庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

自国第一優先は中間層の創出と育成が基本的な方向だ。

2017-06-13 | 国創り政治問題

アメリカは世界をリードしてきた経済大国だが、1980年代以後の貿易自由化の流れに沿って、各国の市場をこじ開けてきた。

その結果は、アメリカの製造業のアウトソーシングが急速に進んで、アメリカ国内の雇用機会が減少する流れになった。

この時期から、アメリカ経済の根幹を支えていた「中産階級」と、「高収入安定の大企業労働者」は、減少する一方となった。

自国の経済を安定的に発展させるには、豊かな生活を求める「堅実な中産階級が不可欠」であるとされるが、アメリカはこれを無視した。

その代わりに、一部のエリート層が潤う「金融業」や「IT産業」を、盛んに奨励する経済政策を取ったので、全体的な経済は成長したが、新規の雇用は、低賃金のサービス業しか生まれなかった。

これが、アメリカ経済の分断の始まりであったことは、明確である。

今から自国第一優先で、中間層が育成可能か、大きな疑問である。