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zfsonlinux 0.6.4がリリースされました

2015-04-17 20:28:56 | Linux
匠技術研究所
zfsonlinux 0.6.4がリリースされました


いつもアクセスありがとうございます。匠技術研究所の谷山 亮治です。
今回は「zfsonlinux 0.6.4がリリースされました」です。

ZFS on Linuxプロジェクトが0.6.4版を2015年4月9日にリリースしました。
このリリースでは、0.6.3からたいへん多くの不具合の修正が行われました。Roadmapで公開された課題と不具合は433にのぼり、そのうちの432が修正済みとなっています。残り一つはドキュメンテーションの不具合です。

zfsonlinuxは、0.6.1が2013年3月27日にリリースされ「プロダクション・レベルの最初のリリース」でした。0.6.1、0.6.2、0.6.3と試用しています。この間、とてもたくさんの不具合修正がなされています。0.6.3で使い始めようとしましたが、0.6.4の修正情報の多さから、0.6.4のリリースを待って社内のファイルサーバーとして使い始めようと「0.6.4のリリースを待望」していました。

早速、UbuntuStudio 14.04.2をフレッシュインストールし、その上に0.6.4をインストールしました。同じ筐体内には、直前までzfsonlinux 0.6.3の試験で使ってきた2TミラーのRAID1ディスクがあります。この領域は単純にzfsでミラー化したものです。過去の経験では、再起動後に自動的に認識します。

ところが、今回は認識できません。

$ sudo zpool list
no pools available

これまで異なるLinux上で使っていた、古いバージョンのZFSディスクは読むことができないようです。
新しくインストールした環境でZFSの情報を表示してみました。

$ sudo zfs upgrade
This system is currently running ZFS filesystem version 5.

All filesystems are formatted with the current version.

$ sudo zfs upgrade -v
The following filesystem versions are supported:

VER DESCRIPTION
--- --------------------------------------------------------
1 Initial ZFS filesystem version
2 Enhanced directory entries
3 Case insensitive and filesystem user identifier (FUID)
4 userquota, groupquota properties
5 System attributes

For more information on a particular version, including supported releases,
see the ZFS Administration Guide.

$

$ sudo zpool upgrade -v
This system supports ZFS pool feature flags.

The following features are supported:

FEAT DESCRIPTION
-------------------------------------------------------------
async_destroy (read-only compatible)
Destroy filesystems asynchronously.
empty_bpobj (read-only compatible)
Snapshots use less space.
lz4_compress
LZ4 compression algorithm support.
spacemap_histogram (read-only compatible)
Spacemaps maintain space histograms.
enabled_txg (read-only compatible)
Record txg at which a feature is enabled
hole_birth
Retain hole birth txg for more precise zfs send
extensible_dataset
Enhanced dataset functionality, used by other features.
embedded_data
Blocks which compress very well use even less space.
bookmarks (read-only compatible)
"zfs bookmark" command

The following legacy versions are also supported:

VER DESCRIPTION
--- --------------------------------------------------------
1 Initial ZFS version
2 Ditto blocks (replicated metadata)
3 Hot spares and double parity RAID-Z
4 zpool history
5 Compression using the gzip algorithm
6 bootfs pool property
7 Separate intent log devices
8 Delegated administration
9 refquota and refreservation properties
10 Cache devices
11 Improved scrub performance
12 Snapshot properties
13 snapused property
14 passthrough-x aclinherit
15 user/group space accounting
16 stmf property support
17 Triple-parity RAID-Z
18 Snapshot user holds
19 Log device removal
20 Compression using zle (zero-length encoding)
21 Deduplication
22 Received properties
23 Slim ZIL
24 System attributes
25 Improved scrub stats
26 Improved snapshot deletion performance
27 Improved snapshot creation performance
28 Multiple vdev replacements

For more information on a particular version, including supported releases,
see the ZFS Administration Guide.

$

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バグのような気も・・・ (通りがかりのZFS使い)
2015-04-18 17:21:04
私も同じでしたが、どうもバグのような気も・・・
no pools available自体は0.6.3以前にもちょこちょこfixされているようです。0.6.4に絡んだとこだと・・・

こんなのとか、(しかも本家)
https://github.com/zfsonlinux/zfs/issues/3300

こんなのとか、
https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?id=196246

どうも、/etc/zfs/zpool.cache絡みのように思えます。仕様ならちゃんとRelease noteに書くと思いますので。。。バグならいいですね。
返信する
no pools available (谷山 亮治)
2015-04-18 19:33:45
情報共有ありがとうございます。

私の場合は、2GのHDDをGPTで一つだけパーティションを切り、2枚でミラー(RAID1)構成のディスクが見えませんでした。

もともとZFSのテスト環境だったので2枚のHDDは"shred"で初期化中です。完了を待って再構成してみます。

単なるバグであれば、いずれ修正されると思いますが、仕様だとシステムの移行が難しくなりますね。

引き続き、よろしくお願いします。
返信する
no pools available (通りががりのZFS使い)
2015-04-19 13:06:00
こんにちは、私はHome useです。
元々 データ保存のUSB Diskがどんどん個数増えて何か1ドライブとして使える方法がないかといろいろ調べ、Windows Home Serverに絶望して、LVMに疲れ果て、ZFSにたどり着きました。

