**tea time**

のんびり、お茶でもいかがですか?

『思い出のマーニー』

2014-12-12 | *映画*




今年観た映画など、いろいろご紹介しようと思っていたのに、
このままでは、年を越せないじゃないか
・・・と思い立った私

半年近くも経ってしまいましたが
夏に観たスタジオジブリの作品をUPしておこうかと
ようやく重い腰を上げた次第です(重いにも程がありますけど

ご紹介するのは、米林宏昌監督の『思い出のマーニー』です。

イギリスの作家ジョーン・G・ロビンソンの児童文学が原作の作品で、
舞台を北海道の美しい湿地帯に置き換えて表現されています

心を閉ざした少女杏奈
金髪の少女マーニーと出会って、いつしか秘密の友達となり・・・
という、ひと夏の不思議な体験がテーマになっています。

札幌で暮らす杏奈は、喘息の療養のため、
田舎にある親戚の家で生活することになります。

村の子ども達とうまく馴染めない、内向的で暗い性格の杏奈
湿地屋敷と呼び、長い間誰も住んでいないという、
初めて見るはずの古い洋館に、何故か心が惹かれていきます。

夢の中で、その洋館に住む金髪の少女が出てくるようになり・・・
マーニーとは、いったい誰なのか?
湿地屋敷に隠された、もうひとつの物語とは?
という謎が、徐々に明らかになっていきます。

自分を見失い、心を閉ざしてしまった杏奈の魂を癒したのは、
北海道の大自然とマーニーの深い愛でした

ふたりの少女のひと夏の思い出が結ばれる時、
思いがけず、杏奈はまるごとの愛に包まれます

クライマックスにかけて、すっかり号泣してしまった作品です
後半、怒濤の勢いで感動が押し寄せました

借りぐらしのアリエッティ』の監督ということで、
こんなに泣かされるとは、予想もせず観てしまったので
余計に泣かされてしまったのかと・・・

夏の間、杏奈が暮らした親戚の大岩夫妻など、
それぞれのキャラクターも素敵でした

声の出演者も、やはりジブリだけあって、
松嶋菜々子頼子)、寺島進大岩清正)、森山良子老婦人)、
吉行和子ばあや)、黒木瞳久子)、大泉洋山下医師)、
という豪華な顔ぶれです

キャラクターの動きが少なくて、絵画を観ているような映画なので、
子供よりは、大人向けの作品ですね
ジブリらしくはないかな・・・とも思いますが、
もし機会があれば、ご覧になってみてください





『アナと雪の女王』

2014-04-04 | *映画*





話題のディズニー映画、『アナと雪の女王』を娘と一緒に観てきました
新しいディズニー映画とあって、放映前から楽しみにしていた娘
期待を裏切らない、いい作品でした

アンデルセンの童話「雪の女王」をモチーフに、
王家の姉妹が繰り広げる、真実の愛を描いたミュージカル映画です

  ストーリー
運命に引き裂かれた姉妹の物語です。
触れるものを凍らせる禁断の力を持つ姉エルサは、
アナを傷つけることを恐れ、
自分の部屋に引き込もって暮らしてきました・・・

姉妹の両親、国王夫妻が亡くなり、
美しく成人したエルサが、新しい女王として戴冠式に望みます
その戴冠式で、禁断の力を制御出来なくなってしまったエルサは、
城から逃亡してしまい、真夏の王国を冬の世界に変えてしまいます

生まれて初めて、自分の力を解き放ち、
自由を手に入れたエルサは、自分だけの雪の王国を造り上げてしまうんです。
雪の女王となることで、生きる悦びと自由を手に入れたエルサ・・・

一方、姉が払ってきた犠牲と愛の深さを知ったアナは、
エルサと王国を救うため、ひとり姉のもとへと、雪山の奥地へ向かいます
果たして、凍った世界を救うことは出来るのか・・・
というストーリーです





