昔に出会う旅

歴史好きの人生は、昔に出会う旅。
何気ないものに意外な歴史を見つけるのも
旅の楽しみです。 妻の油絵もご覧下さい。

下関市長府の「忌宮神社」

2007年09月12日 | 山陽地方の旅
8月12日、下関市長府の「忌宮神社」(いみのみやじんじゃ)へ行きました。
「忌宮神社」は、第14代仲哀天皇・神功皇后の行宮「豊浦宮」の跡とも言われています。
又、「忌宮神社」には仲哀天皇にちなむ1800年前からとも言われる奇祭「数方庭祭」(すほうていまつり)が毎年8/7から毎夜1週間続いて行われているとのことで非常に興味をそそられました。
下関市長府は、昔の「長門」の国の国府があった土地の意味を省略した地名と言われ、「忌宮神社」のすぐ 隣の図書館辺りに長門国衙があったといわれています。



「忌宮神社」横の商店街です。
所々に「数方庭祭」(すほうていまつり)の赤い幟や、先端に飾りのついた竹竿が立てられています。



神社の入り口の鳥居の横にこんな看板がありました。

放駒部屋(元大関魁傑)相撲資料館
開館時間 午前9時~午後4時 (休館=月曜日)
荒熊稲荷神社 三日相撲放駒部屋後援会


鳥居をくぐった場所から見た神社の参道です。(正門の参道ではありません)



最初の石段を上がると右手に境内社「荒熊稲荷神社」があります。

■赤い鳥居の脇に掲示されていた神社由緒を転記します。
荒熊稲荷神社由緒
 文化・文政年間(1801~29) 長府藩11代藩主 毛利元義が、江戸参勤交代の帰途、京都の伏見稲荷大社に詣でて分霊を勧請し、産業の繁栄を祈願した。
嘉永元年(1848)に現在地に遷して社殿を再建、以来 広く信仰をあつめ、特に勝運・失せもの発見に霊験あらたかと伝えられている。
十一月三日の例大祭の奉納相撲は、「長府の三日相撲」として世に知られ盛大に行われて来ているが、昭和四十九年大相撲の魁傑関が参拝して九州場所で優勝して以来、放駒部屋一行が毎年参拝して賑わいを見せている。
平成二年十一月、「御大典記念事業」として社殿を改築御造営。無病息災・家運隆昌・商売繁盛を祈念する崇敬者の参拝が絶えない。
御祭神 宇迦之御魂大神
配祀神 厳島社(市杵島姫命・田心姫命・湍津姫命)
例大祭 十一月三日・春祭り 四月二十九日
月次祭 毎月三日(午前11時)



稲荷神社らしく鳥居が連続しています。

稲荷神社で鳥居が連続して並んでいるのは京都の伏見稲荷の千本鳥居が有名で、信者が鳥居を奉納する習わしは、江戸時代から始まったようです。
信者から奉納された鳥居が約1万基となった現在でも「千本鳥居」と言われているようです。



「放駒部屋(元大関魁傑)相撲資料館」がありました。
こじんまりした建物でしたが、時間がなく見られませんでした。


忌宮(いみのみや)神社の拝殿です。
以外に小さな拝殿でした。

■由緒が書かれている表示板を転記します。
長門国二ノ宮 旧国幣社
忌宮神社 由緒
 忌宮神社は、第十四代仲哀(ちゅうあい)天皇が九州の熊襲を平定のため御西下この地に皇居豊浦宮(とよらのみや)を興して七年間政治(まつりごと)を行われた旧祉で、天皇が筑紫の香椎で崩御せられたのち御神霊を鎮祭す。その後聖武天皇の御代に神功皇后を奉祭して忌宮と称し、さらに応神天皇をお祀りして豊明(とよあけ)宮と称す三殿別立の古社(延喜式内社)であったが、中世における火災の際中殿忌宮に合祀し一殿となり、忌宮をもって総称するようになった。忌とは斎(いみ)と同意語で、特に清浄にして神霊を奉斎する意味である。
現在の社殿は明治十年の造営で、昭和五十六年に改修す。
古来、文武の神として歴朝の尊崇武将の崇敬篤く、安産の神として庶民の信仰を受け、長門国二ノ宮として広く親しまれている。


拝殿の中の様子です。
「数方庭祭」(すほうていまつり)に参加する方々が座るように準備されているのでしょうか。



拝殿に奉納された大きな駒絵がありました。
馬の背の後ろになにやらオバケの顔のようなものが見えています。
よく見ると尾を結び、飾りたてているものと思われます。



拝殿の入り口に鶴(?)の絵が描かれた提灯がありました。



きれいな鶏が放し飼いされていました。
「古事記」や、「日本書紀」にも出てくる奈良県天理市の「石上神宮」(いそのかみじんぐう)でも鶏が放し飼いされています。
古来、鶏は神聖な動物として考えられていたものと思われますが、どんな由来があるのか興味深いところです。


鶏の後をついて行くと、少し色の違う鶏がいました。
メスの鶏でしょうか?
最近では人間の男女の識別も難しくなってきて、とまどう場面があります。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (チュンリー)
2011-04-08 01:16:57
忌宮神社、華のある神社ですね。ニワトリさんが綺麗です。
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鶏の祖先 (tako_888k)
2011-04-09 04:05:44
チュンリーさん

コメントありがとうございます。
この神社で、古代から続く「数方庭(すほうてい)祭」に興味を持ち、訪れたものです。
暑い日で、汗を拭きながら見物していたのを思い出します。
この鶏の祖先も稲と共に渡来したのかも知れませんね。
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