今日も俺は止むを得ず、独りランチ。
俺はレストランの小さなテーブルに案内された。
すぐ隣の席には、母子が向かい合って腰かけている。
4年生くらいの女の子だ。
女の子は紙に漢字の練習をしている様子。
母親がテキストを見ながら漢字の問題を出している。
女の子は漢字を書くと、母親は答えを見せる。
正解なのだろう。 母子ともニコッとする。
料理が運ばれてくるまで、漢字の勉強を続けていた。
俺は「キノコとニラとトマトのペペロンチーノ」を注文。
俺が食事を始める頃、母子は食事を終えて出て行った。
すると、そこへ同じように、母子が案内されてきた。
先ほどのように、また、4年生くらいの女の子だ。
腰かけると、バッグから本を取りだした。
囲碁の本ではないか。 子供向けではない本だ。
碁盤に白と黒の碁石が書かれている。
子供は真剣なまなざしで見ているのだ。
そして、母親と囲碁の名人の話をしている。
俺はパスタを食べながら、二人の少女の勉強する姿に気分を良くする。
感心しながらパスタを味わう。 実に美味しいパスタだ。