なんといっても、アカデミー主題歌賞を受賞した曲
Let It Go”が素晴らしいですね
1996年に、ミュージカル「レント」でトニー賞候補となり、
2003年には、「ウィキッド」でトニ―賞ミュージカル主演女優賞を受賞した
イディナ・メンゼルの歌唱力も抜群です

今回は、日本語吹替版の方で観たんですが、
松たか子さんの歌声も吹替も感動でした
神田沙也加ちゃんも可愛らしくて、とても良かったです

そして、私のお気に入りはエルサが作り出した雪だるまのオラフ
無邪気で人懐こく、暖かい南の島で暮らすことを夢見るオラフに、癒されます

娘はすっかり、映画の世界にハマってしまっていますよ





“WONKA”

2014-04-01 | *映画*





Charlie and The Chocolate Factoryのチョコレート
WONKA”を買ってきました

映画『チャーリーとチョコレート工場』のデザインのパッケージです





実は先日BSで、『チャーリーとチョコレート工場』が
放送されていたんですよ

久し振りに、娘と一緒に観ました
やっぱり何度観ても、面白くて感動します
名作ですね~





主人公チャーリーフレディ・ハイモア)の祖父、
ジョーじいちゃんデヴィット・ケリー)が、可愛らしいです

出演していた子ども達も、すっかり大人になって
バイオレット役のアナソフィア・ロブが活躍中ですね
映画『ソウル・サーファー』では、
片腕を失った実在のサーファーを演じた彼女





ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティー』の
キャリーの青春時代を描いた、
ザ・キャリー・ダイアリーズ』で、若き日のキャリーを演じています
日本でも放送されているので、見てみようかと思います・・・

そうそう、このチョコレート、
ちょっと甘過ぎるような気もしますが・・・
ブラックコーヒーなどと一緒に
少しずつ食べるにはいいかもですね





『Premium Rush』

2013-09-13 | *映画*






2012年にアメリカで公開された映画『プレミアム・ラッシュ』を観ました
日本では、残念ながら劇場未公開となってしまった作品です・・

「ダークナイト・ライジング」「リンカーン」「ルーパー」など、
数多くの作品に出演しているジョセフ・ゴードン=レヴィットの主演作品です
いわゆるB級アクション作品なんですが
これが、なかなか面白かったです

冒頭、車が行き交うニューヨークの街中
自転車で走行中のワイリージョセフ・ゴードン=レヴィット)が車に激突し
空中に舞い上がっていくところがスローモーションで映し出されます





金属フレームのノーギア、ノーブレーキの自転車に乗って、
ニューヨークの大渋滞の街中を疾走するワイリー
最高にクールでカッコいいんです

曰く付きの荷物を運ぶメッセンジャーが、
悪徳警官にしつこく追い掛けられるという・・・
いたってシンプルなストーリーなんですが

この悪徳警官マンデーを「マン・オブ・スティール」でも、
悪役ゾッド将軍を演じているマイケル・シャノンが、
やたらしつこく何処までも諦めずに追いかけて来ます

そんなシンプルなストーリーこそが、
爽快で痛快なこの物語を一層引き立てているような気がします





ワイリーに曰く付きの荷物を頼む中国人女性ニマ
「ザ・ハングオーバーpartⅡ」
ジェイミー・チャンが演じています

ワイリーの恋人ヴァネッサ役は、
ドラマシリーズ「アントラージュ」や「HEROES」に出演していたダニア・ラミレスです






前傾姿勢で走り抜けるメッセンジャーを観ているうちに、
一緒に走っているような感覚に囚われて・・・
観ている側も爽快なスピード感を味わうことが出来るんです





ワイリーがスピードを出して走りながら、
頭の中で最善のルートを瞬時にシュミレートしている様を
映像で観ることが出来たり
時制をシャッフルしたりする演出が、
シンプルな物語を盛り上げてくれていると思います





ほとんど自転車で走り回っているだけのようにも思われる作品ではありますが
何故か、心を奪われてしまいました
自転車が映画の中で、こんなに魅力的に映るなんて、驚きです

