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春のヘッドフォン祭(その3)

2014年05月14日 01時21分06秒 | オーディオ


ヘッドフォンの音質の素晴らしさを初めて教えてくれたのはGRACE DESIGNの901でした。ソニーのMDR-CD900STが余りにも素晴らしい音で鳴っていて、ぶったまげたのをよく覚えています。901の頃は20万もする高級ヘッドフォンアンプは稀だったので特異な製品に思えたのですが、ライバル製品が増えた今ではそれ程高価には見えません。

このm920は901の数世代新しいバージョンですから悪いはずはありません。相変わらずの力感と解像度。

リモコン付きプリとしても使える多機能性もあり、まぁ完璧に近い製品だと思います。



LINDEMANNの100万もするネットワークプレイヤーがイマひとつパッとせず、同じヘッドフォンで試しに繋いでもらったMYTEK DIGITALが価格4分の1にも関わらず素晴らしかったです。無骨なルックスもどことなく品があって好感が持てます。



百花繚乱の25万円付近のヘッドフォンアンプにあって、最もCPが高く思えたのはこのpure DACです。3倍くらいの価格には見えますね。音はバランスよく穏やかに聴こえました。mytekやgraceの後で聴いたので刺激が足りないと感じたのかもしれません。プリとしての使用方法にも魅力があります。



iPadから直接バスパワーで繋がる超小型USBヘッドフォンアンプのHERUS。こんな小さな筐体でも素晴らしい情報量。代理店のお姉さんに無理を言って直の接続と比べましたが勝負になりませんでした。iPadに接続したときのクリティカルなボリューム問題が解決すれば完璧かも。まさに魔法の小箱です。
ヘッドフォンオーディオはHERUSとiPadで十分では?と感じました。



さて、最後の締めくくりです。

自分が、予算無制限で一番欲しいのはGRACEのm920です。

しかし…

誰かにこう問われたとします。

「価格無制限、デザイン不問、とにかく最高に音が良いヘッドフォンシステムを教えて欲しい。」



私は一瞬の迷いもなく、
ゼンハイザーのヘッドフォンHD800(700)と、同じくヘッドフォンアンプHDVD800の組み合わせを挙げます。

ヘッドフォン祭に訪れて、2ブース目でこのシステムの音を聴いたのですが、その後の試聴は単に“ゼンハイザーシステムとの落差がいかに小さいか”を比べるものでしかありませんでした。

クラシックにおける楽器の質感が快感でいつまでも聴いていたい気持ちにさせてくれたのはこのペアだけでした。音場の開放感もヘッドフォンオーディオへの認識を改めさせるレベルです。

40万円は確かに高いですが、でもホームオーディオに比べたら大したことはありません。

興味ある方は是非一聴して頂きたいと思います。

(了)





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