老人漂流社会

　昨夜９時のNHKスペシャル「老後破産の現実」の番組を見た。
　頼る人もお金もない独居老人の不安定な日々が紹介されていた。

　少しの年金だけで生活するのは無理で文化的とは程遠い暮らし。
　そんな老後を迎えるとは…想像もしなかったと言う人もいた。

　長い人生の内に子供などに先立たれて人生設計が狂った人も居た。
　病気で動けず生きるだけが精一杯の人など気の毒で見てられない。

　私も夫が亡くなれば私のわずかな年金だけで生活するのは難しい。
　蓄えを切り崩して行かねばなるまい。何年生きるかが問題になる。

　「早く死にたい」と言う人も居たが自己責任の問題ではないと思う。

一人用コタツ

　２，３年前から見つけていて、欲しかった椅子つき炬燵を買った。
　椅子を使用する脚長の炬燵、食堂で使用すれば温かくて良さそう？

　しかし夫が食べ物をよくこぼすので、衛生面で無理の気がしていた。
　それに現在使用中の食卓セットも邪魔になり処分するのも大問題！

　値段も馬鹿にならない事もあって半分あきらめの気持ちだった。
　広告で一人用のを見つけた。セール中もあって自室用に良さそう？

　今までのだと布団などに夫が足を引っかけないかと心配していた。
　一人用だと畳半分で場所をとらない。夫の事故の心配も無くなる。

　PCとマウスで幅はギリギリ、狭いがその分部屋は広く使えそう。

金木犀も咲く

　今朝、玄関を出た途端にほのかな良い香りがしてきた。
　金木犀とすぐ気が付いたが何時の間に咲いたのと思う。

　2,3年前、植木屋さんに頼んで植えてもらったまだ小さな樹。
　見に行くとオレンジ色の花は蟻が群がっているような感じ。

　花は特に美しいと思わないが匂いは誰でも知っている良い香り？
　金木犀の匂いは人口の消臭剤にも使われているがあれは苦手。

　やはり自然の香りが最高。「良い香りね」と夫に語りかけた。
　「匂いは分からない」とムッスリ顔の夫。そうだった、失礼！

　畦には彼岸花、田は稲が黄金色、空も澄んで清々しい朝だった。

　

混ぜ御飯

　外出から戻ると玄関のドアにメモ入りの荷物がぶら下がっていた。
　近所に住む義妹（夫の弟嫁）が思いついてお混ぜを作ったそうだ。

　お混ぜはお米と沢山の具を別に炊いて混ぜ込む料理で夫の大好物。
　姑の十八番、夫に言わせると母のは天下一品で誰も真似はできない？

　子供が里に戻るとなれば姑は必ず、もろぶた一杯に作って待っていた。
　他の人が作ったのは何らかのケチをつける夫だから私は作らない。

　姑が亡くなって久しい「懐かしいわねぇ、お味はどう？」と聞いた。
　「おふくろのは格別だったが、正直もう忘れてしまったよ」の返事。

　お相伴したが上等の出来栄え！夫は皆に大事にされて幸せ者と思う。

　

鯉の行方

　このところずっと自宅前の川の水量が多く危険も感じていた。
　水も濁ってゴミも流れてきて不潔な感じでこれも嫌な感じ！

　今日は久々に川底が見える水量で3,40㎝の深さに戻っていた。
　「水門を開けたのね、鯉はいるかしら？」夫とその話になった。

　送迎車の来る所まで、川を覗きながら歩いて来たが鯉は居ない？
　「この橋の下が奴らの寝床だったのに…」と夫は心配そうに言う。

　「どこか藻の陰に潜んでいるのよ」と言って夫を送り出した。
　その後、下の水門まで様子を見に行くと途中で鯉の大群がいた！

　川一杯に泡立つ程の数が遊泳中。夫に伝えたら安堵していた。

嬉しい再会

　昨日の話の続き、菓子売り場で近所の娘さんが店員で働いていた。
　「あれ～○○ちゃんじゃない！綺麗になって元気だった？」と私。

　懐かしさで思わず声が出た。20年ぶり位の再会かな？
　当人が中学生の頃はよく見かけたが、それ以来のご無沙汰だった。

　彼女はニコッと人懐っこい笑みで喜んでくれている様子だった？
　私の事を分からないなんて夢にも思わずご家族の事などお尋ねした。

　夜、彼女の母親からの電話でその時は私の事を分からなかったそうだ。
　別れた後で思い出したとか、私の変わりようがひどかったのだろうか？
　
　今後は久しぶりの人とは氏名を名乗ってから話す方が間違いなさそう？

大洲の「志ぐれ」

　夫が大洲の名物「しぐれ」を食べたいと言うので買いに行く。
　急に大洲市まで行くのは無理なので「タオル美術館」に行く。

　そこの土産物コーナーに置いてあるのを知っている。
　親戚などの彼岸のお供え物にしても良いと思っていた。

　ところが品切れでガッカリ！３個入り小袋ならあると言う。
　明日取り寄せて貰う事にして今日は取りあえず３個入り。

　従来のしぐれの他に抹茶味があったのでそれにしてみた。
　「美味しい？」と夫に聞くと「いいや」と首を振る。

　今どき何でも抹茶味が多いが、従来の方が良いように思う。

不快な糞害

　朝、夫を送るために電柱の角を曲がった定位置まで来た。
　デェの送迎車が来るまで夫と私はそこで待っているのが常。

　ふと自分の足元を見ると靴に黄色い物がへばりついている？
　そして側には踏んづけた犬の糞が２，３個転がっていた。

　「やられた！糞の後始末ぐらいしてよ！」と叫びたかった。
　まっすぐ歩いてきた道なら糞に気付いたかもしれない。

　でも曲がり角だから気付かず踏んづけた。夫でなく良かった。
　慌てて雑草で汚れをこすったが帰ってから洗う手間も増えた。

　犬を散歩させる人をよく見かける。スコップはポーズだけか？

　

