水徒然

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地球温暖化の要因に係る記載(その3:各種温室効果物質の影響度と電磁波との関係)

2011-11-09 | 日記

'11-11-03投稿、追加・更新、強調
 既報にて、各種温室効果ガスの影響度について調べました。
 現在、タイなど熱帯から亜熱帯地区で発生している大洪水の原因は地球温暖化の加速によって大気圏の水分が増加して、何らかの原因によって局地的に大量に雲化して降雨したためと想われます。(真因不詳)

 温室効果とは大気圏内において、太陽光線など宇宙からの各種の放射線および電磁波のエネルギーを透過しやすく、かつ地殻から放射される赤外線(熱)を吸収する物質ではないかと思っています。(下図参照)



         (google画像検索から引用)

 一番寄与が大きいのは「水」(水蒸気ガス)かと思いますが、弊害のみではなく、人類が生存・生活できる環境がこの宇宙空間で維持されているわけです。
 すなわち、現在、問題となっているのは氷河期に向かっていると言われる中で、歴史的な温暖化、寒冷化はおもに太陽活動からの放射エネルギー周期によると想われますが、既存の生体に対するここ半世紀前からの過度な温暖化*が問題となっています。
*参考文献:
http://www.geo-yokoi.co.jp/News/NaturalGas.htm

 環境中に存在する「水」、各種の温室効果ガスおよび自然、人工の「エアロゾル」の中に存在している物質によると考えられます。いわゆる温室栽培などに使用されている材料(物質)の微粒子、および火山灰空気中の塵埃の一部がなどが相当すると想われます。
 
この原因が奇しくも「CO2」の増加と関係がありそうですが、*それ以上に「水」の温室効果は既報にて引用しました電磁波(赤外線からマイクロ波など)に対する吸収透過特性からも明らかです。水蒸気を含む気温の上昇は海水温を上昇させます。(宇宙空間に存在する電磁波、太陽光スペクトルの吸収度、各種電磁波に対する水の吸収性については文末参照願います。)
*参考文献:
http://tenbou.nies.go.jp/news/fnews/detail.php?i=2711
「・・・地球温暖化により、ツンドラが乾燥して大量のCO2を排出するようになるのか、あるいは氷が溶けて池や湖になり微生物が有機物を分解して大量のメタンを排出するようになるのかは、データによってしか明らかにできないと科学者は話している。・・・」との記載もあります。

 まえがきが長くなりましたが、今回は温室効果を示す各種の物質(ガスを除く)について調べました。
 代表的な物質として、引用文献(アルベド)で記載されている環境中のさまざまな物質が種々の電磁波に対して吸収・反射・透過を示すかを概念的に理解するための参考にしました。

一言解説
ある物体に対して入射する太陽光を代表とした放射エネルギーのうち、一部は物体の表面で反射され、一部は物体によって吸収され、そして残りは物体を透過する。入射エネルギー量に対する反射、吸収そして透過するエネルギー量の割合のことを、それぞれ反射率、吸収率そして透過率と呼ぶ。そしてこの3つの物理量のうち、反射率のことを気象学ではアルベドと表現する。
晴れた日に色の濃い服を着た場合と色の薄い服を着た場合とで体感温度が変わることを感じた経験のある人は多いのではなかろうか。それは、色の濃い(例えば黒)服は、アルベドが低く、入射エネルギーの大部分が吸収され物体の加熱に使われるために熱くなり、逆に色の薄い(例えば白)服は、アルベドが高く反射されるエネルギーが多く、物体の加熱に使われるエネルギーが減るために温まりにくいためである。

詳解

表1.太陽からの放射線に対する
いろいろの表面のアルベド(%)
裸地 10~25
砂、砂漠 25~40
草地 15~25
森林地 10~20
新雪 79~95
旧雪 25~75
海面(高度角25度以上) 10以下
海面(高度角25度以下) 10~70

物体のエネルギー収支に関係する反射率、吸収率そして透過率というこれら3つの物理量は、物体の放射特性を示すわけだが、同じ物体でも入射する放射線の波長によって異なった特性を示す場合があることに注意してほしい。アルベドが気候・気象学で注目されるのは、地球の気候システムを考える上で、太陽からの入射エネルギーのうちの何割が反射され、何割が大気や地表面の加熱及び水の蒸発に使われるかということが重要だからである。アルベドが高(低)ければ、反射されるエネルギーが多く(少なく)なり、加熱等に使われるエネルギーはその分減少(増加)する。地球表面において、森林帯やアスファルト等の色の濃い地面はアルベドが低く、砂漠や雪面等の色の薄い地表面はアルベドが高い。結果、地表面の状態は、その地域での気温や水蒸気量の変動に大きな影響を与える、つまり局所気象に影響を与えることになる。右の表には、地表面状態によるアルベドの違いを表記してみた。
では、地球のアルベドはどれくらいだろうか。太陽から地球に入射してきたエネルギーのうち、一部は大気中の気体分子やエーロゾル(微粒子)及び雲によって散乱、反射され、一部は地表面で反射されて宇宙空間に戻っていく。
 
大気と地表面を一体化して「地球」を定義したとき、地球で反射された放射量と入射する太陽放射量の比が地球のアルベドと言える。その値は、おおよそ0.3と分かっている。このアルベドの値が0.3より低(高)ければ、地球の温度は今より高く(低く)なるであろう。地球上の雪氷地域、砂漠、森林等の面積の増減は、地球のアルベドの増減につながることから、地球の気候システムを変え得る可能性があることが示唆される。
参考文献
小倉 義光, 1999 : 一般気象学[第2版]。 東京大学出版会, 320頁。 」
⇒裸地、 砂、砂漠、 草地、森林地 、雪 、海に対する反射・吸収性の概念を上記の各種エアロゾルの温室効果特性(アルべド)に当てはめて、それらが地球全体のアルべドにどのように影響するかを今後、調べる上での参考にしたいと思っています。
(補足)
<各種電磁波に対する水の吸収性>水分子の吸収スペクトル」によれば、
「・・・400mm-700mmの可視光領域に対応する波長に関して対応する色が付与されている。この領域では、吸収は少ない。水が透明である所以である。また、特に青色領域から紫外領域にかけて吸収が少ないことも良く知られている。さらに短波長になると水分子に存在する孤立電子対に関する吸収のピークが存在することも水の吸収スペクトルの特徴である。・・・さらに短波長側では内殻励起に伴うX線の吸収に関するピークがある。・・・」本文詳しく見る>>
γ線  X線  →紫外線←   →  赤外線       ← →マイクロ波(電波)
     吸収ピーク
      ↓
  

          →透過力大←                       
⇒ 青色の電磁波の透過性が大きく波長の短いX線(ガンマ線)は透過が小さく、吸収が大きいことが解ります。紫外線は波長が短くなると透過が小さくなるが、X線よりもはるかに透過します。図中右端以降はマイクロ波(電波)領域ですが、少なくとも可視光(紫外線を含む太陽光線)よりも吸収されるようです。
<宇宙空間に存在する電磁波>

     (google画像検索から引用)
<太陽光スペクトル>
太陽エネルギーのの大きさ 
地球表面に到達する電磁波のエネルギーは、紫外線が8%、可視光線が44%、そして赤外線が48%本文詳しく見る>>

    (google画像検索から引用)

 

 

 

 

 

 


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