高麗人参の泰盛社 あきない日誌

このブログでは高麗人参産地の様子や加工法,栽培法をご紹介したり、食べ方、エピソードなどをご紹介できればと思います。

高麗人参 紅参及び毛人参の使い方

2014年01月17日 | 営業日誌

今期販売予定の信州産の紅参高麗人参の毛先の部分を当社では販売をいたしております(二月までには値付けをしたいです

毛先の部分というとイメージ的にはあまり使わない部分と先入観を持たれる方も多くいらっしゃいますが
毛先の部分も高麗人参屋は古くからは扱っており高額で貴重な商品であることは変わりございません

高麗人参を生業(なりわい)としているもの間では、紅参の毛先の細を紅毛(べにけ、こうけ)足の付け根部分を束毛(たばけ)と言い売買していました。今でも中国などでは束毛を赤い紐でまとめて150g(台湾や香港は)125g(中国)単位くらいにして売っている漢方問屋さんもあります。
日本では紅毛と束毛は近年はあまり区別せずに業者間では紅毛の太(ふと)紅毛の細(ほそ)というような呼び名で売買されています。

白毛は高麗人参の白参や生干参を製造する際に出る商品でこちらも市場の中で多く流通しています。
僕の子供のころ祖父たちは栽培した人参を紅参用、白参用、生干用、生人参用とその年の収穫された人参を見てお客さんの注文に近い数量を振り分けて製造します。

同じ産地で同じ畑で収穫されたものでも長さや太さ、皮の厚さ等を見て選別されていきます。

たとえば紅参ですと製造過程で蒸しあげる作業がひと手間加わります、この時にはかなりの熱が人参に影響を与え
多分お客様の多くが、なぜに生の状態では黄色やクリーム色っぽいような人参が紅参だと茶色くなるのか?という疑問を持たれると思います。

高麗人参という植物は土中の栄養分やミネラル分を吸い込みその過程で高麗人参特有のジンセノサイド(サポニン)などの成分が作られるのですが、高麗人参自体に天然の糖分が含まれております。
その糖分が熱を加えられることにより高麗人参内部で溶解し結晶化を起こします、結晶化した時に色が飴色に変わっていきます。

話しが大きくそれましたが、紅参を製造するときにはかなりの熱で蒸しあげますので高麗人参内部に小さな空洞や亀裂がありますと紅参に仕上げる時に内部の空気が膨張して破裂をいたします。そうすると価格が2割~3割ほど安くなってしまうので製造者としてはそうなるだけで金額がデカいだけに損害もデカくなるので、製造前の前段階の選別はかなり重要です。

紅参に向く人参は太さが5cmまで位で人参の肩があまり太くなり過ぎず、足の方に行くほどにスラリとした感じです(人間の女性みたいな基準??と言われればそうかもしれませんね)

胴が太すぎると火の通りが悪かったり、内部の空洞や亀裂が多い場合がありますのでその辺はあえて紅参に仕上げず、白参や生干しに仕上げていきます。

生人参用の特大などは大きくなればなるほど亀裂が大きくなりますがそれは高麗人参自体が栄養分を多く吸収しているのでお酒などにつけると、とても養分がしみでてくるのがわかります。


今期販売予定の信州産の紅参

本題の紅参の使い方としてこの時期一番エコというのか、昔から長野の上田や佐久では反射式ストーブやまきストーブなどで紅参や紅毛を使って煎じて飲んでいました。今でもうちの事務所は結構活躍します。

写真の薬缶はホームセンターなどで売っているものでうちは網付きのを使っています。人参以外でも杜仲茶や柿の葉茶などを煎じる時に僕が使っています。大きさは2L~3Lの物で十分です。1Lで5g~10gを目安にお使いください。



紅毛を使いますが白毛がお好きな方は白毛をチョイスしていただいても大丈夫です、白毛は紅毛以上に高麗人参の風味が強くかなりパンチのある味がしますので、使う時は少量ずつペースアップしてもらった方が良いでしょう。




沸騰して様子を見ながら一時間ほど煎じたら出来上がりです。この時にあまり沸騰していたら火力が強いので目安としては弱火でする方が良いと思います。万が一焦げたり空焚きするともったいないですから。

僕は結構、味がなくなるまで3回ほどお湯足しをして煎じています

本物の高麗人参を扱っている泰盛社ならご希望に合わせて商品をチョイスできます






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