高尾山下

最近は備忘録的に過去の旅行の記録をアップしています。

箱根無頼控・その四

2014年11月24日 | 旅行/箱根(2014年11月)
お部屋でゆっくり朝食をいただいた後は、チェックアウト時間ギリギリまで館内の探検をしました。


館内には、古いものや興味深いいろいろなものがあって面白いです。


玄関に掛けてある額。箱根細工の名人・白川洗石が神代杉の地板に象嵌したもの。



この宿の常連だったという、初代・柳家三亀松の額。



帳場にあるレジスター。大正時代のもの。今も使われているそうです!



巨大な金庫!これは明治時代のもの。この旅館では、各部屋にはセイフティボックスがなく、貴重品はフロントで
預かりますとのことでしたが、その貴重品はこの金庫にしまうのですって。預けてみればよかったなあ。


女湯のステンドグラス。これも大正時代のもの。モダンでステキです。


4階の大広間、神代閣

床の間に向かって。



床の間



上座から見たところ。






石塚仙堂画伯の筆による、陶淵明の帰去来画


小琴秀方女史の筆による、美人画屏風




仙田菱畝画伯の筆による、花鳥の大襖







大広間、万象閣

これは夜に撮ったもの。襖絵などは、夜の明かりの方が美しく見えたかもしれないですね。



大広間、蓬仙閣

神代閣・万象閣は宴会に使われていますが、ココは続きに茶道部屋があるそうで、茶会や句会に利用されているらしいです。
しかし、ちょっとした博物館みたいになっちゃってます。












トースター??



この真ん中のはなんでしょう?



電話の交換機??


「どうぞ、どんどん写真撮って下さい。」とのことだったので、あちこちで撮りまくっていたのですが、
私のショボイ写真では、素敵さが表しきれません(涙)

建物だけじゃなく、スタッフの方も感じがよいし、料理もまずまず、温泉もかけ流しで良いお湯でした。
かんじんのシバレン先生の件は、確認できずじまいでしたが(苦笑)、泊まってみて良かったです。



宿を後にして、箱根園へ向かい、駒ヶ岳ロープウェーに乗りました。


ロープウェーに乗ってる間は晴れていたし、



山頂に着いた頃はまだ青空が見えていたのですが…


だんだんガスってきて…



なにこの荒涼たる景色は…??



なにも見えないよー!

どんどん寒くなるし、この後、神山から大涌谷までハイキングの予定だったのですが、やめました…


帰りはちょっと小田原へ寄って、おみやげを買いました。

みのや吉兵衛さんの塩辛。これ美味しかったです。



小田原で見かけた中華屋さん。

気になったものの、入らずじまい。
…次に小田原へ行くときは、潜入してみるつもりです!

おわり

箱根無頼控・その参

2014年11月23日 | 旅行/箱根(2014年11月)
さて翌朝です。




朝食までの時間、宿の外を散策してみました。

すぐそばを流れる早川。空気は冷たいですが、爽やかな朝。




奥に見えるのは、玉の緒橋。




敷地内には、お稲荷さんや…



…こんな謎の洞窟もあります。



私がしゃがんで入れるくらいの大きさの穴で、けっこう奥行があります。(←入ってみた)


あるはずの滝は…今日はありました(笑)ちょろちょろ流れてるのわかりますか?




誰かが閉じ込められてそうだった蔵は、今はストックヤードとして使われてるかんじでした(ホッ)






前日に続き、館内も探索…


共同浴場の休憩室(?)、マッサージチェアに座って、お庭を眺められます。






…続きは、朝食の後で。

箱根無頼控・その弐

2014年11月23日 | 旅行/箱根(2014年11月)
夜の外観も、風情がありますよ。




ちょっと離れたところにある、露天風呂。




露天風呂への小道。ライティングされてるけど、ちょっと怖い…




途中に、こんなのが。



へえ、鏑木清方も泊まったんだ…って、本当にあるのか、ないのか。

ライティングがなんだか不気味です…


建物の端は、こんな蔵みたいな造り。



…誰かが閉じ込められてそうな雰囲気です…(怖)



お部屋へ戻ると、お夕食の準備が進んでいました。

配膳の上にかけてあったオリジナル包装紙(?)がレトロなデザインでステキだったので、思わずパチリ!




お夕食はお部屋でいただく懐石風料理で、順番にゆっくりいただけるのは良いのですが、

ハラペコな私にはちょっとゆっくり過ぎたです(小声)


お夕食が済んだら、早速お風呂へGO!

露天風呂や家族風呂を廻って、都合5回入浴し、ポカポカになって眠りました…(翌日へ続く)

箱根無頼控・その壱

2014年11月23日 | 旅行/箱根(2014年11月)
市川雷蔵版の眠狂四郎シリーズを観てから原作を読んで、
すっかり『眠狂四郎』にハマってしまっているのですが、
解説にこんなことが書いてありました。

「箱根の塔ノ沢のKという旅館に、「眠狂四郎御定宿」の大きな木札が
かかっている。(中略)なんでも柴田錬三郎がそこにこもって「眠狂四郎」を
執筆したということらしいが…」

眠狂四郎は、物語の中で何度か箱根を訪れるのですが、
シバレン先生ご自身もいらしてたんですね。
しかも、このKという旅館、以前からずっと気になっていた旅館!

…というわけで先日、箱根へ行ってきました。




旅館・Kの入り口。

上記の解説文は昭和45年のものなので、さすがに今は「眠狂四郎御定宿」の看板は
ありませんw
眠狂四郎が大人気だった頃には、かけてあったんでしょうね。

チェックインすると、仲居さんが館内を案内してくださいます。
その時に、シバレン先生の件を伺ってみましたが、
「伊藤博文さんがお泊りになってから、多くの著名な方が宿泊されるようになりました。」と
軽くかわされた答えが返ってきました(苦笑)…ご存じなかったのかな?




これは、その伊藤博文が宿に贈った漢詩。ここから旅館の名前をとったそうです。


また、この旅館は、皇女和宮が湯治療養で滞在し薨去されたとのことで、所縁の品が展示されています。




創業400年!というこの旅館、現在の建物は大正8年に再建されたものですが、
とても良く手入れされていて清潔感があり、どこもかしこもフォトジェニックです!








こちらは大正レトロな洗面所。





床のタイルが素晴らしいです!




落ち着いた雰囲気のラウンジ。





明治の力士、大砲関の手形が掛けてありました。すごくデカいです!
天井の造りも凝っています。



床は美しい寄木、箱根らしいですね。






次は、建物の外へ探検に出かけます!