野老の里

奥武蔵をメインに日帰りの山歩きを中心としたブログです

奥武蔵へようこそ 2024年3月31日 東吾野駅から高麗駅(簡易版)

2024年04月04日 | 奥武蔵へようこそ
(スカリ山頂上)

暖冬という割に寒かった3月も終わりに近づきようやく暖かくなってきた。厳冬期も終わりを迎えたので今年初めての山歩きを計画する。3カ月ぶりの山歩きで身体が準備出来ていないため、軽めで既知のルートを歩きたい。そこで東吾野駅から橋本山・ユガテ・スカリ山・北向地蔵・日和田山を経由して高麗駅へと至るルートを歩くことにした。一応未踏のスポットとして天文岩・北拝沢丸山・愛宕山にも寄っていく予定だ。今回は既知のルートなので記事は画像をメインとし、ルートの詳細については下記の記事を参照いただきたい。

平成22年11月13日 飛脚道とスカリ山
平成25年10月13日 虎秀山から愛宕山を経て飛脚道
平成29年9月30日 日向尾根から虎秀山
2021年3月14日 高麗川左岸の山上集落を結ぶ道 駒高から高山

東吾野駅からユガテ
朝7時前に東吾野駅に着く。これまでの寒さが嘘のように暖かく、空は花粉のせいか霞がかっている。国道に出て吾那神社に着くと枝垂桜には少し花が咲いている。社殿脇から道標にしたがって九十九折に登る。13年前に歩いた時は見晴らしの良い道だった記憶があるが、現在はすっかり周囲の木が大きくなって見晴らしは得られなくなっていた。

(吾那神社の枝垂桜 少し花が咲いている)


(吾那神社の社殿)


(吾那神社の案内板)


(ここから橋本山・ユガテ方面へ向かう 西川林業地を巡る道と名付けられている)


(九十九折に登る かつてのような見晴らしは無い)


(九十九折が終わる頃にこのヤブツバキについての看板がある)


(橋本山・ユガテ周辺地図 出典:国土地理院発行2.5万分1地形図 地理院タイルに赤文字等を追記して掲載)

アンテナが見える辺りで尾根に出て、少し急な坂を登り切ると吾野線27号鉄塔に出る。東西に開けているが眺めが良いのは西側だ。近くは鋭峰の虎秀山と標高が低い割に存在感が大きい大高山が見える。その間に挟まれる形で見える奥の尾根には大持山と武甲山がある。

(アンテナが見えてきた 明瞭な尾根道を進む)


(吾野線27号鉄塔)


(東側の眺め)


(西側の眺め 右の鋭鋒は虎秀山)


(左の立派な山は大高山 右奥には大持山から武甲山へかけての尾根が見渡せる)


(西武池袋線が見える)

鉄塔のピークを下って歩きやすい道を進むと「虎秀村雨乞塚」と書かれた標識のある分岐に着く。雨乞塚は見晴らしのない所なのだが、道は依然として確りしている。橋本山直下の九十九折を登り切ると枝が散らばる山頂(321)に出る。最初に訪れた頃よりは枝が伸びた印象だが、まだ十分に見晴らしは得られる状態だ。

(鉄塔のピークから下りるとまずは福徳寺への道が分かれる)


(巻き道 かつて明瞭だった尾根道はだいぶ藪化していた)


(雨乞塚への分岐)


(雨乞塚 以前と変わらず薄暗い)


(橋本山直下の九十九折 途中で道が分かれる)


(橋本山頂上)


(頂上からの眺め)

橋本山から下ると緩やかな尾根道が続く。ユガテの手前は広く伐採されて明るい。はんのう萩の里と呼ばれるスポットが新たにできていたが、流石に秋の花なので彩りは無い。広く開けたユガテには白いハクモクレンの花が目立つ。梅はとうに終わってしまって、花桃や桜にはまだ早い。意外にもアセビの花が鈴なりだった。

(やまめ広場 炭などを売っている時もあるという)


(ユガテに差し掛かると伐採地に出る)


(伐採地にはヒノキなどが新たに植えられているようだ)


(道に挟まれた所にはんのう萩の里がある)


(はんのう萩の里の案内板)


(以前より道が整備されたせいもあって行先が複雑化している)


(ユガテに入る 正面に見える尾根はスカリ山から観音ヶ岳にかけてのもの)


(ユガテの農地 平たい土地になっている)




(アセビの花が満開)


(大きなハクモクレン)




