(YouTube借用)
シネマ歌舞伎を観に女房と宇都宮へ行った。
映画館の前で玉三郎の扮する「阿古屋」のポスターを見ていたら、80代と思われる夫婦も、ポスターを見に来た。
挨拶を交わすと、婆さんは若い頃、玉三郎の歌舞伎を観たことがあると、嬉々として話す。
爺さんは、「この帯はどのようにして織ったのだろうか?」と言いながら、ポスターを見つめている。
歌舞伎には興味がないし、映画を観るつもりもないが、帯の織り方を知りたいと言うのだ。
かつて織物関係の仕事をしていた人であろうか。
映画が始まった。
歌舞伎座の客席からは、見ることができない舞台裏が映る。
役者たちの稽古や化粧の様子などだ。
舞台装置を作る人たち、衣装やかつらの整理をする人たちなど、裏方の活動などが紹介される。
大勢のスタッフに支えられながら、役者が舞台に登場する様子が映された。
花道から役人たちに引き出されてくる遊女・阿古屋。
女形・玉三郎の登場だ。
着物の前には帯を垂れ下げている。
帯はクジャクに桜の花をあしらっている。
代官・重忠の前に引き出される阿古屋。
阿古屋は恋人の平家の武将・景清の行方を知っているだろうと問い詰められる。
しかし、阿古屋は景清の行方は知らぬ存ぜぬと応える。
そこで重忠は、阿古屋に琴、三味線、胡弓を奏でるように命じる。
もし、音色に乱れがあれば心の乱れ、景清の居場所を知っているはずと重忠は推理する。
琴攻め、三味線攻め、胡弓攻めだ。
しかし、阿古屋は乱れることなく三つの楽器を弾きこなす。
重忠は、楽器を狂うことなく演じた阿古屋は、うそ偽りを言っていないと判断し、無罪放免とする物語だ。
見せ場は、玉三郎の琴・三味線・胡弓の演奏。
現在、阿古屋を演じることができる役者は玉三郎ただ一人とのこと。
玉三郎のしなやかな立ち居振る舞いに魅せられた。
阿古屋が胡弓を膝に置いて演奏しているとき、クジャクの羽の織物が動くのを見つけた。
羽は平面的な織り方ではない。
一枚一枚織られているか、一枚一枚刺繍されているように見える。
クジャクの羽は立体的に重ねて作られているのだ。
だから、帯へ胡弓の力がかかった時、羽が一枚一枚動くのだ。
映画館の前で、爺さんがポスターを不思議そうに見つめていたのは、重ね織りに気が付き、帯の織り方に興味を持ったのではなかったろうかと考えた。
爺さんのすごい眼力に驚く。
シネマ歌舞伎を今回初めて観た。
銀座の歌舞伎へはなかなか行けないが、シネマだったら気軽に行けそうだ。
2月は片岡仁左衛門の「女殺油地獄」とのこと。
(ポスターをガラスごしに撮影しました)
2017-01-10
楽しみました。
蝶々夫人や、他のK名作も・・・・・
もちろん生舞台ではないまでも、すごい迫力でした。
所ですけつねさん
今日もパソコン奮戦記お借りしましたよ?
視聴いただくことはあるのでしょうか・
ご自分のことが放送されるってどんな気分かな?
時には感想聞かせてくださいね。
いつもありがとうございます。
すっかり番組では有名人ですよ。
送されないと思っておりました。前日の放送計画をブロ
グで知り、驚きました。木曜日のFM放送は欠かさず見
ております。私には文才がなく、川柳は書けませんの
でご容赦ください。失敗だらけの俺の料理でしたが、最
近は腕が上がってきました。上手に出来ると誰も笑っ
てくれませんね。ほめてもくれません。
ああ、料理の名人になるのはつらいなあ。/hiyo_cock/}