ニューヨークには、実際に自転車に乗って街中を駆け抜けるメッセンジャーが、
1500人もいるということにも驚きました

観たあとは、なんだかすっきり爽やかな気分になりますよ





『サラの鍵』を観て・・・

2013-07-27 | *映画*





2011年12月に公開されたフランス映画『サラの鍵』を観ました

世界中で300万部を売り上げた
タチアナ・ド・ロネの原作を基にした作品です

ナチス占領下のパリで起きたユダヤ人迫害を題材に、
パリで暮らす現在のジュリア・ジャーモンドと、
1942年の戦時下に検挙された、
ユダヤ人の娘サラの人生を交互に映し出していくストーリーです

アメリカ人ジャーナリストのジュリアを、
『フォー・ウェディング』で英国アカデミー賞助演女優賞受賞し、
『イングリッシュ・ペイシェント』でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた
実力派イギリス人女優クリスティン・スコット・トーマスが演じています

ユダヤ人の娘サラ・スタルジンスキに、フランス人のメリュジーヌ・マヤンス

ジュリアの夫ベルトランに、フランス人俳優フレデリック・ピエロ

サラの世話をしたジュール・デュフォールに、フランス人俳優のニエル・アレストリュプ

サラの息子ウィリアムを、アメリカ人俳優のエイダン・クインが演じています

        ストーリー  

パリで、夫と娘と暮らすジュリアは、45歳で待望の妊娠を果たします
しかし、今さら子育てをする気など全く無い夫は、
ジュリアが産むことに反対します

人生の岐路に立ち、思い悩むジュリアは、
ある取材を通して、衝撃的な事実に出合います。

それは、夫の両親から譲り受け、住み始めたアパートにまつわる過去・・・
以前住んでいた住人が、ユダヤ人迫害事件で、
アウシュビッツに送られた家族だったという事実でした!

1942年にパリで起きたユダヤ人一斉検挙について調べはじめるジュリア・・・

その一家の長女サラが、収容所から逃亡していたことを知り
手繰り寄せるように、事件を紐解いていきます・・・

サラの足跡をたどるジュリアの前に、次々と明かされる秘密・・・

その真実こそが、彼女を揺さぶり、人生さえも変えていきます。





一斉検挙の朝、サラはすぐに戻れると信じて、弟ミッシェルを納戸に隠し、
「絶対迎えに来るまでここにいて!」と、鍵をかけました。

数日間にわたる監禁で、家に戻ることが出来なくなったサラは、
弟を救いたい一心で、収容所からの命懸けの脱走を試みます
果たして、弟を助けることができたのか・・・

「弟を助けたい」ただそれだけが、サラの生きる力だったのです・・・
胸を締め付けられ、切なくなるストーリーです





約1万3000人ものユダヤ人が、アウシュビッツなどの収容所に移送される前、
競輪場ヴェロドロームディヴェールに、数日間、劣悪な環境で監禁されたという、
“ヴェロドロームディヴェール大量検挙事件”

ナチスからの命令で動いたとはいえ、
フランス警察が実行したのは、紛れもない事実ということ・・
1995年に、シラク大統領が謝罪するまで、
フランス政府は、一切の責任を認めていなかったらしい・・・

