オールドレーシングカー談義

1950~1970年代のレーシングカー、その他のマシーンについて語り合うブログです

IINDY第8戦 デトロイト-2

2018-06-06 | SuperFormular・INDY

 

ライアン・ハンターレイがデトロイトのレース2で優勝
Hondaはダブルヘッダー両レースを制覇

ミシガン州デトロイトで開催されるストリートレースは同じ週末に2レースを行うダブルヘッダーですが、Hondaドライバーたちが2年連続で両レースでの優勝を飾りました。ライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)がレース終盤にチームメートのアレクサンダー・ロッシとスリリングなバトルを展開し、2018年シーズンの初勝利を記録しました。

レース2の予選は日曜日午前中にウエットコンディションの下で行われ、ポールポジションはロッシが獲得。2番手はロバート・ウィッケンズ(Schmidt Peterson Motorpsorts)となりました。
決勝スタートまでに路面は完全に乾き、太陽も出て気温も上昇、とても快適なコンディションで70周のレースは争われました。出場チームの作戦がほぼ真っ二つに分かれ、オーソドックスなのはピットストップを2回行う作戦で、燃費をセーブし、タイヤの消耗を極力抑えた走りが要求されます。もう一つが3ストップ作戦となり、1回ピットに多く入ってタイヤ交換や燃料補給の作業を受けるため、タイムロスは大きいのですが、新しいタイヤを装着してタイヤの消耗を気にすることなく速いラップを重ねられるところがメリットです。

レース2終盤、トップ争いはHondaエンジン搭載マシンに乗るAndretti Autosportのチームメート2人で繰り広げられましたが、ロッシは2ストップ、ハンターレイは3ストップと同じチーム内で異なる作戦を採用していました。
ハンターレイは52周目に3回目のピットストップに入り、一方ロッシは、残り15周の55周に2回目のピットストップを行いました。新しいタイヤを装着したハンターレイはここから猛追を開始。ロッシとの差は瞬く間に縮まって行き、追われる身となったロッシは直角コーナーのターン3へのアプローチでブレーキをロックさせ、タイヤから白煙を上げてランオフエリアにストップしました。彼はレースに戻ってゴールを目指すことはできましたが、コースオフした際にタイヤを傷めたためピットでタイヤを交換し、12位まで順位を下げてのゴールとなりました。

この勝利はハンターレイにとっては今シーズン初、キャリア17勝目となりました。土曜日に2位フィニッシュ、日曜に優勝を飾った彼はシリーズポイントが278点まで急伸し、ランキングで4番手に浮上しました。土曜日のレース1ウイナーのディクソンは合計304点でポイントランキング2番手、298点のロッシが3番手につけています。

Hondaドライバーは日曜のレース2でも5人がトップ6でのフィニッシュしました。エド・ジョーンズ(Chip Ganassi Racing)は今シーズン2回目の表彰台に上り、チームメートで昨日のウイナーのディクソンが4位。グレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)が5位。そして、ルーキーのウィッケンズが6位でゴールしました。

佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は午前中の予選でマシンセッティングに不具合があったため、20番手という後方グリッドからレースに臨みました。彼は早めのピットストップを行う3ストップ作戦を採用したのですが、2回目のピットタイミングが悪かったために上位進出のチャンスを逃し、集団の中で順位を上げて行くことも叶わず、17位でのゴールとなりました。

コメント

ライアン・ハンターレイ(優勝)
ライアン・ハンターレイ 「2セット目のハードタイヤを装着してからの僕とマシンは一体化し、思い通りに走ることができました。最後のロッシとの戦いは、彼がストレート1本分先行して始まりました。しかし、私のマシンは本当に速く、飛ぶイルカのようでした。作戦もピットストップもすばらしく、全力でマシンを走らせました。今週のような戦いを続け、チャンピオンシップを戦いたい。そのために私たちはインディカーシリーズに参戦しているのですから。デトロイトで勝てたことを誇りに思います」

佐藤琢磨(17位)
佐藤琢磨 「非常に難しいレースになりました。何もかもが自分たちの考えや、狙いと逆に出ていましたね。作戦が当らず、ピットインもピットからコースへ出るタイミングも悪く、トラフィックに引っかかってばかりいました。レース中盤には非常に速いペースで走れていた時がありました。しかし、それは長くは続きませんでした。集団に追いつくと、そこからライバルをパスして順位を上げて行くことができなかったのです。何とか前へ出ようと全力で戦いました。残念なのはフルコースコーションがスタート直後にしか出なかったことです。そのため攻撃的な作戦が実を結ぶことにならなかったのです」

決勝リザルト

順位No.ドライバーエンジン周回数タイム/差
1 28 ライアン・ハンターレイ Honda 70 1:33'50.5784
2 12 W.パワー シボレー 70 +11.3549
3 10 エド・ジョーンズ Honda 70 +13.2291
4 9 スコット・ディクソン Honda 70 +13.7652
5 15 グレアム・レイホール Honda 70 +16.6280
6 6 ロバート・ウィッケンズ Honda 70 +34.9398
7 14 T.カナーン シボレー 70 +41.6328
8 23 C.キンボール シボレー 70 +47.3553
9 98 マルコ・アンドレッティ Honda 70 +56.6293
10 22 S.パジェノー シボレー 70 +59.5891
 
12 27 アレクサンダー・ロッシ Honda 70 +1'06.6419
13 26 ザック・ヴィーチ Honda 70 +1'07.6438
16 5 ジェームズ・ヒンチクリフ Honda 70 +1'17.3729
17 30 佐藤琢磨 Honda 69 +1Lap
20 19 サンティノ・フェルッチ Honda 69 +1Lap
21 18 セバスチャン・ブルデー Honda 67 +3Laps

ポイントランキング

ドライバー

順位ドライバーエンジン総合ポイント
1 W.パワー シボレー 309
2 スコット・ディクソン Honda 304
3 アレクサンダー・ロッシ Honda 298
4 ライアン・ハンターレイ Honda 278
5 J.ニューガーデン シボレー 270
6 ロバート・ウィッケンズ Honda 232
7 グレアム・レイホール Honda 221
8 マルコ・アンドレッティ Honda 197
9 セバスチャン・ブルデー Honda 194
10 S.パジェノー シボレー 188
11 ジェームズ・ヒンチクリフ Honda 177
12 エド・ジョーンズ Honda 160
 
14 佐藤琢磨 Honda 143
15 ザック・ヴィーチ Honda 133
22 ザカリー・クラマン・デメロ Honda 72
24 カルロス・ムニョス Honda 53
25 ジャック・ハーヴェイ Honda 53
30 ステファン・ウィルソン Honda 31
31 オリオール・セルビア Honda 27
32 サンティノ・フェルッチ Honda 18
33 コナー・デイリー Honda 18
35 ジェイ・ハワード Honda 12
38 ピエトロ・フィッティパルディ Honda 7

 


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