オンマは辛いよ

~グチはゴミ箱へ、思い出は宝箱へ~

バカ親です

2007年09月22日 18時48分38秒 | 息子の話
 うちは決して裕福な家庭ではない。家族みんな何かしらガマンして、暮らしている。

 ところが、だ。珍しく、本当に珍しいのだ。
 欲しい物は誕生日かクリスマスであったうちの子どもたちだったのに…

 息子が何やら新しく出たポケモンのDSソフトがほしいとかれこれ1ヶ月の間懇願し続けていた。
 正直、相手にしていなかった。
 (クリスマスのプレゼントでおばばに買ってもらえばいいか)
 程度にしか考えていなかったのである。

 だが、彼の執念は鬼気迫るものがあり、また、今までにない根性を見せたのである。
 夏休みに家族会議で決めたのだが、お手伝いで風呂掃除をしてもらい、一回やるごとに50円渡すことになった。
(私はあまり、このやり方はノリ気ではなかった。だって、お手伝いは無償でやるものだと思うからだ。これから何か頼むごとに「じゃあ何ぼくれる?」なんて言い出さないとも限らないし。でも、アッパ君の「金を手に入れるには働かなあかんということを教えれるやん。」と言う言葉にそれも一理あると思い、決行したのである。) 彼は実にマジメに、毎日コツコツと風呂掃除をし、着実におこづかいを貯めていき、夏休みが終わる頃には3,000程持っていたのである。
 そして、その金を、惜しむことなくソフト購入につぎ込んだのだ。

 もちろん、彼の小遣いだけで買えるわけはない。
 ある日、ネットで、少々安値で販売していたので、先に購入しておき、金額を言うと、「オンマ、それって、あと何回風呂掃除すればいいの?」と聞かれたので、わざわざ計算し、返済計画表まで作成した。
 この夏、彼は初めての小遣い稼ぎ、そして、初めての分割支払いを経験した。
 友達にも「俺このソフト借金して買うてん。」と、何故か自慢げに言っている。

 オンマとしては、残金位出してやっても良かったかなぁ、とか、迷いはあったが、娘の手前、ケジメはつけないといけない。本人も、以前に比べ、あの100円を次々と吸い込んでいくカードゲームが、「これ1回すんのに風呂掃除2回せなあかん。」と彼なりの金銭感覚が身に付いたみたいであり、これはこれで、よかったかな、と思ったりもする。
 リビングに貼った返済予定表は、今のところ、順調に毎日と書かれ、50円ずつ彼の「借金」が着実に減っていってる。

 でも、私が今回の件で一番切実に感じたのは…
その情熱を少しでも勉強に注いでくれいっっ!