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【179】色々な色を産み出してきました―― ノキタハ博士の論文8

 そう、自然界では我々だけが子宮の中へと身籠もっていく(例【36】)ので、特権的な存在だと錯覚しがちではありますが、動植物が下等な本能に突き動かされて多様な種を産み増やしてきたように、我々もまた際限なく色々を産み増やしているだけなのです。意識などないと思われていた色に、まがりなりにも人格らしきものを認めることができるようになったのも、我々が名前を憑依させた結果です。もっとも色は憑依を敬したりはしませんが。将来的な廃棄を目指して無数の商品を生産し続けているのも、ひとえに世界を増色させたいというやむにやまれぬ衝動に突き動かされてのことなのです。

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【172】平行線の焦点を結べばよいのです・色と物質は同じものである!―― ノキタハ博士の論文7【147】弁護士のメイソン氏

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