ぼんくら放浪記

Blogを綴ることによって、自分のぼんくらさを自己点検しています。

立合の木材流しトンネル

2014-09-05 05:00:00 | 田舎

野菜が高い。特に葉物の野菜、最近よく行くスーパーMISUGIYAでは、白菜1/4株が198円、キュウリ2本で198円、レタス1個298円、白ネギ1束198円、ホウレンソウも1束198円、よく降った雨によって日照時間が短かったとか、暑さが足らんかったとか言われているけれど、下がる一方の年金で生活する者にとっては手痛い価格です。串本に居たお盆のころはオークワでもAコープでも、同じぐらいの値段でした。業者にとっては稼ぎ時だと思っていましたが、大阪に帰っても同じような値段が続いています。まぁ野菜などは時期がくれば元の値段に戻るのでしょうが、飼料代が高騰しているとの理由で値上げされた大手企業の乳製品などは、飼料代が元に戻っても、製品は上がったままなのでしょうね。

             

七川から国道で下ろうと思っていたら通行規制があるらしく普通車は迂回できると書いてある看板が立っていました。ただ時間的な規制があるようで2時から4時までと書いてあったような気がしたので、未だ2時前だから行けると思っていたら、真砂の手前で右折して橋を渡るよう指示されてしまいました。古座川右岸の細い道を走っていると、長追とか美女湯温泉とか、読んだことのあるような地名や施設があり、こんなところかと思いながら走っていたのですが、すれ違う車は殆どありません。美女湯温泉などと聞くと、まぁぼたん荘のような温泉を想像していましたが、なんか小汚い小さな施設でした。通った道は途中からすさみの佐本からの道と繋がっているようです。何処で国道に出れるのかと思いながら走っていたら、とうとう三尾川まで来て、三尾川橋を渡るようになっていました。昔は古座川沿いの林道のような狭い道で山を縫うようにして走っていたので随分遠いと感じていましたが、三尾川までくれば一枚岩まではすぐです。

             

この日は一枚岩の道の駅には用は無く、素通りしてトンネルを抜けたところで、ハタと考えました。未だ2時過ぎなので峯の薬師堂へ車で行こうかと思ったのですが、車は停めてカモシカ岩と呼ばれていた、立合の集落とは逆の箱根駅伝でよく見る函嶺洞門に似たトンネルのある方へ行ってみることにしたのです。『古座川風土記』にも探検絵地図にもここに木材流しのトンネルが有ると書かれていて、どんなものか見に行ったみることにしました。以前から山を見てもカモシカに似た岩があるようでもないので、何故カモシカ岩なのか、私にはよく解りませんでしたが、昔はこの山にはカモシカがいたと『古座川風土記』には書かれていました。昔読んだマタギの小説では、クマに出逢わなければ、カモシカを撃っていたようなことが書かれていましたから、ここに棲んでいたカモシカも猟師の餌食になってしまったのかも知れません。ただ最近はカモシカ岩という案内板は見かけません、私が見落しているのか、撤去されたのかも知れません。

                       

トンネルを潜るとすぐにそれらしき穴から激しく水が流れ落ちてきていました。いったい何処から材木を投入して、どの位の距離を流していたのか、自然に有ったものを見つけたのか、それとも人工的に造ったものなのか、また長い材木を流すのですから、ほぼまっすぐでなければならないし、水が流れているのですから、投入口には水源があるはずですが、そのことについては『古座川風土記』には触れられていませんでした。でも昔この近くに住んでいた少女は明神小学校に通う途中、このトンネルに入ってみたという当人が語った話が載っていました。

地図で調べると、このトンネルの真上には立会川が流れており、その何処かの地点から投入したのではないかと想像できますが、見に行くと案外簡単に見つかるかも知れません。

             

今は使われていないので、材木流しトンネルの出口にはコンクリート製の衝立が出来ています。衝立を造ったのが私が働いていた会社なのかどうかは判りませんが、奇しくもその会社の電話管埋設標なるものが貼付されていました。昭和60年とありますから、電電公社が民営化されたその年のものもようです。

この道を通る人や車を見たことがないけれど、古座川の左岸を通り、押の池や上地という集落を通り、一雨(いちぶり)の集落手前で国道に合流しています。


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