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【258】クモへと孵化するのだ

 羊【35】の群がクモと呼ばれる所以である。発芽したままでは軟らかすぎてすぐに抜け落ちてしまう羊の毛を、クモは口から取り入れ、水銀【256】の体液でコーティングしながら尻に送り出していき、複数の脚を使って羊を羊たらしめているふわふわとした羊毛に編み込んでいくのだが、羊をかわいらしく見せるためでも、寒さから守ってやるためでもなく、巣作りしているだけなのだ。巣には多くの昆虫や鳥が絡め取られてクモの唾液に溶かされるのだが、クモの餌になるとともに、羊毛から吸収されて羊の栄養にもなるのである。

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【251】雨・水の卵

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