(農地内に咲く花)

天文岩とスカリ山
ユガテから林道権現堂線に出て10分ほど歩くと天文岩に着く。ほぼ垂直の岩で予想外に大きい。クライミング場として使われてきたため、岩の表面が削られている部分がある。岩の下部中央に洞穴があり、岩に掘られた石段を上がると人が過ごせそうな空間がある。天文岩の脇には「天文霊神」と書かれた額のある祠が立っている。登山ルートからはやや離れているものの、一度は訪れてみる価値があるだろう。

(左に見えているのは新田へ下る道)




(天文岩 大きな岩だが引きでないと写真を上手く撮れない)


(岩が人工的に削られたことがわかる 右下に洞穴がある)


(洞穴の奥は空洞になっていて意外と広い)


(天文霊神と書かれた額のある祠)


(天文岩・スカリ山・東ムカイ山周辺地図 出典:国土地理院発行2.5万分1地形図 地理院タイルに赤文字等を追記して掲載)

往路を戻り、エビガ坂・みちさと峠を経てスカリ山を登る。急坂を直線的に登るため、今日のルートで一番厳しい道のりだ。スカリ山の肩へ出て緩やかな尾根を登れば山頂(434.9)に出る。近年奥武蔵では展望の得られなくなった山が多くなってきたが、ここは相変わらず北側の眺めが良い。

(エビガ坂)


(みちさと峠 この先急坂)


(スカリ山の肩に出るまでがきつい)


(スカリ山頂上からの眺め)

スカリ山から東へ尾根伝いに進むと観音ヶ岳に着く。巻き道のある小さな山頂で多少見晴らしが得られる。

(観音ヶ岳頂上)


(観音ヶ岳頂上からの眺め)

踏み跡の薄い急坂を下ってグリーンラインに下りる。少し進むと北向地蔵とユガテを結ぶ中腹道へと通ずる道が延びる。その道が巻いている鉄塔のあるピークが北拝沢丸山だ。鉄塔管理道を使って鉄塔の下に出る。山頂は更にこの先を登るのだが、すっかり勘違いして伐採地を下ってしまった。

(黄色い標柱の右に中腹道への道が延びる 標柱の左は鉄塔への道)


(ここを北拝沢丸山と勘違いしてしまった)

今度はゴミ捨て禁止の看板脇から上がる。尾根を進むと標識のある愛宕山の山頂に着く。愛宕山から下ると北向地蔵(土山峠 377)の前に出る。こんな近くにあるとは意外だった。

(ここから愛宕山へと登る)


(愛宕山頂上)


(北向地蔵 愛宕山から下って来るとこのアングルになる)


(北向地蔵)


(北向地蔵の案内板)


(お地蔵様のお堂の下にはスイセンとヒヤシンスが咲いていた)

東ムカイ山・物見山を経て日和田山
北向地蔵から日和田山の間は奥武蔵自然歩道と呼ばれており、古くからある生活道を利用している。ヘアピンカーブの所にある石造の道標や岩を掘り割った切通はその名残だ。

(奥武蔵自然歩道は古い道を利用している 右の道標はその名残だ)


(左小瀬名駒高 右中野横手 正面は大谷木と彫られているようだ)


(切通 結構両側の壁は高い)

切通を過ぎると道は東ムカイ山を巻いていくので看板裏から緩斜面を上がる。杉檜の広い斜面を緩く登ると山頂(406)に着く。平たい山容に反し狭い道が通る窮屈な頂上だ。

(この看板裏から東ムカイ山へ)


(広い緩斜面が続く)


(東ムカイ山頂上 少々狭苦しい)


(東ムカイ山を示す標識)

尾根伝いに下り、奥武蔵自然歩道を右手に見つつ登り返すと小瀬名富士の山頂に出る。小さな山頂だがスペースは東ムカイ山より広い。

(小瀬名富士)




(ここにも山頂標識が複数ある)

奥武蔵自然歩道へ下りて物見山へ向かう。起伏の少ない広い道ですれ違う人が多い。小瀬名・坂下・駒高への道が分岐するイボ石ノ峠、宿谷の滝への道が分岐するヤセオネ峠を過ぎ、小さく登り返して物見山の頂上に着く。奥の三角点(こちらのほうが標高は高いようだ)を往復して山頂のベンチで休憩を取る。これまでと比べるとかなり人が多い。

(かつての生活道ということもあって歩きやすい 右奥に小瀬名富士がある)


