ぼんくら放浪記

Blogを綴ることによって、自分のぼんくらさを自己点検しています。

うそばっかり・えどのはなし

2007-03-13 05:27:01 | 読書
          

北原亞以子の『贋作天保六花撰』・・・『うそばっかり・えどのはなし』と読むそうで・・・『がんさく・てんぽうろっかせん』て読むでしょう、「うそばっかり!」・・・タイトルも面白そうだし、『ぼくらの惚れた・・・』の中にもいい評価だったので読んでみたのでした。

御家人崩れ・片岡直次郎、闇の丑松、神道無念流の使い手・金子市之丞、献残屋・森田家清蔵、花魁・三千蔵そして河内山宗俊の6人のしがらみと当時のワルと言われた者共の生活、講談で増幅された小悪の数々。

それに北原本では、あやのという滅法可愛い女子が直次郎の傍に寄り添う。
そこから講談・江戸の六花撰とは違った展開の6人の話が始まる。


しばらくして本屋さんでウロウロしてたら、藤沢周平著『天保悪党伝』というのが目に入り、これは絶対同じ題材で書かれているぞ!とピンと来たのでした。

こちらを先に読めば『天保六花撰』の話は解り易い。

藤沢本は、宗俊が水戸藩の『富籤』を悪用した『影富』を強請りのネタに悪事(?)を働く話を最後に宗俊が罰せられるのを匂わせて終わっているが、北原本はあやのがいるので直次郎の困惑と葛藤で終わっている。

ここの違いが物語の最初からの違いなのだが・・・

どちらが面白いのか・・・それは人それぞれ、興味のある方は是非2冊を読み比べてみては如何かな?

ところでふと思い出したのですが、6人のワルといえば天切り松・闇がたりも確か6人、うち1人は“おこん”という女性だった・・・。

時代も話も全く違うものになっていますが、浅田次郎も話を書くのにこんな所からもヒントを得ていたようですネ。



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