昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

三鷹通信(211)三鷹市民大学・哲学コース(16)

2017-09-17 06:46:50 | 三鷹通信
 ベルグソンに心酔していたジョルジュ・ソレルの「暴力論」によれば、彼は必ずしも<暴力>を否定的な意味でとらえていない。
 バイオレンスとフォースを使い分けている。
 慎重に考案された<神話>が大衆を一致した行動に導くと考えた。
 彼の労働者に対する行動指針は<ゼネスト>だった。

 フランスの哲学者メルロー・ポンティは、「ヒューマニズムとテロル」の中で述べている。
  「われわれは純粋さと暴力のあいだで選択をするのではなく、多数な種類の暴力のあいだで選択するのである。<暴力>とは宿命なのだ」と。
 
 エルンスト・ユンガーは、ドイツの兵士として自ら率先して実戦の最前線を体験した。
「前線には自由がある。死を意味するかもしれないが・・・」と。

  <塹壕の闘い>         
 そこで得たものは・・・「兵士は無感動、無表情、人間的な感情なしで、ただ前進、共感も恐怖も、憎悪もなく敵を見る兵士の姿だった」戦場に寄せたロマンティシズムがニヒリズムで即物的な心情に変わった。
 
 ヘラクレイトス曰く。ポレモス(戦争)は万物の生みの親。
 ルソー曰く「ここがわが土地であると言ったときに争いが始まる」