です。ていねいに観察したり、冷静に動きの変化を見てみてください。

 そして、変化が現れたら、少し積極的に言葉を交わしていきます。何をどのように交わすかということですが、それはその時点で自分で考えてやっていけばよいと思います。基本は、相手が楽に言えるような題材です。興味や関心のあることでいいと思います。何をしゃべるかが大切ではなくて、相手がしゃべった時に、こちらがどのように反応するか、応答するかの方が大切だと思われます。

 相手からすれば、自分の言葉がきちんと相手に伝わっている、自分の本当に伝えたいことが相手に伝わっている、自分の心のレベルと同様のレベルで伝わっていると時間できればそれでいいと思います。

 話の内容よりも、伝わっているか、それも自分が伝えたいと思っていることが、相手にきちんと受け止められているか、そのことの方が大きな影響があると思われます。

 話の内容でもなく、話のうまい下手でもなく、幼い言葉でも、高度な言葉でも、同じレベルで受け止められている、気持ちがきちんと受け止められている、言い換えれば伝わっている感じがする、sのような気持ちを相手が感じられればそれでよいのだと思われます。

 別の言葉でいえば、相手が言ったときに適切な反応がある、受け止めたよ、わかったよというフィードバックがきちんと返ってくる、そのようなことがあると、相手の心は楽になるでしょうし、さらに話したくなることでしょう。

 反対に、言っても何も反応がない、ずれている言葉が返ってくる、気持ちが伝わっていないように感じられる言葉が返ってくる、先生であれば、先生の立場から発する言葉が返ってくる、親であれば、親の勝手な言葉が返ってくる、そのような状態では、子どもは口をつぐんでしまうことでしょう。

 打てば響く と言うのかな、同じ心を共有しているかのような言葉が返ってくる、そうしたら、子どもはどんどんどんどん気持ちを表現するようになるでしょう。

 そしてそれを今まで記したのと同様に扱ったら、子どもは本当にうれしくなって、閉じていた心が解放される、開放される方向にどんどん進んでいくことでしょう。

 この過程をていねいに行っていくことがこの段階での最も大切なことと思われます。ことばをどのように聞くか、どのような形で返していくか、それが大きな課題です。

 まあそんなに難しく考えなくても、相手の気持ちに沿って言葉を返していけばいいんだと思います。子どもの場合は、そんなに難しい言葉も使いませんし、表現される感情もそんなに複雑なものではありませんので、よく聞いていれば、気持ちの動きをとらえて適切に反応することができると思います。

 ここの反応の努力をしないと、いつまでたっても状況は改善されないで、停滞が続くかもしれません。と言うより、子どもの方がしびれを切らして、いろいろなことを言わなくなってしまうかもしれません。すると、残念ですが、前には進みにくくなりますので、また状態が戻ってしまうようなこともあるかもしれません。

 もし戻ってしまったら、また初期の段階からやり直せばいいので、それをやり直して、また頑張っていけばよいと思います。ただし、何度も同じことをやっていると、本当に相手の信頼が薄くなりますので、そうならないようにはしたいところです。

 今回はここまでですが、ちょっと理論的な部分が多くなりました。でも、今までの部分を見ていただいている場合は、十分に工夫ができると思いますのでやってみてください。

 人間関係力で相手の変容を促していく。変容って成長のことですが・・・今回は終了です。

 ではまた・・・