Landscape diary ランスケ・ ダイアリー

ランドスケープ ・ダイアリー。
山の風景、野の風景、街の風景そして心象風景…
視線の先にあるの風景の記憶を綴ります。

ささゆり風情 / 雨の日

2017-07-06 | 

 

西風に乗って黒い雲の塊が、どんどん迫ってくる。

…と思ったら、どーんと来た。

叩きつけるような横殴りの雨である。

目を開けていられない…ふらふら風に煽られながら自転車を漕ぎ続けた。

雷まで景気よく鳴り始めた。

にわか雨だ。何処かへ避難しなければ。

この先に高架下の退避箇所があったはず。

慌てて駆け込むと先客がいた。

雨宿りの自転車乗りは、朝早く出発して森の素麺流しを食べて降りてきたと。

私の目指す目的地の手前にある夏季限定の納涼店舗だ。

こんな台風一過の不安定な空模様でも営業しているんだ。

当然のことながら、お客は自転車乗りひとりだったとか。

しばらくスマホによる自転車用アプリの数々を披露してくれたり、

高松からの単身赴任だという彼に、お薦めの山岳ルートを紹介したり、雨宿りの情報交換。

なかなか雨は止みそうもないので、諦めてレインウェアーを纏い、私は出発する。

次第に雨脚が弱まり霧雨になったので、山登りの登坂路も思いの外、楽だった。

 

でも、その日一日、森に降る雨は、降ったり止んだりを繰り返していた。

特に風穴の岩間から吹き出す冷たい水蒸気を浴び続けていたので、

身体が冷え切り、シャッターを押す指先が悴んで機能しなくなってしまった。

昨日までの真夏の暑さが嘘のように、寒さに震えていた(笑)

目的の笹百合は咲き始めたばかり。

複輪で咲く見栄えのいい花が少なかったのが残念。

それに、まだ蕾が多かった。

でも、雨にしっとり濡れた草叢に咲く笹百合の風情は、いいなぁ…

それと恒例の夏の草刈りが始まっている。

この周辺の草叢も後、数日で消えてしまうだろう。

笹百合や目立つ花は、残しておいてくれるのだが、

周辺の草が綺麗に刈られてしまうと草叢に咲く笹百合の風情が失ってしまう。

撮影のタイミングが微妙なところ…

前述のように風穴の岩間から吹き出す天然の冷気によって栽培されている

ヒマラヤ高地に咲く青い芥子が見頃を迎えている。

この花の撮影も雨の日の雨滴がつくのを待った。

しかし、あまりの寒さに長時間撮影を続けることが困難。

帰路は雨上がりの里山の風景を。

いつもの眺望地点には宵待ち草が雨露を纏い咲き乱れていた。

 


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 公園の青葉梟 | トップ | 青葉梟観察記 »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
梅雨末期の雨 (ランスケ)
2017-07-07 08:52:37
毎日、雨がよく降ります。
九州の豪雨の様子を昨夜のニュースで観ました。
気象庁も事前に大雨特別警報を流していました。
こういう極端に集中する雨雲の動きが増えましたね。

私も皿ヶ嶺へ行く前に雨雲レーダーの動きは、お天気サイトでチェックしていました。
でも実際に降られると、その降り方が半端じゃなかった(笑)
自転車は全天候を、そのまま受け入れるしかないですからね。
いつもは暑さに体力を消耗される風穴までの登坂路もミストシャワーのおかげで楽に上り切りました。
先日、自転車屋さんで修理点検をしてもらったおかげで、重かったギアの切り替えもスムーズに。
次の堂ヶ森に向けて、体力維持の自転車山越えは欠かせません。

うわつさんのサイトは、鬼城さんのリンクから拝見しています。
ヒメボタルの撮影に通われていますね。
私も何度か山で、このホタルとは出会っていますが、カメラに多重機能がないので諦めています。
Masaさんに聞くと多重撮影が可能なレリーズも出ているようです。
星の連続撮影にも便利な機能ではあるのですが?

今年は山の花の開花が春先の遅い雪の影響を引きずって、
全体に一週間くらい遅いようです。

雨が上がると、また近所の公園の青葉梟を覗いてみます。
返信する
森の妖精 (鬼城)
2017-07-07 07:44:14
笹ユリの季節ですね。
梅雨の頃、草むらにそっと咲く花、清楚なイメージが湧きます。
大川嶺、大野ヶ原も今頃ですね。
「うわつ」さんも通っているかな?
この集中豪雨、九州も凄いですが、南予もよく降っています。
ランスケさん、気象条件は最悪のようです。
自転車、気をつけてください。
ヒマラヤの青い芥子も健在のようですね。
返信する

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事