『内灘町の西荒屋、大根布東、大根布南,向粟崎の各小学校児童ら130人が31日、同町が阪神淡路大震災で被災した子供たちにプレゼントする凧の足に励ましのメッセージを書いた。
神戸の子供たちに贈る凧の製作は、内灘町世界の凧の祭典実行委員会が昨年12月、日本の凧の会から依頼された。500個の凧を贈ることを決め、凧の足に「被災地を励ましたい」とする地元の子供たちの思いを込めてもらおうと、29日に町内4つの小学校に依頼した。
31日に書かれたメッセージは「悲しさみやくやしさをわすれて」「新しい神戸の町を作って」など内灘町西荒屋小では5年生31人が真剣な表情でメッセージをしたため中新慎君は「たこのように高く上がって壁を乗りきれ」とつづった。
平成8年1月30日付け北国新聞より凧のデザインが決定
『内灘町は29日、阪神淡路大震災で被災した神戸の子供たちに贈る凧のデザインを決定した。これを受けて同町は、凧の足に同町内4小学校の児童にメッセージを書いてもらうことを決め同日、各小学校に協力を呼び掛けた。
神戸の子供たちに贈る凧の製作は、内灘町凧の実行委員会」が昨年12月日本の凧の会から依頼された。同町では全部で500個の凧を作る方針で、20日から神戸の子供たち
を元気づけ、内灘町のイメージを全国に発信する凧のデザインについて協議を進めてきた。
神戸へ送る凧は縦59㎝、横50㎝のひし形で砂浜と打ち寄せる波、青い海と空をバックに一羽のカモメが虹に向かって羽ばたく姿がデザインされている。言葉でメッセージを入れることも検討されたが、「被災地の人への善意の押しつけとならないように」と、希望の象徴である虹に向かう鳥に励ましの思いを託した。
内灘町は凧の製作を町内の愛好家に依頼するほか、町内の4つの小学校5年生たちにメッセージを書いてもらう。内灘町世界の凧の祭典実行委員会会長の岩本秀雄町長は「被災地を励まそういう子供たちの純粋な思いを凧に込めて被災地に送りたい」と話している。
完成した凧は3月に神戸で開かれる「神戸ふれあい全国凧あげ大会」で子供たちに配られる。』
平成8年1月22日付け北国新聞より千鳥台公民館
小生が大凧作りの講習を各公民館から依頼されてきましたが、今までの付き合いの中で、新聞報道を見て多くの公民館から協力の申し出が有りました。その中でもいち早く動き出したのが千鳥台公民館で、その製作の様子が取材されました。
『内灘町千鳥台公民館で21日、阪神淡路大震災で被災した神戸の子供たちにプレゼントする凧作りが行われ、同地区の住民約30人が50個の凧を完成させた。
参加者たちはミッキーマウスやドナルドダックをデザインした縦約80㎝、横約80㎝のひし形の凧を約4時間かけて仕上げた。このあと床に凧を並べ、「がんばれ神戸」と書いた黒板とともに記念撮影した千鳥台公民館館長のメッセージや、凧と一緒に届けられる。
日本の凧の会はこのほか、内灘町の岩本秀雄町長が会長を務める「世界の凧の祭典」実行委員会にも凧の製作を依頼しており町ぐるみで計500個が作られる。いづれも3月に神戸で開く「神戸ふれあい全国凧あげ大会」の会場で子供たちに配られる。
平成8年1月20日付けの北国新聞で 被災児童に手作り凧 各町内に製作依頼の記事が掲載される。『内灘町は阪神淡路大震災の被災地神戸の子供たちにプレゼントする凧の製作を町内の各凧の会に依頼することをきめた。
神戸へ送る凧の製作は、内灘町世界の凧の祭典実行委員会が昨年12月、日本の凧の会から依頼を受けた。同町では、町内4つの小学校にも声を掛け、全部で500の凧を作ることにしている。
凧は縦59㎝、横50㎝のひし形で、図柄の描かれた紙に竹ひごをはりつける作業を依頼する。内灘町では、これを機会に町のイメージを具現化した図柄を考え出そうと、業者と協議を重ねている。
完成した凧は3月に神戸で開かれるイベント「神戸ふれあい全国凧あげ大会」で被災地の子供たちに配られる。
内灘町では昨年、県内の自治体としては最初に被災地へ救援物資を贈った経緯もあり、内灘町世界の凧の祭典実行委員会の会長を務める岩本秀雄町長は「内灘の子供が作った凧で、神戸の子供たちに少しでも喜んでもらい、一日も早く立ち直ってほしい」と話した』
内灘町の役場から小生の提案通りの凧で制作する旨の連絡を受け、凧の横骨、縦骨の準備が始まった。竹の長さが65㎝位で厚み1~2㎜の柾割にしたものが1000本、曲りの悪いものも考慮すると1200本は必要になる。自分ではこれだけの量は割ることが出来ないので、竹屋に相談するが無理とのことで、凧友を通じ調達する目途がついた。
また、各公民館や有志の方にお願いする凧は縦横約80㎝のエイ凧とするため、和紙や、竹ひご等の加工や準備作業が会社から帰宅後の仕事となった。