自分とは接点のない、過去の出来事を掘り返していくうちに、
夫の家族が、迫害されたユダヤ人家族と接点があった事実が明らかに

全く別々の時代に生きるジュリアサラの人生ですが、
繋がりを持つ一瞬があることに感動します

すべてが明かされた時、ジュリアが見出だしたものとは・・・

美しくも力強い感動の物語、涙が止まりませんでした
観てよかったです





『オズ はじまりの戦い』

2013-03-19 | *映画*





『オズ はじまりの戦い』3D版を娘と一緒に観てきました

ライマン・フランク・ボームが生んだ伝説的キャラクター
『オズの魔法使い』に登場するオズを主人公にしたファンタジーです

魔法の国オズに迷い込んでしまった奇術師が織り成す冒険を
ディズニー『アリス・イン・ワンダーランド』のスタッフと制作
壮大なスケールで描く迫力満点の作品です

オズの国の映像が、それはそれは美しくて感動的で
『スパイダーマン』3部作のサム・ライミ監督が繰り出す映像に圧倒されました

カラフルな色彩と、スケール感抜群のビジュアルが素晴らしいです
3Dの楽しさ満載で、スピード感あるカメラワークは、
まるでアトラクションを体験しているようでした

              ストーリー(ネタバレ注意) 

カンザスのサーカス一座の奇術師、オズ『127時間』ジェームズ・フランコ)は、
その魅力と口の上手さを武器に、いつか偉大な男になることを夢見ている、
どこか憎めない奇術師・・・

ある日、気球に乗り込んだ彼は竜巻に遭い、美しい魔法の国オズへたどり着きます。
美しさとは裏腹に、邪悪な魔女に支配された国オズでは、
苦しめられている人々が、「魔法使いオズが国を救ってくれる」という予言書を信じていました。





道中、西の魔女セオドラ『ブラックスワン』ミラ・クニス)に出会います。
名前が同じということから、偉大なる魔法使いだと誤解されてしまうオズ・・・

純真で世間知らずなセオドラは、オズを偉大な魔法使いだと信じてしまい、
ふたりはセオドラの姉、東の魔女エヴァノラ『ナイロビの蜂』レイチェル・ワイズ)の住む、
エメラルドシティの宮殿へ向かいます。

そこで、オズの国を支配する邪悪な魔女から救って欲しいとエヴァノラに依頼され、
二人の魔女の美貌と、財宝や名声に目が眩んだオズは、
南の悪い魔女を倒せば王になれる、というエヴァノラの言葉を信じ、
案内役の翼の生えた猿のフィンリーと共に、邪悪な魔女を探す旅に出ます。





やがて、魔女に滅ぼされて粉々になった陶器の町で、
ひとりだけ生き残った陶器の少女を助けたオズは、
邪悪な魔女の力を目の当たりにし、使命感を芽生えさせていく・・・

遂に、南の魔女グリンダ『マリリン7日間の恋』ミシェル・ウィリアムズ)に出会ったオズは、
グリンダの清らかな美しさと優しさに触れ
エヴァノラの言葉に疑問を持ちはじめます・・・

陶器の少女が、なんだか物凄く可愛いかったです
猿のフィンリーや仲間たちとの友情にもホロリとしてしまいました

オリジナルへのオマージュに溢れる作品ですね
すっかり楽しんで観ることが出来ました
これから春休み、お薦めの作品です





『リトルダンサー』 BILLY ELLIOT

2013-03-13 | *映画*





先日、NHKBSで放送していた『リトルダンサー』BILLY ELLIOTを観ました

スティーヴン・ダルドリー監督の2000年に制作されたイギリス映画です

1984年のイギリス北部にある、炭鉱町に住む人々とその生活が描かれています。

80年代のイギリスは、サッチャー首相が改革を進めていた時代・・・
改革のひとつである、炭鉱の閉鎖を押し進める政権側と、
ストライキを行う炭鉱労働者側との対立など、
労働者階級の厳しい生活が描かれていて、
当時のイギリスの時代背景が映し出されています。





         ストーリー 

炭鉱町で、生まれ育った主人公ビリー(ジェイミー・ベル)は、
炭鉱夫の(ゲイリー・ルイス)と兄のトニー(ジェイミー・ドレイヴン)
そして年老いた祖母(ジーン・ヘイウッド)と暮らす毎日・・・

は他界し、痴呆症気味の祖母の面倒をみる心優しいビリーは、
に勧められたボクシング教室に通うが、負けてばかり

そんな時、隣でウィルキンソン夫人(ジュリー・ウォルターズ)がバレエ教室を開きます。
いつしか、バレエ教室に強く惹かれていくビリーは、
女の子たちに混ざって、密かにバレエを教わるようになります

