やまじゅん通信 “きょうのヤマ場”

日本共産党前神戸市会議員 山本じゅんじ WEB通信

王子公園・動物園の一方的な再整備計画は撤回させよう

2022-02-05 | 日記・エッセイ・コラム
 

 灘区にある王子公園の再整備構想があがっています。
すでに新聞報道やビラなどで、ご存知の方も多いと思います。

 昨年の11月議会でも議論になりました。
総務財政、建設防災、産業港湾各委員会で報告され、議論になりました。
今は素案とされていますが、公園全体をリニューアルすることを想定し、公園内に大学を誘致する一方で、テニスコートや陸上トラック、サブグラウンド、動物園内の遊園地などが廃止に。
テニスコートや陸上トラックは近隣の高校生や多くの市民が日常的に使っている施設。
テニスコートはバレーボールと共用でハードコートとなっていることから、困るという戸惑いの声もあがっています。

 産業港湾委員会は、文化・スポーツ局も担当しており、議論となり私も質問しました。
陸上トラックはここ以外には、しあわせの村か総合運動公園にありますが、全体として市の西部に偏っており、廃止されれば東部地域からなくなってしまいます。
陸上トラックやサブグラウンド、テニスコート、プールなど日常的に利用していた市民や学生がたびたび遠方の施設を利用しに行くというのは現実的ではありません。
市民にとっては不利益となってしまいます。

 また、自宅から800m離れると運動の機会が激減するという海外の研究もあります。
スポーツに親しむためには、日常的に施設が近隣に備わっているということが必要であり、豊かな市民生活を送るためにも縮小ではなく充実こそ必要ではないでしょうか。
しかもスポーツの西の拠点が総合運動公園、東の拠点は王子公園のはず。
拠点施設を縮小するというのは、考え方としてなりたちません。

 プールについては屋内が主流だといい、王子の屋外プールは役割を終えたかのような扱い。
しかし、公共の屋内プールとなるとポートアイランドかしあわせの村、西代、北須磨文化センターぐらいで、東のエリアからはなくなってしまいます。
類似施設がるとか、同じ公共でも施設が重複しているとか、そういう意見も散見されますが、そもそも民間のスポーツクラブと公共施設は役割が違いますし、人口や都市の規模や形態からからしても、1つあればそれで足りるということにはなりません。
老朽化しているというのなら、きちんとリニューアルすればよいだけです。廃止は市民は求めていません。

 動物園では、近年、動物の福祉の観点から展示のあり方や展示・生活スペースなど見直そうという動きが活発です。王子でもゾウなどスペースが狭く、常同行動がみられたりしています。
大学誘致に疑問の声は多く、動物のスペースを拡張すべきという意見もあがっています。
もちろん、遊園地の廃止は論外。手頃な値段で手頃なアトラクションを小さなお子さんと一緒に楽しめると人気の施設です。

 様々な方からお話もお聞きしていますが、利用者や施設の現状を全く踏まえないまま打ち出されたのが、王子公園の再整備計画だといわざるを得ません。
議員団は暮れからずっと、市民の方々と一緒に動物園に来られる方々へビラをお配りし、また署名も市民団体の方々と一緒に取り組んでいます。
市民団体の取り組むネット署名には1万数千の賛同が寄せられ、さらに広がっています。
須磨海浜公園の再整備では、あろうことか大型リゾート開発のネタになり、シャチのショーを目玉にした民間の水族館やリゾートホテルなど、本来の須磨海浜公園とは全く違うものに変わってしまいつつあります。水族館は高額な入館料になり、慣れ親しんだ地元のこどもたちから大人の事情で水族園を取り上げてしまった形となりました。
動物園もそうであってはなりません。
不安に思っている方も少なくありません。
まさに市民不在。
市民の力で、市民不在の計画は撤回させましょう。
市民の力で、市民が納得できる市民のための再整備に変えさせましょう。

 あすは午前10時から、動物園ホールで「これからの王子公園を考える会」が集会を開きます。どなたでもご参加いただけますが、コロナ下なので、定員は150人です。


 


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