日本に「一時」帰ってます。

2年間。長いようで短いニューヨーク赴任を終えて日本に「一時」帰って来た・・と思っている私の、まだまだ続く旅の顛末。

ニューメキシコ

2010-08-31 23:25:16 | まち歩き

今年の夏のハイライト、ニューメキシコ旅行を終えて帰って来ました

今回も、お気楽ひとり旅で、目的地は、ニューメキシコ州サンタフェのみ ここは、むか~し宮沢りえが出したヌード写真集「サンタフェ」で有名なものの、日本人にとってはちょっと馴染みの薄いところではないでしょうか?でも、アメリカ国内では、一番という位の観光地。アートの街としても知られていて、ギャラリーもたくさんあるし、全国各地から、ここに移り住むアーティストも多いんだとか。

国内旅行とは言っても、そこはアメリカ。シカゴで乗り継いで5時間かかるし、時差もあるから、もう感覚的には海外旅行。日本語に不自由しないニューヨークから行くと、ほんと海外旅行のようです

ネイティブ・アメリカンが伝統的に作り、住んでいたというアドービー(日干しレンガ)式建物が特徴的で、サンタフェの街も、建物はこの様式に統一されています。

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ギャラリーでたまたま話したニューヨーク出身のアーティストによると、ここの文化は、大きく3つに分けられて

・ネイティブ・アメリカン

・(最初にここを支配した)スペイン

・その他のモダンアート

の影響を受けているのだとか。

ネイティブ・アメリカン由来の陶器や織物、ターコイズなどの装飾品など、お土産に買いたいもののも事欠かず、めっちゃ買い物もしてしまった

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(あんまり暑いんで買ってしまったカウボーイ・ハット。そのうち、観光客丸出しなのが恥ずかしくなって、かぶらなくなってしまった。。また使うんだろうか??)

でも、自由気ままに旅できて、気に入ったところには何度も行けるのは、ひとり旅ならではでめちゃ楽しい

サンタフェに行く決め手になった世界遺産のアドービーのマンションを見るべく、最終日は、日本人経営の地元ツアーに参加したのだけれど、残念ながら、宗教行事のため閉鎖されていた・・ 

でも、おかげで、自分では行けないような広大な大地をドライブでき、アキビュー、ゴーストランチなどに行けたのは、超ラッキーだった

これらの地域は、アメリカの女流画家ジョージア・オキーフが晩年好んで描いたことで有名な土地。彼女も、ニューヨークで成功した後に、ニューメキシコの土地を愛して、移住した人の一人。

私は、この人、知らなかったけれど、アメリカでは超有名人。花や骸骨などをクロースアップした絵が有名で、メトロポリタン美術館にも作品があるけれど、最初見た時は、「ふーん」て感じであまり感動しなかった。

今回、こっちに来て、ニューメキシコ美術館と、彼女の名前を冠したジョージア・オキーフ美術館でたくさん作品を見ると、とっても個性的でエネルギッシュなのが分かって、好きになってしまった 特に、余り知られていない抽象画が素敵 20世紀終わりの生まれで100歳まで行き、その人生の半分をニューメキシコで過ごしたという人で、その人生は、なかなか波乱万丈だったらしい。それについては、また別に書くつもりですが、とにかく彼女が愛した風景がこれです

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赤、黄、緑とターコイズブルーの湖・・と、派手派手なネイティブ・アメリカンのパターンの色素がここに全部あるのに気付いて、なるほど、と思った。やっぱり、人間の色彩感覚って、土地に影響されるんだなあと思う。そして、画家にとっては、その土地を見付けるかどうかがとっても大きいんだろうなあ、とも。

オキーフは、ニューヨークにいる時から成功した画家で、若い頃の絵も個性的で魅力的だけれど、「オキーフらしさ」を完成させたのは、この土地なんだろうと思う。

ツアーは苦手なので、参加しようか迷ったけれど、これは、行って良かったと思う。アメリカの広大さとパワーを感じられて、ほんとうに良かった 

帰りに飛行機で数えたら、ニューメキシコはアメリカで訪れた8番目の州でした。あと一つミネソタには来月行く予定。まー50州全部は無理やろうけど、ニューヨーク滞在中に半分くらいは行きたいな~ と夢は広がりますが・・どうでしょう


New Mexico

2010-08-29 23:11:52 | まち歩き

I'm now traveling in Santa fe, New Mexico.

