意思による楽観のための読書日記

ビブリア古書堂の事件手帖 三上延 ***

北鎌倉にある古書店の店主は若い女性、そのことに気がついたのは僕、五浦大輔が高校生の時、いまから6年前だった。そして今、大学4年生も終わりに近づいて、就職も決まらないまま卒業を迎えようとしていた。

そしてひょんなことからこの古書店「ビブリア古書堂」の手伝いをすることになった。それはこの若い女性店主が入院してしまったから。そして店の番を頼まれた。本についての知識などない、というより本など読んだこともない僕がだ。

若い女性店主の名前は篠川栞子といった。本の知識は半端な物では無いようだったが、人とのコミュニケーションがうまく取れない、知らない人とうまく話ができない、これでは接客業などできないではないか。

栞子は本についてなら、いくらでも話ができるのに、それ以外の話はからっきし、だから栞子が気になった僕は彼女と本の話をするのだった。栞子から聞く本の話はとても面白かった。そして栞子には驚くような推察力があったのだ。

そして、漱石全集の蔵書印をめぐる大輔の祖母にまつわる逸話、落穂拾いという本をめぐっての女子高生と同級生の片思い、そして、栞子が入院した原因となった怪我は、ある古書、それも晩年の初版本をめぐってのストーカーの仕業だった。栞子は、それを大輔に手伝ってもらい自分で解決しようとしていたのだ。

題材となる本は、これらの3冊、漱石全集、落穂拾い、論理学入門、晩年、だが、それぞれが単純なストーリーではない。本好きが書いたことがわかるこのシリーズ、第二、第三と続くようである。



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