南宮勲が脚本を手がけ、かつ出演している作品、『雨中花』(1972)。
…ぶっちゃけ、よくあるメロドラマでした(爆)!
実は脚本で、もう一名クレジットされているので、ナム兄はどういう関わり方だったのか、
非常に気になります。どうも監督が韓国人のようなので、単にそのからみかな?とも
推測できますが、もし彼が大真面目にこの脚本を書いていたのだとしたら、
南宮勲さんって、ものすごくロマンチストなのではないかと…(笑)
主役の凌雲さん(!)は、ピアノの調律などの仕事をしている、歌手志望の青年。
ある日、いとこがバンド演奏をしているナイトクラブで、歌うチャンスに恵まれます。
一方、ヒロイン・何莉莉は、お金持ちのお嬢様。
子どもの頃に母親を亡くしましたが、優しい父親に育てられ、何不自由ない生活を
送っています。でも、そんな生活がちょっと退屈のようで、夜にコッソリ家を抜け出して
(…といっても、ねえやと一緒なのは、さすがにお嬢様)、興味津々で入ったナイトクラブで
歌っている凌雲さんにひとめ惚れ!
凌雲さんもまた、リリーさんを忘れられぬ夜を過ごし、翌朝さっそくデートの申し込み。
家の前で待ち伏せして…
バイクで自家用車に併走…
あっというまに恋に落ちるふたり…
出逢って翌日の初デートで、もうこのような展開。凌雲さん、すばやいです!
しかし、すぐさまリリーさんのお父様にバレまして…当然、交際はイカン!ということに。
まるでロミオとジュリエットね!などと、さらに燃え上がるふたり。
「才能はあるけど、彼にはチャンスがないのよ」と、リリーさんは凌雲さんのために
レコードを自主制作するお金を工面…って、このお嬢様、することがわりと大胆で、
お父様の骨董品を持ち出して、売ってしまうのです。
…しかし、作ったレコードは全くヒットせず…(涙)
ちなみに、劇中の歌、『雨中花』の作曲は王福齢です。
ところが、売った骨董品がかなりの値打ちものであったので、警察沙汰になってしまい、
「逮捕される!」と、ふたりはシンガポールへ逃避行。
頼りにしていた凌雲さんのいとこの姉さんは、すでに引っ越していて連絡つかず。
新婚気分で部屋を借りて暮し始めますが、若いふたりにお金は無いし、仕事もみつからず、
すぐに苦しい生活に…
そんなとき、バイクレースが開催されることを知って、参加することにした凌雲さん。
「ぜったい優勝して、賞金が手に入る!」って…自信満々。観ているこっちはイヤな予感。
そして誰もが想像するとおりに、事故ってしまう凌雲さん(嘆)
命はとりとめたものの、足は不自由に。…入院費用と、生活費はどうするの?!
私だったら、もう、香港の父親に泣きついてしまうところですが、リリーお嬢様は…
…やっぱりすることが大胆というか、もう、これしかないのか。で、ナイトクラブにお勤め!
ここでようやく登場!の南宮勲…ナイトクラブの支配人です。
前借をお願いするリリーさんに、「君だから、特別にだよ…」などと、下心がみえみえ。
かくして、リリーさんのナイトクラブ勤務が始まりましたが、事情が事情だけに、
全くサービス精神の無いホステスのリリーさん。(…キレイなら許されるのか?)
モチロン凌雲さんには秘密で、「幼稚園で働いているの」とウソをついていましたが、
一ヶ月だけの契約期間が、あと1日で終わるという晩に、バレてしまいます!
怒り狂う凌雲さん。…気持ちはわかるけど、リリーさんを殴る資格は無いと思うの。
愛し合うふたりなので、すぐに仲直り。
こんなことになっている一方で、香港では凌雲さんのレコードが売れ出していて、
家族たちはふたりの身を案じていました。
そして、リリーさんのお勤め最終日…
名残惜しげにリリーさんとダンスを踊る、支配人…
「家まで送るよ」なんて言ってて、怪しい目つきになってる支配人…
リリーさんを車から降ろさず、もう、無理やり自宅へ連れ去ります!
一杯だけ付き合ってくれたら帰らせてあげるから、とお酒を勧める支配人。
(…本当なわけがナイよね、だってナム兄ですから~)
突如、ケモノに変身しちゃう支配人!
…なにも、そんな雨の中、玄関先でなくとも…って、『雨中花』とはリリーさんの事なのか。
(ひと仕事終えたような顔をしないで下さい、支配人…!)
放心状態のリリーさんに、「何、不機嫌な顔してんの?」なんて言ってたら、
そこへ凌雲さんがっ!(…時すでに相当遅し、なんですけれども。)
事情を察した凌雲さん、たちまち始まる大乱闘!
…のうちに、外の花壇に倒れた拍子に、棒が額に刺さって絶命!の支配人(驚!)
しかも、この後、全裸で花壇に倒れているんですよ!
…ナム兄ファンとしては、劇場で爆笑が起こらなかったか非常に気掛かりです(汗)
とりあえず、正当防衛だから大丈夫よ、凌雲さん!
そして、どこを彷徨うのだ、リリーさん…
このあと、「…来ないで!」というリリーさんと、追う凌雲さん、ふたり崖から転がり落ちて…
…リリーさんは死んでしまうのです!!!
リリーさんの亡骸と共に、海へ漕ぎ出していく凌雲さん…
…まったく、救いようの無いエンディング。これもまたショウブラですなあ…
それにしても、南宮勲的には、この支配人役は美味しかったのか、どうなのか?
私はキライじゃないです(苦笑)
こんな時間・・・(笑) いやぁ~ショウブラ、功夫物以外にも
色々な作品あるけど「なんじゃ こりゃ?!」というのは共通(笑)
凌雲さんもどんな役でも素敵ね~(あっ!でもティ様がイチバン!)
ナム兄この役、似合い過ぎ(爆)
凌雲さん、海パン姿もカッコイイです!…が、負けじ?とナム兄は
フルヌード披露ですよ!!調子に乗り過ぎです!
まだ太ってないから、可愛いお尻でしたけどね(爆)
ひと仕事終えたような顔…ステキすぎますw
もうキャプを見たとたん極悪人だと分かりました。
でもこういう悲劇のストーリーは大好きなので観たくなりました。
支配人、目つきは怪しいけど、根っからの悪人ではないと思います。(と、ちょっと弁護)
リリーさんのお勤め中は紳士的だったし、もう本当に最後になって、ガマンできなくなって!
…ってかんじなんですよ。だから、雨降る玄関先で…なんじゃないかなーと。
だって、はじめから企んでいたら、部屋で××っちゃうでしょ?
男の一人暮らしにしては、ファンシーなインテリアだったのも印象的(笑)