東京都ウエイトリフティング秋季大会、結果(11/30加筆しました)

2020年11月29日 | トレーニング日記

さて、昨日の東京都ウエイトリフティング秋季大会の結果報告。

5日前に筋挫傷を負ったため、『のんびり試合を愉しもう…』と臨んだ試合でしたが、

どうしたわけか意外や意外。

自己ベスト7kg更新という結果となりました。

スナッチ75kg(練習のシーズンベストタイ・公式記録+2kg)

クリーン&ジャーク100kg(自己ベスト5kg更新)

苦節6年…ようやくジャーク100kg達成です。

長かったな(^_^;)

試合の模様を動画にまとめっせて頂きました。

もしよろしければご覧になってみてください。

左膝の痛みにキャンキャン鳴いてますがご容赦ください。

 

【試合後記】

左膝の筋挫傷は傷幅1.5cm強。

内出血もまぁまぁひどく、受傷後2日はテープでの患部圧迫、消炎剤の服用を余儀なくされました。

回復を少しでも早めたいと、二日目には断裂部の上の筋繊維の短縮部位に鍼治療、そしてお灸(経験上、患部の出血が止まりやすいと感じています)を始めました。

おかげで三日目には何とかかんとかしゃがめるようになりましたが、到底今までのフォームでのリフティングができる状態ではありません。

それでもあきらめが付かなかったので、ガッチリテーピングしつつですが

左膝に負担の少ない「スプリットスナッチ」「スプリットジャーク」で可能な限りのトレーニングを行いました。

三日目、四日目と治療した甲斐あり、当日はアップの重量までは普通のフォームでさほど痛まずとることができるようになっていました。

「肉離れ」になぞらえると2度損傷相当の怪我でしたから、5日でここまで回復したのには我ながらちょっと驚きと感動がありました。

手前味噌で恐縮ですが、改めて徒手医学(鍼灸治療含め)の良さを体感した出来事でした。

ただ、やはり傷跡の耐久性を超える負荷がかかると痛いのなんの…( ;∀;)

スナッチの一本目はキャッチの瞬間の膝の痛みに身体がびっくりしてしまった感じでした。

二本目以降は痛みも織り込んで動けた感じです。

そうしてなんだかんだと試合が進み、気が付けば先月取れなかった100kgへの挑戦にリーチ。

『これはさすがに壊れるな…』

と覚悟なんだか諦めなんだかわからない心持ちでの挑戦となりました。

思った通り、キャッチで痛み、切り返しで痛み、成功後ドロップする前も痛み(これがなぜか一番痛かった)

100kgとった喜びよりも痛みの余韻をこらえるので精一杯でした。

試合後、コロナ感染症対策のため試合を終えた選手は会場に残らずに帰る段取りでしたが、

役員のTさんにビデオ撮影を仰せつかったためその場に待機となりました。

できればすぐにアイシングをしたいところでしたが…そうした用意はなく

仕方なく、現場でできることを行います。

改めてテープで患部を圧迫し、時間が空いたら脚を心臓より高くして横になり休養を取ります。

運動時、受傷直後は血流が高く(患部の熱感からの判断がしにくい)交感神経の活性が高い(痛みへの感度が低い)ことで痛みの原因が「組織の損傷」なのか「筋痙攣の類」なのか判断に悩むことがあります。

この日、この時もそうでした。

傷口はまだあるはある。

問題はさらに悪化しているかどうかです。

触れた感触からは試合前と変わらずでしたが、

こうしたときは「組織の損傷」である体、再受傷した前提で処置をします。

白か黒か迷ったら黒だと思えというのが医学の鉄則なんですね。

本当なら消炎剤を飲みたかったのですが、手持ちがなく断念。

小1時間ほどして少し落ち着いてきたところでいよいよ答え合わせです。

手技による治療(筋膜リリースやポジショナルリリース)を行います。

これでよい反応があればこの時点の痛みは「筋痙攣の類」ですし、ほぼ変わらないなら「損傷」による痛みということになります。

結果としては6割方の改善がみられましたので、ケガの悪化はなんとか免れたようでした。

こうした方法を「治療的診断」といいます。

でも、3割以上の痛みが残るときは経験上組織のダメージの存在が歴然とあるときです。(状態としては亜急性期を考えます)

処置が悪ければ翌日には立派な筋膜炎に移行している可能性も考えられます。

4割残った、という結果に一抹の不安が残ります。

そして翌日。

現場で処置を開始したのが帰宅後に治療するより良かったのか、

今朝は内側広筋の緊張はあるもののコンディションは昨日よりもいい感じ。

改めて考えるに、試合中(そして後)の痛みの大部分は筋痙攣(スパズム)によるものだったのだと思われます。

試技中に損傷が深まっていっていたのであればこうはいかなかったはずですから。

無事に済んだのはテーピングの活用も一役買っていたのでしょう。

今まで固定のテープはあまり信用してなかったのですが、考えを改めなくてはなりませんね。

なんにしても、この仕事で経験を積んでいてよかった。

でなければ無事にはすまなかったか、そもそも試合に出れてなかったでしょう。(^_^;)

練習は今週いっぱいは休みますが、また来週から再開できそうです。

以上、ご報告でした。

 

追記

今回の「大会出場」という選択は何があっても自己責任、自分の身体のことだったからできたことで、

もし私がケアをしている選手の話だったら棄権させただろうと思います。

いや、間違いなく棄権させていました。

怪我の悪化がなかったのは運が良かっただけです。

なので、今回の記事は一般の方が参考にしてはならない記事だと思います。

選手には選手でいられる期間全体を見通し、そして、その後の人生も見通しての選択をしてほしいと考えています。

なので、今回の記事はお話しの一つとしてお読みくださいね。(^_^;)



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