(イボ石ノ峠 道標ができてかなりわかりやすくなった)


(左の一段高い所にベンチがあるが現在は使用禁止)


(ヤセオネ峠)


(物見山 見晴らしは無い)


(物見山の三角点)

ベンチの前の道を下る。駒高まではかなり滑りやすい道でここは登りに使ったほうが楽だ。舗装路へ下り立った所が駒高陸橋で、少し東へ行くと売店とトイレがある。売店を過ぎた辺りから大岳山と御前山を見渡せるのだが、杉花粉に覆われた空では望むべくもない。

(滑りやすい露岩の道が続く)


(駒高に出る このすぐ先が駒高陸橋)


(駒高陸橋 奥に売店が見える)


(売店の先にこのトイレがある)


(駒高からの眺め)

舗装路を終点まで登ると高指山に着く。かつてはNTTが無線運用をしていたアンテナ施設があったのだが、現在は運用が終了し建物だけが残されて山頂部分は開放されている。

(高指山頂上から下の広場を見下ろす)


(高指山頂上 建物からアンテナが撤去された)


(高指山頂上からの眺め)


(高指山・日和田山周辺地図 出典:国土地理院発行2.5万分1地形図 地理院タイルに赤文字等を追記して掲載)

高指山頂上への道の手前に日和田山への道が分かれる。ぬかるんだ滑りやすい道で傾斜もあるので一般ルートにしては歩きにくい。宝篋印塔のある日和田山の頂上(305.0)は人が多くのんびり休憩していられない。眺めは悪くないのだがもう少し先の岩場まで下る。

(日和田山への道 山頂付近は落葉樹林になっている)


(日和田山頂上 ここは人が多い)

岩場の歩きにくい道を下ると金刀比羅神社の社殿があり、その先は鳥居の立つ岩場だ。ここも相変わらず眺めが良い。眼下には巾着田が見えるが桜並木はまだ色付いていない。

(金刀比羅神社から鳥居を見下ろす)


(鳥居のある岩場からの眺め)


(鳥居の前からどんどん人がやって来る)


(奥に見えるのが金刀比羅神社)

岩場で休憩を取っていると鳥居前から次々と登山者がやってくるので男岩・女岩方面へ迂回して下ることにする。金刀比羅神社脇から巻き道を進み、西へ延びる道を下る。これまでの賑わいが嘘のように人気がない。男岩・女岩を記した道標を見送ると大岩の下に出る。クライミング場として利用されている男岩だ。近くに少し小さな岩があり、こちらもクライミング場として使われている。これが女岩だろうか。

(日和田山の頂上を巻く ちょっと道が崩れている所があるので注意が必要)


(ここから男岩・女岩へ)


(男岩と思われる大岩)


(隣に少し小さめの岩がある こちらが女岩だろうか)

道なりに下ると見晴らしの丘への分岐がある。今回は更に道なりに下ってしまったが、一の鳥居へと出るなら見晴らしの丘を登り返す必要がある。ボクは眼下に民家が見えてきて間違った道を下ってしまったことに気が付いた。入口には日向区自治会館があり、後は高麗駅まで舗装路を行く。駅に着くとちょうど正午だった。

(日向区自治会館 山へは右の道を入る)


(鹿台橋が見える)




(水天の碑)




(高麗駅近くの踏切の前にある桜)


(高麗駅ホームからの眺め 左奥に多峯主山が見える)

DATA:
東吾野駅6:56→7:04吾那神社→7:22吾野線27号鉄塔→7:39雨乞塚→7:49橋本山7:57→8:13ユガテ8:21→8:37天文岩→8:57エビガ坂→9:10スカリ山→9:18観音ヶ岳→9:33愛宕山→9:37北向地蔵(土山峠)→9:57東ムカイ山→10:00小瀬名富士→10:06イボ石ノ峠→10:11ヤセオネ峠→10:13物見山10:23→10:35駒高陸橋→10:45高指山→11:03日和田山→11:07金刀比羅神社11:18→11:30男岩・女岩→11:42日向区自治会館→12:00高麗駅

地形図 飯能

トイレ ユガテ 駒高陸橋

交通機関
西武池袋線 小手指~東吾野 356円
西武池袋線 高麗~小手指 282円

未踏だった区間 林道権現堂線~天文岩

ルート全般で一般ルートとして扱ってよいでしょう。日和田山はルートが多いのでわかりにくい所もありますが、道なりに進めばどこかには安全に下れるようになっています。

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