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天理市佐保庄町・ノムギ古墳 発掘調査を開始

2010年02月23日 | Weblog
 天理市教育委員会は、初期ヤマト王権の中心とされる大和(おおやまと)古墳群にある同市佐保庄町のノムギ古墳(全長63m、古墳時代前期)の発掘調査を開始した。
 築造時期が3世紀後半までさかのぼる可能性もある最古級の前方後方墳で、纒向遺跡(桜井市)が最有力候補地とされる女王・卑弥呼の邪馬台国とも時代が近く、実態解明が期待される。
 平成8年に古墳の北側で実施された発掘調査で、ほぼ直角に曲がる周濠コーナーが検出され前方後方墳である可能性が高まった。さらに平成15年の調査で、後方部に平行して掘られた周濠が確認され前方後方墳であることが確定された。
 また、平成8年の調査では円筒埴輪や鰭付円筒埴輪がまとまって出土したことから、古墳時代前期後半の築造とみられたが、平成15年の調査で周濠の埋土から出土した土器は概ね布留0式のものに限定されるため古墳の築造時期は古墳時代前期前半に遡ったが確定はされていない。
 ノムギ古墳は県道建設などに伴って県立橿原考古学研究所が数回調査を実施している。
 今回の調査は古墳の範囲確認を目的に実施。墳丘の後方部南側で周濠の残存状況などを調査する。事前に行った土中のレーダー探査では周濠の縁らしきものが確認されたという。調査は3月26日まで実施予定。
[参考:2/21奈良新聞、「ノムギ古墳 現地説明会資料」奈良県立橿原考古学研究所(2003)]

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