昔に出会う旅

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ドイツ・スイス旅行 21 ベルニナ・エクスプレス車窓の風景-2

2014年04月15日 | 海外旅行
南ドイツ・スイス旅行5日目(2013/6/22)、スイス・サンモリッツ駅始発のベルニナ・エクスプレスの車窓の風景の続きです。



ベルニナ線の地図です。

前回は、地図左上のサンモリッツ駅からモルテラッチュ氷河の絶景を望む付近までの区間の風景でした。

今回は、吹き出しが太文字になっている所で、ベルニナ・スオット駅からベルニナ・エクスプレスの最高地点ラーゴ・ビアンコ(湖)までの区間です。



ベルニナ・スオット駅[Bernina Suot](標高2046m)周辺の連続した風景写真を並べてみました。

写真上段は、ベルニナ・スオット駅に近づき、列車がベルニナ川を渡る時の風景です。

前回掲載のモルテラッチュ駅(標高1890m)付近では、列車は、針葉樹林の中を走っていましたが、標高が2000mを超えたベルニナ・スオット駅近くでは森林は見られません。

直線距離で約2Km、列車が約5分走っただけで風景は様変わりです。

ベルニナ川の勢いのある流れを遡るように線路は、グングンと標高を上げて来たようです。

写真中段は、幹線道路を横切り、ベルニナ・スオット駅(写真右端の小さな建物)に近づいた風景です。

道路を挟んで左手の建物は、ホテルや、レストランのようで、周辺に広がる平原はタンポポの黄色で染まっています。

右にそびえる残雪に覆われた山を地図で見ると、ビッツ・ラガルプ(標高2959m)とあります。

写真下段は、列車がベルニナ・スオット駅を通過する風景です。

駅舎は、コンクリート造りと思われますが、飾り気のない堅牢な建物のようです。

標高2000mを越えるこの辺りの冬の厳しい気候に備えたものでしょうか。



ベルニナ・ディアヴォレッツァ駅[Bernina Diavolezza]周辺の風景です。

写真上段は、道の向こうにベルニナ・ディアヴォレッツァ駅[Bernina Diavolezza]そばのロープウェイの駅舎(写真左下に建物の拡大写真)が見えてきた風景です。

ベルニナ・スオット駅から約1Km、列車前方には雪に覆われたビッツ・ラガルプの風景が続いていました。

写真下段は、ディアヴォレッツァ・ロープウェイ駅の建物の風景で、大きなゴンドラがロープにぶら下がり、山の斜面から雄大なアルプスの峰々がのぞいています。

ベルニナ線の終点ティラーノからバスで帰る途中、ここからディアヴォレッツァ展望台に上る時に撮ったものです。



ベルニナ・ラガルプ駅[Bemina Lagulp]周辺の風景です。

写真上段は、ベルニナ・ラガルプ駅に近づき、平行する道路の先にビッツ・ラガルプ(標高2959m)へ上るロープウェイの駅舎が見えてきた風景です。(ベルニナ線の地図に表示)

写真中下段は、ティラーノからの帰路、ディアヴォレッツァ展望台に上るロープウェイの窓から見下ろしたベルニナ・ラガルプ駅周辺の風景です。

ビッツ・ラガルプの麓に黄色い貨物列車が停まったベルニナ・ラガルプ駅や、蛇行するベルニナ川の風景も見られます。

体感したアルプスの雄大な大自然を想い出す場面です。



ベルニナ・ラガルプ駅を過ぎ、少し走った辺りで線路は大きく蛇行し、列車は、急な上り坂を走って行きます。

標高2000mを超える大自然の中を走る列車の風景に感動です。



添乗員さんが座る右側の窓に湖が見えてきたと、教えられ撮った写真です。

手前に見えるのがレイ・ピッシェン(小さな湖)[Lei Pirschen]で、左手の先にレイ・ネイル(黒い湖)[Lei Nair]、その向うにラーゴ・ピアンコ(白い湖)[Lago Bianco]の白い堤防も見えてきました。