どんどん上達していくビリーを熱心に教えるウィルキンソン先生
ところが、レッスン代を密かにバレエ教室に使っていたことがバレてしまい、は激怒します

「男がバレエなどしてどうする」と、全く理解できない父は、
バレエを辞めさせようとしますが
ビリーは、に反対されても夢を諦めません

の考えも、貧しい状況も、充分わかっている上で、
それでも諦めずに躍り続けるるビリーの姿 感動です





ストライキが長引き、暗く沈んでいる町のクリスマスの夜
親友マイケル(ステュアート・ウェルズ)の前で踊るビリーの姿を初めて見て、
息子の素晴らしい才能に気付いたは、悩んだ末、
息子の夢を叶えてやりたいとの思いを強くしていきます

名門ロイヤル・バレエ学校へ行くための費用を稼ぐため、
仲間を裏切ってスト破りのバスに乗り込みます

バスの中に父の姿を見つけた兄トニーは、
バスを追い掛けて必死に止め、は泣き崩れてしまいます
息子の夢を叶えるための父親の選択に、涙が出ます

事情を知った炭鉱夫仲間たちは、貧しいながらも皆でカンパをしてくれます

バレエ学校の受験は、上流階級の上品な雰囲気に圧倒されて、
緊張していたビリーでしたが・・・
躍動感のある、素晴らしいダンスで自分を表現します
面接官の最後の質問に答えるビリーは、率直に気持ちを伝えていて、感動的です

合否通知が届いて、家族がヤキモキするなかで、
案外しっかりしてきた祖母の心配そうな顔が印象的です

合格がわかって、寡黙なが炭鉱夫仲間たちに知らせるため、
必死に走っていく姿にジーンとします

以前観た時より、父親の苦悩がより伝わってきて、とても泣けました
親の立場で観ることが出来たからかもしれません・・・

ビリーが踊る時の曲に、T.REXJAM、そしてクラッシュなどの
ブリティッシュ・ロックが使われているんですが、これがまた最高です
久しぶりに観ることが出来て、改めて感動しました





☆第85回アカデミー賞授賞式☆

2013-02-26 | *映画*


WOWOWで放送されていた第85回アカデミー賞授賞式の中継を見ました

今年の司会は、セス・マクファーレン
彼は唄って踊れる方なんですね どギツイジョークもあったけど、楽しかったです

助演女優賞『レ・ミゼラブル』アン・ハサウェイ
確実とは言われていたけど、初めての授賞
「ファンテーヌのような不幸な女性が、この地球上から早く救われることを祈ります」
というスピーチで拍手喝采でした





助演男優賞『ジャンゴ 繋がれざる者』クリストフ・ヴァルツ


主演女優賞『世界にひとつのプレイブック』ジェニファー・ローレンス
『ウィンターズ・ボーン』で主演女優賞に初めてノミネートされた時は、あどけなかった彼女も、
すっかり大人の女性に成長していましたね
名前を呼ばれて、階段を上がるところで、長いドレスの裾を踏んで転んでしまって
驚きましたが
とっさに助けに駆けつけた、ヒュー・ジャックマンが紳士すぎて 
・・・素敵でした





主演男優賞は、やはり『リンカーン』ダニエル・デイ=ルイス
史上最多という、3度目の同賞授賞 圧巻です

監督賞は、台湾出身のアン・リー監督
『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』が、監督賞など4部門を授賞しました

脚本賞は、クエンティン・タランティーノ監督の『ジャンゴ 繋がれざる者』が授賞しました



そして、なんと言っても作品賞です
ベン・アフレックが監督、製作、主演を務めた『アルゴ』が授賞しました
1979年にイランで起きた、米大使館占拠事件を題材にした作品です

監督賞にはノミネートされず、その事で抗議している者も出たりと・・・
授賞式前から、波乱の予感はありましたが
7部門にノミネートされて、脚色賞編集賞も授賞し、見事3冠に輝きました

