昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

なるほど!と思う日々(376)孔雀とコンクリート

2016-05-29 04:34:57 | なるほどと思う日々
 <孔雀>なんと豪華絢爛たる生きものよ!
 
 これを二羽も飼っている方のお話である。
 この鳥は姿だけではなく、鳴き声がスゴイのだそうだ。
 3万坪もの私有地に住んでいたからこそ、この世界一やかましい鳥を飼う余裕があったと言うのは、ガイア論で有名なJ・ラブロック氏だ。
 
 つがい時期の彼らが立てる意気揚々としたトランペットのような鳴き声。
 そのほかの季節では、おだやかなコッココッコという音やゴロゴロという音からロバのいななきのような甲高い声までじつに幅広い。
 このほか、ちょくちょく起こる野良犬の闖入に対する鋭い警告の吠え声もある。・・・
 私たち夫婦は長年この彩り豊かな同居者との生活を楽しんできた。
 ただひとつだけ困るのは、親愛の情からかおやつを期待してか知らないが、玄関口の歩道に寄ってくる彼らの習慣である。そこに鼻の曲がるような糞を置いていくのだ。
 以前はうっかりそれを踏みつけたり、その掃除役をおおせつかったりするたびに、わたしは彼らをののしったものだ。
 しかし、そのうち、自分がまちがっていて彼らが正しいのだということがわかってきた。
 生態学的心得のあるクジャクたちは、死んだコンクリートを生きた土壌に戻そうと最善を尽くしていたのである。
 コンクリートを分解するのに、糞をたれては日々栄養分やバクテリアを投入すること以上にうまいやりかたがあるだろうか?

 
 地球は自己調整能力と自己更新能力をそなえた、一種の巨大生命体である。
 クジャクやバクテリア、地球上に生きとし生きるもの全てがそれに力を貸しているシステムが自然に備わって、機能しているんだ。
 


 


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