夢幻遺跡

主にモンスター・コレクションTCGについて

六門世界を旅する僕たちは。

2017年04月18日 | モンコレ
 こんばんは。トキノです。皆さん大阪大会お疲れ様でした。そして、うもんさん入賞おめでとう!
僕は予定が被って参加できなかったのですが、Twitterのタイムラインや対戦組み合わせ表を見ながら楽しんでいました。
なので結果が振るわなくても色々つぶやいてくださった貴方!僕はとても感謝しているのですよ👼

 さて、本記事は20周年の諸々から少し離れた話題を取り扱おうと思います。レシピとか期待していた方、ごめんなさい。
ここ数年に渡って僕がぼんやりと考えていた事がまとまりつつあるので、不完全かもしれませんが現状を書き留めておく、という感じです。それでは↓


 先日、武井壮さんのお話を聞く機会がありました(リアルタイムではないです)。
その中で彼は、「物事の価値=人が求める数」、そして求める数が少ない事を職業にするのは難しい…的な事を仰っていました。
例としては、陸上競技は国内のトップ選手でも集客力が全然ない…選手としての能力は物凄く高いのに…みたいな感じでした。

 そして、僕はスポーツ界に限らず、TCG業界にも言えるのでは?と考えました。
日本のTCG業界全体を見回してみると、プロとして活躍しているのはMtGのプレイヤーさん、シャドウバースのプレイヤーさん(タレント性が高いですね)、詳しくは知らないけれどハースストーンのプレイヤーさん辺りでしょうか?
デ…、ド…、なぜだろう…涙が出てくるよ…
そして、モンコレ界には物凄く優秀なファイターさん、カリスマファイターさんがたくさんいますが、全員アマチュアです。
これは前述の通り、「求める数(競技人口・ファンの人口)」が少ない事に起因しているのだと思います。
その辺の事を考えつつ、こんなツイート↓していた訳です。

 つまり開き直ったのです。
「プロになれなくても、モンコレで培った力で社会に貢献できたら、結果オーライじゃね?」と!
…そんな訳で長い前フリになりましたが、モンコレで得られそうなものを7つ挙げて解説していきますよっと。


1. アイサツ

 「TCGプレイヤーは戦いでしか語り合えない…」訳ない!せめてアイサツは大事。古事記にも書かれている。
しかしこのアイサツ、現実世界でどれだけ実践なさっていますか?
特に"微妙な味だった食堂を出る時、「ごちそうさま」って言うか否か"とか。
僕はこれ、"負けた試合後の「ありがとうございました」"に通ずるのではないかと思っています。


2. アドバンテージ理論

 この横文字、やり込み始めたTCGプレイヤーならば聞いた事があるかもしれません。
物凄くざっくり言うと、「物Aを、より価値のある物Bに変えて、有利な状況を作っていく」という事です。

デュエマを例に挙げると、3マナしか溜まっていない状況で《エナジー・ライト》を撃つプレイング。
この時に3マナのクリーチャーを出しておけば次のターンから殴れますが、あえて《エナジー・ライト》を撃つ事で、
「殴る機会(物A)を手札(物B)に変換」。
その後、マナが増えた時に使えるカードの選択肢を増やしている訳です。

さて、これを現実世界に当てはめてみましょう。お仕事とかどうでしょうか?
僕たちは、「時間」「体力」「精神力」などといった物Aを、「お金」「達成感」「社会的な何か」といった物Bに変えています。
これが《サイバー・ブレイン》みたいに低コストでとんでもないアドバンテージを生み出すものもあれば、逆もあります。

また、《エナジー・ライト》を3ターン目4ターン目に2枚使うよりも、4ターン目に《サイバー・ブレイン》を使った方がお得です。
なかなかそう上手くはいきませんが、頭の片隅に入れておくと役に立つかもしれません。


3. 確率論

 TCGは運の要素が絡むゲームです。ですが、unちゃん(サイコロの悪魔。某テレビ局とは関係ない)については、
・構築の段階である程度コントロールできます(コースを引いてそこを転がしてやるイメージですかね)。
・コースからどこに飛び出していくかある程度読む事ができます(unちゃんのジャンプ力ぅを信頼して川を飛び越えられるか!?)。
・やらかし案件に備えておく事ができます(現実世界では「降水確率20%ならば傘を買うお金を用意しておこう」とか)。

