全英連参加者のブログ

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ゆいレール 詳しい資料を読んでみた。

2014-04-13 05:09:34 | 気になる 沖縄

 先月末(3/31)、「ゆいレール延長 先行開業検討を継続」を書いた。書いたのはいいが、どうして延伸部分の1区間だけを先行開業することが、こんなにも問題(検討課題)になっているのか、腑に落ちなかった。何か詳しい資料がないかいろいろ探したところ、以下の資料が見つかった。

 *沖縄都市モノレール株式会社中長期経営計画
 【平成24年度~平成31年度】
 ~”ゆい”精神の企業文化構築により安全・安心・健全経営の確立~
 (平成24年1月)

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 同資料20ページ《延長にについて》に、既設区間の諸データと延長時の延長区間の予測データが書かれている。興味を引いたのは混雑時の数値である。

 現在のゆいレールの時間あたりの輸送力は1650人。延伸部分まで全線開通すると、これが1968人になる。運転編成数も現行のピーク時11編成から17編成に増える。まあ、編成数(本数)が増えれば、輸送力も増える。これは、素人でもなんとなくわかる。
 既設区間の最混雑区間は、美栄橋駅→県庁前駅である。2駅は隣接駅。この1区間で、輸送人数1381人。混雑率83%である。(混雑率=「輸送人数」÷「輸送力」×100、以下同じ。)
 現在の終端・首里駅から、新しい終端・西浦駅(仮)まで4駅延伸後の全線開通時の最混雑区間(予測)は、牧志駅→県庁前駅→美栄橋駅で2438人、124%になる。これは現在の最混雑区間と一部重複する。延伸すると、既設区間が現状より混んでしまう。なお、延伸部分では、石嶺駅(仮)→首里駅1駅間で、1089人、55%である。(→の向きは資料のままである。)

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 混雑率55%(予測)区間を、1年から1年半先行開業する。もちろん延伸区間全通と、1駅分だけ開通の場合、輸送力も、運転編成数も異なるので、混雑率も当然違う。でも、この混雑率55%という数字をどう見るか。数字だけならば、間違いなく少ない。すいている区間である。それでも延伸部分先行開業をめざすのは、ホントに難しい判断を求められることだ。石嶺方面から那覇市中心部への通勤、通学者の利用増加は開通後すぐにはあらわれないだろう。それでも乗車してもらうこと(乗車習慣)を考えて部分開業にするかどうかである。
 ゆいレール各駅は延伸部分を含め、〇〇駅は〇〇高等学校等最寄駅と言えるほど、周囲に学校があるわけではない。延伸部分で通学に使う生徒が増加するかもしれないのは、県立首里東高校くらいではないか。バス通学生徒をモノレールにどれくらい引き寄せられるのだろう。

 首里駅→石嶺駅(仮)の予測混雑率を考えると、石嶺駅から先もそれほど大混雑になるようには思えない。なんとなくだが、首尾よく2019年に全線開通になったとしても、首里駅折り返しが残るのではないかと思う。

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 *資料はこちら
 
沖縄都市モノレール「ゆいレール」トップページ
  ↓
 企業情報(ページの下の方)
  ↓
 中長期経営計画
 ここにPDFでアップロードされている。
 ('14/4/10現在閲覧可能)


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