昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

なるほど!と思う日々(376)大災害に対するリーダーシップのあり方

2016-04-20 05:23:08 | なるほどと思う日々
 4月14日に熊本地方に発生した熊本地震は、前震、本震、余震と次々7~5クラスの地震を引き起こし、大分にまで被害を及ぼしている。
 
 
 政府は直ちに対策本部を立ち上げ、対応に追われているが・・・。
 

 緊急時のリーダーシップについて語った、阪神淡路復興委員長を務めた下河辺淳氏の言葉を思い出した。    
 当時彼は福田赳夫総理の政権下、国土庁事務次官をしていた。
 
 1978年1月14日伊豆大島近海地震の時、ゴルフの最中にスピーカーで呼び出され、「会議中だそうで申し訳ないが、帰って来てくれないか」と安倍官房長官。・・・
 早速報告をとりまとめ、福田総理の私邸へ。ところが、総理は私の報告など聞く気もないそぶりで、まずはテレビを見ようと言う。
 
 
 
 テレビ放映の内容は手元の報告書とはまったく違ってしまっている。そして福田さんは一言「もう君が持ってきた報告は聞かなくていいだろう」「災害に対する対応というのは、異常災害として行政権を行使してしまおうじゃないか」
 私は役人ですから、それを行使するには国会の設けた厳重な制約がいっぱいあり、きちんと手続きをしないと決済できない状態だということを説明。
 
「いやあ分かるよ。でもやっちゃおうよ。要するに、何かあったら俺と君がクビを切られりゃ済んじゃうんじゃないの」といとも簡単に言われてしまいました。
 ・・・災害時の政府は、まず災害の規模を正確に把握しなければ、何もできないシステムになっています。これは消防隊や警察、医者たちが、現場で逐一確認していくもので・・・一人ひとり確認しては情報を上げるように命じてありますから、なかなか数字は出てきません。
 阪神の場合でも最初は死者22人でした。22人のはずがないとテレビを見ていればすぐわかる。しかし行政情報は22人から始まる。かといって推定値は許されない。
 先のサハリン地震ではロシア政府は1万人死亡と発表。実際は2000人台。1万人の根拠が問われました。
 自衛隊の出動にしても「大変だ、すぐに来てくれ」という曖昧な要請はあり得ない。
「どこがどれだけやられたから、何のために、何人来てくれ」と要請の実質的中身が問われます。
 だからこそ災害に限っては・・・
 大胆にリーダーシップを発揮した福田総理の手法に注目したい。


 さらに、関東大震災の後藤新平の東京都昭和通りなどの道路政策のように<不運>転じて将来の<希望>につながるような大胆なリーダーシップを期待したい。
 例えば、「スマートシティ」のような。
 
 東日本大震災後の「東松島スマートシティ構想」があるが・・・。
 
 





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