Wherever I travel, I feel it different and relaxing compared to New York. Not to mention, Big Apple is too busy, though I enjoy living there. To be relaxed and enjoy holidays, New Mexico was a good choice! It's hotter here during the daytime than in New York, so I feel the summer's back, which I'm enjoying, too.

New Mexico is in the north of Mexico, and the east of Arizona. Santa fe is a beautiful city which has a number of pretty adobe (bricks made of dirt and straw) houses. There're a hundred of galleries here and it is known for the city of artist, I hear.

I haven't seen many Asians here. On this point, it is much different from New York, too. However, I'll joint the tour run by Japanese travel agency, so there may be a number of Japanese tourists coming here. I don't know..

Will come back to New York on Tuesday.


ほめる文化

2010-08-25 00:13:15 | 演劇・ワークショップ

6月末から始まっていたHBスタジオの夏季講座がそろそろ終わりの時期を迎えている。夏学期はほんとに短いでも、そろそろ違うことにもチャレンジしたい気にもなって来ているので、これはこれでちょうど良いのかも。

今日は、私が受けていたUta Hagen テクニックのクラスが最終日。続けて開催されるクラスもあり、それを継続して取る場合もあるのだけれど、このクラスは、先生の都合がつかなくて秋学期は開催されないので、今日が最終。

私は、結局三つめの課題「Change of the Self」の前半までしか進まなかった。これは、3人の違った人に電話をする(掛けるのでも、掛かって来るのでもいい)という課題。相手によって、自分のキャラクターが変わるということを発見・実演するとともに、観客の前でも自分のプライバシーを保つという工夫をするためのもの。ちなみに、同じタイトルの後半の課題は、「着替え」で(といっても、人前で脱ぎ着する必要は必ずしもなくて、着替えの前後を見せればいい)、服装によって立ち居振る舞いがどう変わるのか、ということを確認する作業になる。

途中、何人か先生が変わったけれども、クラスを通じて感じたのは、「ほめる文化」。これは、演劇教育論の問題で、本当は文化論ではないのかも知れないが、課題をこなした後に、まず認められ、良いところを褒められたうえで、次の課題を提示されていく・・という流れがとてもスムーズのは、「ほめる」ことにも「ほめられる」ことにも抵抗が少ないからじゃないかと思った。

「Great」や「Awesome」「You did very well」などなどの賛辞は、それ自体もう意味をなさないくらい当たり前に使われていて・・。でも、「私だけが褒められているわけじゃない」と、差し引いて考えようとしても、言葉でほめられるということは、感覚的には、やはりとても心地よく、次の課題をこなして実演しようというやる気につながる。

今日は、最後ので、一緒に帰った中国人のクラスメイトに「Your English is very good」「You have talent」などと言われたけれど、これも、日本語で言うと、構えてしまいそうなところ、言う方も、言われる方も、さほど構えずに言い合える気がする。それでいて、認められた気がして、自信はつくから、良い文化だな~と思う。

振り返ってみると、日本でやっていた時も、同じように「ほめる」「認める」ところから入っている人もいたと思う。けれども、それは、方法論として知っているから実行しているだけであって、身について自然にやっている感じではなかった。「こうすべき」だからやっているけれど、先生自身は納得していなくて、本当は「そうじゃないんだなー」と言いたい、という逆の意味が伝わってくる場面が多かったような気がする。多分、俳優の方にも自信がなくて「あの、これでよろしいでしょうか?」という態度なのがいけないんだと思うけれど。。自信を持って、いろんなことにチャレンジ出来るということは、クリエイティブであるためには、とても大切だなあと思う。

私も、ほめるボキャブラリーを増やそうっと


上原ひろみ@Blue Note

2010-08-22 02:19:21 | 舞台・パフォーマンス

見て来ました Blue Note デビュー

今日は、8時からと10時から2回のステージがあって、8時からのテーブル席を予約(してもらった)。7時前には会場に着いて近くでご飯を食べようと思ったけれど、「今日は満席だからもう入った方がいい」と言われて、そのまま中に入ることに。。

