朧堂の扉

その世界のどこかに、朧堂はあります。ここもまた朧堂の扉のひとつ。※多分にフィクションが含まれますので、ご了承下さいませ。

口から尻尾が(苦手な方は開かないでください

2009-10-18 23:46:57 | おうちごはん


ツバスさんを買ってみました。
ブリの小さいのですね。

お店の氷の上に何尾も並んでいる中に、口から尻尾が出ているものが居ましたので、
其れを連れてかえりました。



・・・引っ張っても抜けません。

なんの魚を食べようとしていたのかしら・・・?


とりあえず。
解体してみませう♪



頭をいつものようにズタンっと落としてしまうと、
中の魚まで切れてしまいそうなので、
ちょっと慎重に解体~。




お!



なんと、中身はフグでしたー!!

いやーん。かわいいv

食べられないけど。


      (つきや)

妖怪達の接待係をする夢を見た

2009-10-08 20:58:13 | こんな夢を見た
こんな夢を見た。


「僕」は十をひとつほど越したくらいの少年であった。

同じ年頃の、自分とよく似た少年と二人、座敷で茶菓子の段取りをしていた。
彼は僕の兄弟というのではないようで、しかしとても仲のよい、
どうやらいとこのようだった。

季節は夏の盛りのようだ。

離れた部屋ではさきほどまで法事が行われていた。
大人たちはそちらにいる。

いや、子供も、みなそちらにいる。

この部屋にいるのは、僕ともう一人の少年と、
人の形をした数人のあやかし。

普通の、白いシャツに黒いズボンの整った顔立ちの青年、だが、人ではない。
ほかに3、4人居るだけだが、気配はもっと多く、
むしろ犇いていると表現してもよいくらいに、がやがやとにぎわっていた。

それらは大きいものも小さいものも居て、なんとなく見えた。

僕ともう一人の少年は、そのものたちの接待役のような役割で、
沢山の団子やら餅菓子やら干菓子やらが並ぶ中で、茶を淹れていた。

そのにぎやかで朗らかな中に居るのが心地よく、
僕はもう一人の少年と何か話しては笑っていた。

ぽつぽつと、少し離れた玄関から客が帰ってゆくのが座敷からも見えた。
その客達は、「人間」の親戚達だ。
簡易礼服、というか。まあ喪服というほどでもない
紺のスカートに白のブラウスといった居出立ちの年配の女性も居る。
何周忌、といったところか、葬式とは随分時が経っているのだろう。

帰り客の中の、自分よりひとつ二つ年上の少年が座敷に入ってきた。

怖いのを悟られまいと虚勢を張っているのが明らかだった。
品のない笑いを浮かべて、見下したような、其れでいてへつらう様な顔で
「よお」
とかなんとか話しかけてきた。
お前らも大変だな、というようなことを云いながら、
人の割には菓子ばかり多い部屋を気味悪げに見回す。

なんだか不愉快になって、悪戯を仕掛けた。

紺色の別珍の蝦蟇口を手渡し、覗くように云ったら、
然もなんでもないフリをして、ぐっと顔を突っ込むようにして覗き込んだ。

ひゅずり。と、蝦蟇口が右の目玉を吸い込んだのが、その外からでも窺えた。
えもいわれぬ感触がしたであろう。
がばりと顔を離した彼は、引きつった笑いを浮かべて
「なんか変な感じがしたな」
と、僕に蝦蟇口を返し、そそくさと帰っていった。

お前の右目、盗ってやったぞ。

楽しくなって、振り向くと、もう一人の少年も悪戯そうな顔で笑っていた。

あの右目を飲まれた少年は、家に帰って右目のないのに気づいて
取り返しに来るだろうか。
そう考えると、愉快だった。



        (つきや)