Linux/mdadmでのRAID1の自動認識とauto-read-onlyモードの解除コマンド
こんにちは。匠技術研究所の谷山 亮治です。
今日は、Linux/mdadmでのRAID1の自動認識とauto-read-onlyモードの解除コマンドを紹介します。
Linuxのディスク管理コマンドmdadmを使うと容易にRAID1(ミラー)構成を作ることができます。設定を終了し、再起動を行った後に、自動的にRAID1を検出するとauto-read-onlyモードで構成されていることがあります。この場合はディスクの内容を保護するために、自動的に読み取り専用モードになっており、書き込みができません。この状態はmdadmコマンドで解除することができます。
■起動直後のミラーディスクの状態
このサーバーにはミラーディスクがmd0とmd127の二系統あります。md127の方がauto-read-onlyになっていることが判ります。
takumi@okaLxc01:~$ cat /proc/mdstat
Personalities : [linear] [multipath] [raid0] [raid1] [raid6] [raid5] [raid4] [raid10]
md0 : active raid1 sdb1[0] sdc1[1]
1953510841 blocks super 1.2 [2/2] [UU]
md127 : active (auto-read-only) raid1 sdd1[0] sde1[1]
1953382336 blocks super 1.2 [2/2] [UU]
unused devices: <none>
■auto-read-onlyの解除とモードの確認
md127を読み書き可能なモードに変更し、結果を確認します。auto-read-onlyの表示がなくなっています。
takumi@okaLxc01:~$ sudo mdadm --readwrite /dev/md127
takumi@okaLxc01:~$ cat /proc/mdstat
Personalities : [linear] [multipath] [raid0] [raid1] [raid6] [raid5] [raid4] [raid10]
md0 : active raid1 sdb1[0] sdc1[1]
1953510841 blocks super 1.2 [2/2] [UU]
md127 : active raid1 sdd1[0] sde1[1]
1953382336 blocks super 1.2 [2/2] [UU]
unused devices: <none>
では、マウントしてみます。
takumi@okaLxc01:~$ sudo mount /dev/md127 /mnt/md1
mount: ファイルシステムタイプを指定する必要があります
では、おっしゃるようにファイルシステムタイプを指定してみます。
takumi@okaLxc01:~$ sudo mount -t ext4 /dev/md127 /mnt/md1
mount: 間違ったファイルシステムタイプ、不正なオプション、
/dev/md127 のスーパーブロックが不正、コードページまたは
ヘルパープログラムの未指定、或いは他のエラー
In some cases useful info is found in syslog - try
dmesg | tail or so
ファイルタイプを指定しましたが、エラーです。そうか。rawデバイスを指定してしまいました。これではマウントできません。では、パーティションを示すデバイス名を確認します。
takumi@okaLxc01:~$ sudo fdisk -l /dev/md127
Disk /dev/md127: 2000.3 GB, 2000263512064 bytes
ヘッド 2, セクタ 4, シリンダ 488345584, 合計 3906764672 セクタ
Units = セクタ数 of 1 * 512 = 512 バイト
セクタサイズ (論理 / 物理): 512 バイト / 4096 バイト
I/O サイズ (最小 / 推奨): 4096 バイト / 4096 バイト
ディスク識別子: 0x4711cf0c
デバイス ブート 始点 終点 ブロック Id システム
/dev/md127p1 2048 3906764671 1953381312 83 Linux
なるほど。デバイスファイル名が判りました。このデバイスファイル名を指定してマウントすれば大丈夫です。
takumi@okaLxc01:~$ sudo mount -t ext4 /dev/md127p1 /mnt/md1
takumi@okaLxc01:~$
完了です。