トヨタ-北米市場で人気の「カムリ」にハイブリッド仕様車を投入-
(デトロイト 2006/01/10 フジサンケイビジネス・日経エレクトロニクス・産経新聞)
トヨタ自動車は9日、当地で開催中の北米国際自動車ショーで、中型セダン「カムリ」の全面改良タイプと初のハイブリッド仕様車を発表した。米乗用車市場で最も数多く売れている車であるカムリに、ガソリンエンジンと電気モーターを併用するハイブリッドタイプを追加することで、顧客層を一気に拡大する狙い。カムリは05年の北米での年間販売台数が43万1703台とトップの座にある。今回の全面改良は約5年ぶり。
ハイブリッド仕様車は米国で現地生産し、今年5月頃に市場投入する予定で、年間5万台の販売を見込んでいる。
カムリ・ハイブリッドは排気量が2400ccながら、燃費性能はガソリン1リットル当たり約18.1キロメートル(米国基準)と小型車並みを実現した。
ハイブリッド・システムには、排気量2.4Lの直列4気筒アトキンソンエンジンに、最大出力105kWのモーターと電圧244.8Vのニッケル水素2次電池を組み合わせた。このシステムは、05年3月に発売した「ハリアーハイブリッド」「クルーガーハイブリッド」のハイブリッド機構「THS II」とほぼ同じ。フロントモーターの小型化を可能にする「リダクションギア」も採用した。
モーターの駆動電圧もハリアーハイブリッドと同じく650Vまで昇圧するが、ニッケル水素2次電池の電圧は、ハリアーハイブリッドの288Vから244.8Vに下げた。モーターの最高回転数は1万3600rpmとハリアーハイブリッドの同1万2400rpmからさらに高速化を図った。エンジンの最大出力は147hp(約110kW)で、最大トルクは138lb・ft(約187N・m)。ハイブリッド・システムとしての最大出力は192hp(約143kw)となる。
ニッケル水素2次電池のセルは、ハリアーハイブリッドで放熱性と小型化を図るために開発した金属製の外装ケースは用いずに、「プリウス」と同じ樹脂製の外装ケースを利用する。ハリアーハイブリッドは既存の車体にハイブリッド・システムを搭載するために2次電池のモジュールも小型化を図る必要があったが、今回のカムリは設計当初からハイブリッド仕様を前提に設計していたため、プリウスと同じものを採用した。 セルは電圧が1.2Vで電流容量が6.5Ah。6個のセルを1モジュールとして、34層積み上げた合計204個のセルで電池ユニットを構成している。
カムリ・ハイブリッドは、ベースのガソリンエンジン車が油圧式パワーステアリングを採用しているのに対し、12V駆動のラック式電動パワーステアリングを搭載している。ハイブリッド車専用の安全装備としては、電子制御ブレーキ「EBD」や車両運動制御システム「VDIM」を採用した。
この他、新型カムリと共通仕様としてこのクラスでは初めて7つのエアバッグを標準装備したほか、昼間に車体の視認性を高めるヘッドランプ「DRL:Daytime running lights」を搭載した。エアバッグの内訳は、運転席と助手席のそれぞれにフロントエアバッグとシート内蔵のサイドエアバッグを装備したほか、カーテンエアバッグと運転席に膝の傷害を防ぐニーエアバッグを装備する。
トヨタは2000年にハイブリッド車の小型タイプ「プリウス」を米国に投入した。燃費性に優れていることから消費者の間で徐々に認知度が高まり、05年の現地販売台数は10万7897台と04年実績の約2倍という驚異的な伸びを示した。
北米国際自動車ショーでは、トヨタのハイブリッド戦略に刺激を受けた形で、米ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターなどがハイブリッド車を積極的にアピールする姿が目立っている。米国ではガソリン価格の先行きが見えないだけに、今後もハイブリッド車に対する消費者の注目が集まるのは必至。
独自動車大手の05年世界販売台数-BMWがベンツを抜く-
(フランクフルト 2006/01/10 日経)
独自動車大手の05年の世界販売台数(乗用車)実績が出そろった。BMWは前年比9.9%増の132万8000台と過去最多記録を更新し、ダイムラークライスラーのメルセデス・ベンツを12年ぶりに抜いた。小型車が得意なフォルクスワーゲン(VW)は微増だった。
BMWは昨年3月に発売した「3シリーズ」セダンなど主力車種が貢献した。「ミニ」などを除くBMWブランドは同10.1%増の112万6800台だった。
ダイムラーはクライスラー部門が同4.7%増の282万6100台と堅調だったが、余剰人員の削減を進めるメルセデス乗用車部門は同1.7%増の122万600台。傘下の小型車「スマート」を除くと、同1.6%増の107万7600台にとどまり、04年は約3万7000台リードしていたがBMWブランド車に逆転を許した。
VWはグループで明暗が分かれた。高級車のアウディが同6.4%増の82万9000台と好調だったが、主力のVWブランドは同0.8%増の309万台にとどまった。
アルパイン-音楽も聞ける携帯型ナビゲーション-
(デトロイト 2006/01/10 日経エレクトロニクス)
アルパインは,音楽も聞ける携帯型ナビゲーション・システムを展示した。矢印と音声で道案内を行う簡易なナビゲーション,いわゆるターン・バイ・ターン方式を採用する。地図データは米Navigation Technologies製で,米国とカナダをカバーしている。4GバイトHDDを内蔵し,MP3プレーヤとしても使える。GPS受信アンテナも備える。外形寸法は145mm×74mm×29mm,重さは227gである。OSはWindows CE。Liポリマ2次電池で駆動する。06年1月に発売し,価格は699米ドルである。
交通情報を取得できるチューナradio data system (RDS)traffic tunerも内蔵する。このため「ユーザーは交通情報提供サービスを受けるために,新たにハードウエアを追加購入する必要がない」(同社)。06年春に地域限定でサービスを開始する予定である。天気情報も取得できるという。
採用している3.6インチ型のカラー液晶タッチ・パネルは照度センサを内蔵し,周囲の明るさに応じてパネルの輝度を自動的に変える機能を持つ。このほか,本体はSDメモリーカード対応スロットや,USB2.0対応コネクタも備える。例えばUSB2.0コネクタを介して,最新の地図データなどをダウンロードする。
06年3月には,アルパイン製のAVヘッド・ユニットと接続するためのドッキング・ステーションも発売する予定。これを用いれば,ナビゲーション・システムの地図データをAVヘッド・ユニットの大きな画面で見ることが可能になる。また,タッチ・パネル式のAVヘッド・ユニットを操作することで,ナビゲーション・システムの操作が可能になる。
東芝-ノートパソコンで世界初のフルハイビジョン対応-
(2006/01/11 読売新聞)
東芝は10日、現在のテレビの最高画質である「フルハイビジョン」放送を楽しめる世界初のノートパソコン「Qosmio(コスミオ)G30」を、2月下旬に発売すると発表した。
地上デジタル放送を楽しめる小型のデジタルチューナーを搭載。17型液晶パネルで高精細なテレビを楽しめる。市場予想価格は30万円~38万円。
ハードディスクの容量は、デスクトップパソコンなみの最大240Gバイトで、地上デジタルのハイビジョン放送を最大で28時間録画できるという。