【二日目】
當麻曼荼羅完成1250年記念特別展「當麻寺」-極楽浄土へのあごがれ-
奈良国立博物館で中将姫の綴織當麻曼荼羅が30年ぶりに公開されました。
数年前に初めて當麻寺を訪れた時に、この根本曼荼羅は痛みも激しく慎重に保存されているため一般の目に触れることはないと聞かされていました。
それだけに今回の特別展は私にとっては願ってもみなかった嬉しい機会でした。
博物館のHPから写真拝借。これは中央の一部分だけ、かろうじて図柄が見える部分です。
江戸時代に修復のため、張り付けられていた板から剥がし絹布に貼り移しましたが、全体の1/3しか当時のものは残っていないそうです。
中国・唐時代、奈良時代作と説明書きされていました。
中将姫伝説は極楽浄土信仰の歴史が作り出したものであって、実際には唐から運ばれてきた曼荼羅なのかもしれないということのようです。
それでも中将姫はその当時の実在の人物。いろんな事に思いをめぐらせて曼荼羅の前からなかなか動けませんでした。
展示物には他にも當麻寺から仏像や書や巻物などの寺宝が出張していました。
博物館を出てから奈良町を散策しました。
中将姫が誕生し産湯をつかったとされる誕生寺にはその井戸が今も残ります。
中を見れなくて残念でした。お寺の人は京都から来るため前日までに予約が必要だとか。
誕生寺のはす向かいにある徳融寺です。
姫の父、藤原豊成公の館だったとされ、豊成・中将姫父子の供養塔がありました。
すぐ近くの高林寺です。
豊成公の邸宅の一つで、中将姫の修学の道場だったと言われています。ここも入れなくて残念。
現在の奈良町界隈は中将姫が幼少期から少女時代を色んな思いをしながら過ごしたところでした。