取り柄は能天気

　よくある事だが起床時に夫のパジャマの肩口がベタベタしていた。
　枕も同様、今日は敷き布団までしみていた。就寝中の涎のせいだ。

　枕の下に敷くのは大判タオル、厚手シーツ、敷布団、マットレスの順。
　洗濯をし布団も干したが、まるで子供のおねしょの様な地図誕生。
　　
　「よくもまあ出るものね」と言うと「水もしたたる男だもん」の返答。
　恥じるでもなく気にしない能天気ぶり、この性分に私は救われている？

　病気で左手が不自由、足腰ももろい。その他弱点だらけの身の筈。
　それでも1回も愚痴をこぼした事がない。落ち込む様子も全然見せない。

　この事は驚異、頭が鈍になっているのか意図してそうなのか不思議！

振りこめ詐欺

　夫のデェからの帰宅時間と同じ頃、玄関のチャイムが鳴った。
　「鍵は開いてるわよ～」てっきり夫と思いながら大声で迎えた。

　「お帰り」と言うのに入らない？お巡りさんだったのでギョッ！
　最近、詐欺に遭う老人が多いので巡回して注意していると言う。

　「うちなんかお金ないから相手にされないわ」と私は他人事。
　「無い所は無いなりに狙うのがプロ、手口が巧妙なんですよ」
　
　金銭に関する電話なら即、途中でも切る事、これが大事と言う。
　具体的な手口など教えてくれた。皆自分は大丈夫と思うらしい。

　老人は騙しやすいのだろうが、犯人は碌な人生を送れまい。

涼しすぎる

　まだ9月だと言うのに起床時の室温は20度、日中でも22度。
　例年ならまだ暑い筈なのに涼しさを通り越して寒い！

　昨夜は脚のトラブルであせったが8割がた平常に戻っている。
　少々びっこ気味で歩行、息子が心配してあれこれ指示する。

　ミネラルを飲んどけ、温湿布の方が良いとか病院に行けとか…。
　気遣ってくれるのは有難いが2，3日外出禁止命令は不便！

　曇り空だけでも鬱陶しいのに家に閉じこもっていると余計に憂鬱。
　夏服を片づけ合い物を出したりした。扇風機等もやらなくちゃあ。

　1度に頑張るとバテそう、無理をしないでそれらは後日に回す。

命縮まる思い？

　今日、夫はデェ行きだから昼間は帰省中の姉に付き合っていた。
　昨日に続き、甥の墓前に行く。姉の次男がそこに眠っている。

　甥が生きていれば我が家の次男と同年、13年前に亡くなっている。
　読経の後、彼の好きだった海に行こうとしまなみ海道に向かった。

　好天気だったので入口の糸山から最初の島である馬島まで歩く。
　駐車場から往復1時間半位、姉と二人で甥を偲びながら散歩した。

　清々しい気持ちで家に戻ったが、夕食後に異変が生じへたり込んだ。
　突如左足が痛み右は力も抜け立ってられない。全然動けない状態。

　助けてくれる人もなく20分程恐怖と戦ったが徐々に収まってきた。
　
　

早めの彼岸

　埼玉の姉が「彼岸には少し早めだけど」と墓参りに帰ってきた。
　毎回の事だがアッシー君を引き受けているので駅まで出迎える。

　丁度息子の休日だったので夫の世話を頼む事が出来て良かった。
　落ち合って花屋、数軒のお墓に参り普段以上に丁寧に拝んできた。

　両親の仏壇にも手を合わせに行こうと弟宅にも寄る事にした。
　運良く弟夫婦は在宅中だったのでゆっくり話する事もできた。

　夕方、寺に用があって寄った後、弟夫婦も一緒に食事をしに行く。
　息子の料理で夫は何を食べたかな？心配はしてないが気になった。

　7時半帰宅、眠っている筈の夫がまだ起きていたが特に変わりなし。
　

　

葡萄の食べ方

　長男がやって来たので夫や次男も揃って皆でお茶にした。
　葡萄は長男の好物だし巨峰の買い置きもあったので出した。

　葡萄の食べ方は側で見ていると個性が出て面白いものだ。
　夫は数個まとめて口に入れて、皮など出さすに丸ごと食べる。

　次男は一粒ごと口に含んで、皮だけそっと出している。
　長男は手で一粒ごと皮を剥いてから口に運ぶ。

　私は次男の食べ方と同じだが、長男を見てると少しじれったい。
　神経質と言うか、手の汚れも気になるのかお手拭も欲しがる。

　どれが正しいとは言えないが、同じ家族でも違うなあと思う。

酔芙蓉

　今年も酔芙蓉が咲きだした。蕾も一杯つけている。
　朝は白いが夕方にかけてピンクに変わり色が更に濃くなる。

　翌朝には蕾のような形に丸まった姿で落下してしまう1日花。
　お酒を飲ましたようにほの赤い色に変化するから酔芙蓉？

　ピッタリの名と思う。10年程前から我が家に植わっている。
　8年前の10月8日は長男の結婚式、この日も満開で見事だった。

　私もそれに劣らぬ晴れやかな気持ちで彼らに幸あれと願った。
　期待しすぎたのかも知れないが嫁さんとは疎遠状態が継続中。
　
　1口では説明できない事情があるが、こんな筈じゃなかった！