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金海市・大成洞68号墳 100年を遡る4世紀中葉の銀製品(鞍金具用銀製環2点)が出土

2010年04月14日 | Weblog
 金海市と大成洞古墳博物館は13日、最近大成洞68号墳の4世紀中葉頃の木槨墓で発掘された鞍金具(말안장)装飾物から、直径5.2㎝、純度97%の銀製環(은제환)2点を確認したと明らかにした。
 これまで韓国で発掘された最古の銀製品は5世紀後葉の新羅と百済で作られたもので、今回の発見は100年を遡る。
 この銀製環は鞍金具の間に2点が互いに重ねられた状態で確認されて、鞍と轡など馬具類の中に置かれていたことから、馬に被せた面繋(おもがい、굴레)の装飾として使われたとみられる。
 銀製環を直接確認した釜山大考古学申敬徹(신경철)教授は、「この銀製環は伽耶で作ったわけではなく、3世紀末に扶余で作ったのが伽耶に入ってきた後ずっと利用されて68号墳に副葬されたと見られる」と話している。
 博物館側はこの銀製環を大成洞68号墳鞍橋(안교)および29号墳金銅冠(금동관)(注1)などと共に、4月24日から7月2日まで開催する大成洞古墳群発掘20周年記念特別企画展「大成洞古墳群の昨日と今日」に展示し、一般公開する予定。
[参考:聨合ニュース]

注1: 金海大成洞29号墓出土金銅冠は3世紀後半台の編年とされている。しかしこの金銅冠は盗掘墓から出土したものなので、今後詳細な検討が必要とされる。[参考:金海市HP/伽耶の歴史文化]

過去の関連ニュース・情報
 2009.11.12大成洞古墳群 4世紀後半の伽耶時代箭筒が出土



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