なんだかんだで各々11TのRaidZ1 poolを2台のPCで作り、その上にglusterfsで1つに見せて(22T)、CIFSで使ってます。冗長化はRaidZにまかせてglusterfsは速度優先のストライプ構成で運用しています。

一昨日にL2 arc用のSSDが壊れたので、交換しようとしてやらかしてしまい、cacheオプションつけるの忘れてpoolに入れちゃいました。冗長化が。。。

とのことで、今zfs sendで泣く泣くデータ書き出して復旧の最中です。rcvの時に0.6.4に上げたpoolにデータを入れてみようと思ってます。これができるのなら仕様でなくバグかと。。。

2.75T書き出せるのが明日ぐらいですね。夜には結果わかると想いますのでまたご報告させてください。

では。
返信する
Unknown (通りがかりのZFS使い)
2015-04-20 21:11:37
こんばんは、速報と朗報です。
zfs 0.6.3 のsendで書き出したデータはzfs 0.6.4で新たに作成したzpool に何の問題もなくrecieveで受け付けてくれます。

最終チェックはまたまた2.67Tを吸い込まないといけなので二日かかりますが、でも今のところ順調に吸い上げてます。

やはり0.6.3で作ったpoolを0.6.4で認識できないのはバグの疑いがますます。。。大分嬉しいです。

では
返信する
no pools availble (通りがかりのZFS使い)
2015-04-20 23:42:40
わかりました。バグですね。

谷山さんの構成で、GPTで切ったパーティションのディスクには他のファイルシステム、LVMとか、extとか入れられていませんか?

私のは入ってます。0.6.3のzfs sendで切り出したバックアップは普通に0.6.4でzfs createしたpoolで読むことが可能のようです。つまり互換性がある。

で、ちょっと他にやりたいことがあったのでrecieveを強制終了して、再起動したのですがなんと、そこで"no pools available"が。。。

つまり、0.6.4で"さら"で作ったpoolも再起動すると"no pools available"となる!???

なんで?、そう言えばHome useなので他のファイルシステムと共存していろんな余りでpoolを構成してることに気がつきました。

0.6.3と0.6.4ではkernel moduleがDiskのpoolを見つける方法が違うんだと思います。zfsの精神からいえばこれは明らかなバグです。まぁ、 behlendorfさんが治してくれるでしょう。0.6.4.1-1が出る前に自分でソース読んで治せばいいんでしょうけど、そんな元気もなく。。。待つことにします。

では

返信する
バグで良かった (谷山 亮治)
2015-04-21 08:53:14
ご教示ありがとうございます。バグで良かったですね。

貴方サーバーは大企業なみのデーター容量でびっくりです。今後個人データーはびっくりするくらい増えますね。

当方は、まず自社ファイルサーバー(Linux、mdでミラー)をZFS化し、その後お客様用ストレージをZFS化します。その様子はブログでも紹介して行く予定です。

引き続き、よろしくお願いします。
返信する
なんと!こんなオチ。。。 no pools available (通りがかりのZFS使い)
2015-04-23 14:32:28
喜ばしいことに!?バグでもありませんでした。

私が以前紹介した
>こんなのとか、(しかも本家)
>https://github.com/zfsonlinux/zfs/issues/3300

に、こんなオチが。。。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
Set the ZFS module parameter zfs_autoimport_disable=0 and try again.

It was changed to 1 as the default during the 0.6.4 development release and /etc/fstab is executed too early in the bootup process for the init script to perform an explicit import.
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
なぬー!
早速、/etc/module.d/zfs.conf(Debianなので)に加えて0.6.4に入れ替えて立ち上げると、フツーに0.6.3で作ったpoolが扱えました。ちゃんちゃん。
返信する
本当にバグでなくてよかった! (谷山 亮治)
2015-04-24 11:52:44
貴重な情報の共有ありがとうございます。

いや~。安心しました。
理由がはっきりして良かったです。

大容量データーはZFSですね。
まず、社内ファイルサーバーをZFS化します。

作業の様子も紹介する予定です。

引き続き、アクセスのほどよろしくお願いします。
返信する
困ってます (通りがかりのZFS使い)
2016-11-03 17:09:13
centos7を再インストールしzfsをインストールしました。
再起動するとno pools availableとなってしまいます。色々ググった結果このHPに辿り着きました。
結局のところ、どうすればこの症状が治るのでしょうか?
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亀レスですいません (谷山 亮治)
2016-12-13 17:15:30
CentOS + ZFSの経験が無いので単純に比較できません。当方のUbuntuでの経験は、もともとのZFSのバージョンと再インストール後のZFSのバージョンが一致しない場合に発生しています。0.6.3から0.6.4に自動インポートパラメーターのデフォルトが変更になっています。

# zfs_set autoimport_disable=0 tank

で、旧バージョンのように再起動後に自動検出するよう設定して、再起動をお試しください。

亀レスで失礼しました。
返信する

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