すでにお客さんは結構入っている中で、良さそうな席を確保。テーブルチャージが30ドルにプラス飲み食いする分がかかるけれど、日本で行くとテーブルチャージだけで7,8千円するらしいから、だいぶお得 テーブル席は、ほとんどステージ周りに固まっているから、間近に演奏も見られて、良い感じ

一杯飲んで、食事もほどほど終わった頃に(ちょっと高めだけど、おいしかったです)上原ヒロミさん登場~。ボリューミーな髪型の印象がありますが、今日はボブっぽい感じで大人なしめ。赤いドレスが可愛かったけど、一見普通の女の子。

それが、演奏を始めると、もの凄くて驚いた 数日前に見に行った友人が「あんなに楽しそうにピアノを弾くのに驚いた」と言っていたけれど、私の感想はまた違っていて・・・いや、もう「楽しそう」とか何とかいうレベルではなく、私の感想は「動物的」 本能で弾いている感じがした。いや、ほんとに。

踊るように演奏する姿は、テレビか何かで見たことがあったけれど、それだけではなく、演奏中にかなり頻繁に唸り声()は上げるし、衆人環視の中でそれはもう恍惚とした表情を浮かべるのですよ。その様は、「人間」や「大人」の日常と余りにかけ離れていて、ステージ上にそのむき出しの存在感を見せつけられる上原ひろみの姿に圧倒された感じ。

素人目にも、ものすごくテクニックがあり、パワーがあって、それがダイナミックな音楽を創り出していることは分かったけれど、単純に「音」ではなく、それを含む「パフォーマンス」や「上原ひろみ」自身が強いんだと思う。

一緒のテーブルになったアメリカ人の観客は「creative」と評価していたけれど、まさにそんな感じ。彼女自身が「pianist」ではなく「artist」と自身を呼んでいるのも、こういうあり方のせいなんだろう。

でも、私には、心を開き「過ぎ」ているように見えて、それがちょっと怖かったなあ・・。ものすごく伝わるんだけど、それって普通、大人がしないことなので、「そんなに無防備になって大丈夫?」と言いたくなってしまった。「何が」って言いにくいんだけれど、あからさま過ぎて、こっちの方が恥ずかしくなってしまうような気持ち。(・・って、分かります?伝わらないだろうなあ・・ 私自身よく分からない感想です

でも、何の迷いもなく、大きなスケールで自分の世界を展開していく様には、いつの間にか引き込まれてしまい、会場全体もその波に呑まれていく。やっぱり才能ある人ってすごい

そして、そんな、とてつもない人が、アンコール前に「毎日世界中を旅して、毎日違うホテルに泊る生活を繰り返していると、自分の居場所がどこだろうと思う。でも、ステージに立ち、お客さんの前に立つと、自分の居場所はここだと分かる。」と語っていたのに、またもう一つ驚いた。

あんなに強い精神が、こんなに普通の感受性に支えられているとは。それとも、この感受性があるから、動物にもなれるんだろうか。

なかなか衝撃的なライブでした


実は

2010-08-17 00:50:40 | 日記・エッセイ・コラム

そろそろ一時帰国したい気持ちになって来ている・・って、早過ぎ?

当初は、年末年始に帰国するつもりだったのだけれど、やっぱりタイムズ・スクエアのカウント・ダウンは見とかな と思い。。年末年始には両親が遊びに来ることになったので、いよいよ帰れないことになった。

しかし、こちらで仕事をするにつれ、もっと日本で情報収集しとかなあかんかったな~と思うことは多く・・こっちの生活に慣れて来た実感が出て気持ちが緩むとともに、妙に帰りたい気持ちが高まって来た

ついでに、何度も書いている歯医者。念のため検査してもらおうと思ったらそれだけで350ドルと言われ、こりゃあ、マイルで帰って日本で診てもらった方がいいわ、という気になった。

カレンダーを見ると、この後祝日があって帰りやすいのは、10月と11月。11月に帰れば紅葉が美しいだろうなあと思うけど、混んでいて動きにくそうだから、狙い目は10月か。

・・でも、「もう帰るの」と言われそうな気がして、いまだに言いだせずにいます。。