2018年の芥川賞受賞作の
『おらおらでひとりいぐも』(若竹千佐子 著 2017年 河出書房新社 刊)
を読みました。
74歳、ひとり暮らしの桃子さん。
おらの今は、こわいものなし。
結婚を3日後に控えた24歳の秋、東京オリンピックのファンファーレに押し出されるように、故郷を飛び出した桃子さん。
身ひとつで上野駅に降り立ってから50年――住み込みのアルバイト、周造との出会いと結婚、二児の誕生と成長、そして夫の死。
「この先一人でどやって暮らす。こまったぁどうすんべぇ」
40年来住み慣れた都市近郊の新興住宅で、ひとり茶をすすり、ねずみの音に耳をすませるうちに、桃子さんの内から外から、声がジャズのセッションのように湧きあがる。
捨てた故郷、疎遠になった息子と娘、そして亡き夫への愛。震えるような悲しみの果てに、桃子さんが辿り着いたものとは――(河出書房新社HPより)
そんなに分厚くない本で文字も大きかったのですが、
慣れない東北弁で思いのほか読むのに時間が掛かりました。
文字を追っていくのが精一杯で内容がなかなか頭に入らず、
もう一度読み直すというのが何度もありました。
突然、一人になるといろんなコトを考え
不安になったり、孤独感に苛まれたりするのは想像できますが、
そこを突き抜ければ、自由や解放感に満たされるようになるなら
老いも孤独も悪くないのかもしれませんね。
もう少し年を重ねてから読めばもっと楽しめそうな気がします。