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日本の英語の教え方は理にかなっているのか

2022年06月13日 | 【海外校 アメリカ地区】

中学3年生の英語の授業で習う「現在完了形」をみなさんはどのように理解していますか。

私は,「過去を含む現在を表す形」との説明を聞いたときに一番スッキリしました。

理解はしたものの,いざ日常生活で過去形と現在完了形を使い分けるとなると

ハードルがぐっと上がります。

 

この前 とあるところで,英語ネイティブの話者に,

‘I finished my homework.’ と‘I have finished my homework.’

の使い分けを聞いている場面を目にしました。

ネイティブの感覚だと,直観はほぼ同じとの回答。

じゃあ,わざわざ現在完了を使わなくてもいいんじゃないか,そもそも現在完了を習う必要があるのか,

ということにもなりますが,よくよく深堀してみると,

例えばお母さんに宿題を早くやりなさいと言われていて,「それが終わった!」と強調したいときは

‘I have finished my homework.’(現在完了形)と言うかな,

一方,‘I finished my homework.’(過去形)は単純に「宿題が終わった」という事実を伝える感じということでした。

 

つまり,完了形は過去のある時点を起点(お母さんに宿題をやりなさいと言われた時点)として,

現在までの状況・行動(言われていた宿題をやって終わった)を時間の幅をもって表す方法との説明は,

ネイティブスピーカーの顕在意識にはなくとも,潜在的な部分で合っているということでした。

 

ことばは使い慣れていればいるほど,逆になぜそう言うのかという理屈は説明しにくくなります。

Native speakerとの英会話だけでは,英語を母語としない私たちにとっては,習得しきれない部分があるということです。

母語ではない言語を学ぶ場合,やはりこれまでの先人が作り上げた体系的な文法を学ぶことは最も合理的でもあり,

実践経験を補う有効な方法でもあります。

また,意識しないのに,なぜそのことば使いを選ぶのかを考えてみることは,

単純に楽しい発見でもあり,少しだけ心持ちを豊かにしてくれる経験になります。

 

英文法は,決して試験のためのものだけではなく,英語習得の手段としてのとても効率的なツールです。

逆にいうと,正しく勉強すれば,テストの点も上がるし,英語習得の近道にもなるとても有効な勉強ですので,

これからもサボらず,地道に取り組んでいきましょう。

S.H


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