いよいよベルニナ線の頂上に近づいたようです。



自作したラーゴ・ピアンコ付近の地図です。

赤い線がベルニナ線、二重線が幹線道路です。

添乗員さんの話では、ラーゴ・ピアンコは、水力発電を目的に造られた人造湖で、分水嶺に位置するようです。

細長い湖の両端にはダムが造られ、北のベルニナ川に流れるとイン川、ドナウ川に合流して黒海に注ぎ、南に流れるとポー川に合流してイタリア北東岸で地中海の北、アドリア海に注いでいるそうです。



レイ・ピッシェン(小さな湖)を過ぎ、レイ・ネイル(黒い湖)と、ラーゴ・ピアンコの堤防が見えてきた風景です。

右手のレイ・ネイルの水面は、確かに黒っぽく見えています。

写真下段は、左手のラーゴ・ピアンコの堤防を拡大した風景で、堤防の下の道路脇には残雪も見えます。

ラーゴ・ピアンコの背後の山の斜面にカンプレナ氷河、その後方に小さくピッツ・カンブレナの峰が見えます。



写真上段は、ラーゴ・ピアンコ(白い湖)[Lago Bianco]の風景です。

線路は、左手の入江に沿って湖畔を進み、向こうの斜面の下に続いていますが、左手斜面の上を通る幹線道路からの風景と違い、ベルニナ・エクスプレスの車窓からは湖の風景が間近に感じられます。

山の斜面中腹に小さな建物が見えますが、その下付近にベルニナ線の最高地点とされるオスピッツオ・ベルニナ駅[Ospizio Bernina](標高2253m)があります。

写真下段は、ラーゴ・ピアンコ湖畔のオスピッツオ・ベルニナ駅横にある踏切の風景です。

湖畔に沿って歩道がありハイキングを楽しむ人々の姿が散見されました。

写真の撮影方向で違っていますが、白い湖と呼ばれるのはこの辺りの色でしょうか、アルプスの地質に影響されている色だそうで、興味深い風景でした。



写真上段は、ティラーノからの帰路、幹線道路脇のパーキングからラーゴ・ピアンコ(白い湖)[Lago Bianco]を見下ろした風景です。

左下の小さな建物の下がオスピッツオ・ベルニナ駅[Ospizio Bernina]、対岸の山の右手にはカンプレナ氷河、奥まって見える峰がピッツ・カンブレナです。

写真中段は、同じ場所からレイ・ネイル(黒い湖)側を見下ろした風景です。

正面のピッツ・カンブレナや、ベルニナアルプスに続く白い峰は絶景でした。

写真下段は、レイ・ネイルそばに造られたラーゴ・ピアンコの長い堤防の拡大写真です。

堤防の下には残雪が見られ、雪や、雨が多かった年にしては以外に少ない水量でした。

湖に下る斜面にも駅に下る道があり、所々に残雪が見られます。



写真上段は、オスピッツオ・ベルニナ駅を過ぎ、少し進んだ辺りの風景です。

ラーゴ・ピアンコの南端に近い場所で、浅瀬が広がり、湖がくびれていました。

湖の南北にあるダムがなかったらこの辺りが分水嶺と思われます。

写真下段は、浅瀬を過ぎ、南から振り返った風景です。

湖の色が白濁した北側の色とは明らかに違い、青っぽく見えています。

人口湖ラーゴ・ビアンコの場所には、かつて二つの小さな湖があったとされ、ダムが造られて大きな人工湖に呑み込まれてしまったようです。



ラーゴ・ビアンコ南端の堤防が見える風景です。

晴天なら湖面の色ももう少し美しく輝いていたのかも知れませんが、対岸にアルプスの峰が続く白い湖ラーゴ・ビアンコ湖畔の風景は素敵なものでした。

これからイタリア・ティラーノ(標高441m)へ向けて列車は約1800mの標高差を下って行きます。


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