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【133】テリア種・バクテリア・コーヒー

 テリア種の犬は、どれも目や口などの感覚器が同一化した極小犬であり、一部を除いてはほとんど視認されない。その代表格であるバクテリアは、色彩豊かな夢の中で繁殖し、色を分解して一面を灰色にしてしまう。その中で鳴き声だけが聞こえるためグレイハウンドの異名も持つ。道端でよく見かける普通の犬は、現実と夢の区別がつかないため世界を灰色にするものの、その影響は一時的な視野の範囲内に留まる。また、我々の世界こそが夢だと認識している気性の激しい悪性バクテリアは、区役所の実施する〈こちらこそ現実ですよキャンペーン〉に惑わされて赤道【220】に封じられ、すべてを灰色にしようと燃え上がっている。飼い慣らされた悪性バクテリアは、料理に暖房にと我々の生活に欠かせない。飲み物の中でのみ生存できるカフェテリアは、極彩色の飲み物を黒々とした液体に変えて人々に悲鳴をあげさせたが、今ではその液体もコーヒーとしてお馴染みの嗜好品である。配偶子操作をされたインテリアやエクステリアなどは、室内の壁面や庭を整えてくれる良性バクテリアである。


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