また、後の項目に続きますが、「この確率の賭けからは降りる」という確固たる意志が大事。
そうやって資源を温存できてこそ、割のいい賭けの時に大胆に打って出られるのです。

unちゃんが大暴れするととんでもないゲームになりますが、そういった「上ブレ」「下ブレ」に心を乱される事なく、上手にunちゃんと付き合いたいものです。

あ、あとモンコレの小テク。6マス×6マスの確率計算ボードを脳内生成できるようにしておくと便利ですよ。


4. 撤退線(フォールド判断)

 急に聞き慣れない単語が出てきたって?撤退"戦"じゃないのかって?ハイ、僕の造語です(^^;
フォールドはポーカーの用語。「賭けずにゲームを降りる」行為を指します。
これ、僕もいまだに下手なのですが、モンコレやドレノで凄く重要な考えです。

どう重要かというと、
「全てツッパる。圧勝か完敗か」だけでなく、
「戦闘単位での負けを認める。相手に手傷を負わせ最終的に勝利する」と戦略の幅が広がるからです。

おそらく、ここで必要なのが「ここまでは張り合う。これ以上は諦める」という線引き。
これを正確に設定し、冷静に、着実に実行できるのが強プレイヤーさんだと僕は思っています。

さて、この考え。せっかくだから現実世界へと当てはめてみましょう。
俗世はこの撤退線を揺らがせるモノでいっぱいです。例えば、
・クレーンゲーム
・ギャンブル
・女遊び
・TCGのパック開封 などなど…
これらに対して、カードゲームの対戦みたく損得ラインを引き、冷静に実行すれば、刹那だけでなく長期に渡って人生を楽しめると思います。


5. 不利な時には

 初手事故、同時、相手のブン回り…様々な理由で僕たちは追い詰められます。
こういう時、忘れないでいただきたいのは、
「人間、追いつめられた時ほど無謀な賭けに出たがる」という事です。

まず前提として、不利な時に賭けをしなければそのままズルズル負けます。なので賭けをするなと言う訳ではありません。
ただ、追い詰められている時って、手持ちの資源がスカスカですよね?
そんな時、無謀な賭けに出たら、負けて更に状況が悪くなりますよね?

なので、まずは落ち着きましょう。
そしてせめて「勝率まずまずの賭け」に本気で資源を投入できるよう、耐えて、溜めて、機を伺いましょう。


6. 気持ちの切り替え

 TCGは将棋や囲碁と違って運の要素、デッキ単位での相性の要素(これもマッチ"運"かな?)が絡みます。
そして、それらによって一気に不利になってしまったり、理不尽な形で負ける事があります。

そんな時、僕は「試されている」と思うのです。

ここでいかに冷静になれるか。
いかに逆転手を探し出せるか。
負けてしまったとしても、きちんと「ありがとうございました」と言えるか。
(「運以外の敗北要素は無かったか?」という反省をした後、)いかに次の対戦へ気持ちを切り替えられるか。

苦しい時やショックを受けた時、疲れ切った時…そんな時、その人の素が垣間見えています。

僕自身、負けた対戦に気持ちを引っ張られすぎるクセがあるので、何が起ころうとも前向きに取り組んでいこうと思います。


7. 失敗から学ぶ+α

 松浦静山の剣術書『剣談』に「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」とあります。野村監督も仰っていましたね。
負けについては強烈に印象に残るので反省がしやすいと思うので割愛(おいタイトル!?)。
それ以外にも、気にすると良さそうな点を思いついたのでいくつか。

・自分が勝った時「浮かれて細かいミスを忘れていないか?」

 「勝って兜の緒を締めよ」ですね。「ま、勝ったから良いや」という罠。じわじわと自分の首を締めています。

・自分が勝った時「相手はどういう失敗をしたのだろう?」

 静山の言葉、相手からしてみれば「不思議の負けなし」状態な訳で。もし気軽に喋れる間柄であれば、
 「どんな所が苦しかったですか?」
 「この場面がターニングポイントだったのでしょうか?」
 とか聞いてみると教えてくれる"かも"しれません。自分が普段なかなか使わないデックだった時、特に参考になります。

・現実世界、自分がスイスイできる事に対して、四苦八苦してる人を見た時に。

 「自分との違いはなんだろう?」「どういう部分を誤解しているんだろう?」というのをよく観察すると、
 より有効なアドバイスやリカバーができると思います。


…ピャー長かった。何とか必携7つ道具にできました。本記事の各項目があの消耗品らに比肩するとは思えませんが、
心のストレージにでも突っ込んでおいて、「あ、こんなテキスト書いてあったなぁ」とか思い出してくれたら嬉しいですw

今朝の関東は《暴風雨》。出勤通学が大変な方も多いと思われます。どうかお気をつけて。
ではでは!