全英連参加者のブログ

全英連参加者の、言葉やその他諸々についての雑感... 不定期更新です。

近視眼

2008-10-11 06:33:03 | 教師の仕事 2008

 2学期になり、わら半紙が変わった。

 学校の消耗品の代表選手である各種の紙。わら半紙、コピー用紙、色上質紙等は基本的に県が一括購入(納入業者・紙の規格を選定している)のものだ。
 予算削減、環境への配慮等々で少しでも安価なものを購入する。このこと自体は正しい。わら半紙も昔に比べれば紙質もよく、インクののりもいい。印刷機も機能がずいぶんよくなり、1クラス分(40枚)プリントを作っても、印刷機の不具合による印刷ミスは、ほとんどない。だが、今学期新たに納入されはじめたわら半紙。この紙はちょっと困っている。

 何がって?

 薄すぎるのである。

 過去10年以上、学校はもちろん、ふつうの公務員組織は節約に次ぐ節約で、いろいろなところのコストをカットをしている。学校の場合、教材、消耗品はそれでも教育の基本なので、予算のカットは最後になってきた。僕たち先生集団もそのあたりは理解していて、印刷ミスの裏で単語テストをしたり、予備校などの夏期講習や模試案内の裏面を、メモ用紙はもちろん、小テスト等に使うことまでしている。でも、生徒に配布するプリントは、そうはいかない。やはりわら半紙を使っている。だから、この10年、英語・国語・社会など基本的に配布プリントが多い教科はもちろんのこと、各教科、校務分掌の印刷物は両面にすることが増えたと思う。その、わら半紙が、薄すぎるのである。
 校長先生からの通知程度の印刷物ならば、紙が薄くたって構わない。文字数も少ない(A4で35字×35行)し、図表もまずない。でも、僕たちが作る授業プリントは、そんな”贅沢”はあり得ない。特に英語などは、ANKで本文が書かれているので、印刷面は文字びっしりである。考査問題などは、裏側が透けて見えてしまい、読みにくくて生徒からクレームが来ることもある。

 何でこうなるんだ。

 以前ならば問題なく使えた両面印刷という工夫による紙の節約が、かえってできなくなっているのである。薄くなりすぎて、両面印刷がしにくくなる。より高価なコピー用紙を使ったり、片面印刷が増え、結果的に印刷枚数(消費枚数)が増えれば、コストもかかる。こんな簡単なことは、学校現場に確認すれば、よほどのバカでもなければ気が付くはずなのに、こうなっている。

 何でこうなるんだ。

 本店(県庁)は、メガネの度を変えるべきだ。近視眼である。


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