授賞後に、「人生は打ちのめされることが必ず起こるけど、大事なのは、また立ち上がること
というベン・アフレックのスピーチの言葉を聞いて、
スキャンダルなイメージのせいで作品にも恵まれず
不遇の俳優人生を送ってきたことなどを思い起こして・・・
感動してしまいました





パフォーマンスも、素晴らしかったですね
『007 スカイフォール』のテーマ曲、アデル「スカイフォール」が、歌曲賞に輝きました
アデルは、この曲のパフォーマンスも披露していて
少し緊張しているようでしたが、素晴らしい歌声でした

ジェニファー・ハドソン「And I am Telling You I'm No Going」の、
パワフルで、感情がストレートに伝わってくるようなボーカルには、圧倒されました





そして、『レ・ミゼラブル』のパフォーマンスが、とても素晴らしかったです
ヒュー・ジャックマン「サデンリー」を歌いだし、それに応えるようにアン・ハサウェイが登場
アマンダ・セイフライドエディ・レッドメインがそれに続いて、
サマンサ・バークス そして、アーロン・トヴェイトが登場
更にラッセル・クロウヘレナ・ボナム=カーターサシャ・バロン・コーエンと続き・・・

キャスト勢揃いで「ワン・デイ・モア」を力強く熱唱して 
会場も大興奮の、スタンディング・オベ―ションに
見ているこちらも、感動の涙で幕を閉じました
興奮冷めやらずって感じで・・・今回のアカデミー賞、とてもよかったです





『50/50 フィフティ・フィフティ』

2013-02-06 | *映画*





なかなか映画館へは足を運べない日々ですが・・・後れ馳せながら
2011年12月公開作品『50/50 フィフティ・フィフティ』を観ました

ガンで生存率50パーセントと宣告された青年の心の葛藤と、
周囲の人々との関係や自分自身の価値観の変化していく様子を
笑いと涙を交えて仕上げている作品
とてもハートフルなドラマに仕上がっていますね

コメディ俳優セス・ローゲンの親友で、
ガンを克服した脚本家ウィル・ライザーの実話を基に、描いているそうです。

シリアスになりがちな、闘病記のストーリーを
新鋭ジョナサン・レヴィン監督がユーモラスに、
コメディを交えて描いている点が、とても良かったです





        ストーリー 

5年後の生存率か50パーセントという癌を宣言された若者の話・・・

主人公アダム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、
お酒もタバコもやらない真面目な27歳の青年、
ガンに冒されているというのに、周囲の人々のことを考えて、
なるべく迷惑をかけまいと振る舞ってしまうような良い青年です

段々と、職場の同僚や恋人、そして家族までが病気を気遣い神経質になっていきます・・・

そんななか、親友のカイル(セス・ローゲン)だけは、
今までと変わらず、普段通りに接してくれます
余命わずかというのに、悲愴感はあまり漂って無くて、
淡々と治療に向かうアダムに、清々しささえ感じます・・・

そんなアダムを笑わせて、励まそうとする親友カイル
無神経そうに見えて、実はアダムのことを一番考えているカイルの存在に、感動です

アダムの人生にようやく希望の光が見える・・・
そんなラストシーンに癒されました

かけがえのない命の尊さや、死を受け入れる事の大切さなど・・・
深く考えさせられるストーリーでありながら、
ユーモアに満ちた、軽快なコメディ・タッチという視点に驚きました

悲劇と喜劇を織り混ぜていて、尚且つメリハリが効いています

そして、とても感動しました
良い作品に出会えて、しあわせです





『ハッピーサンキューモアプリーズ』

2013-01-25 | *映画*





全米人気ドラマ「ママと恋に落ちるまで」の人気俳優ジョシュ・ラドナー
彼が監督、脚本、主演を務めた劇場未公開作品
『ハッピーサンキューモアプリーズ ニューヨークの恋人たち』
のDVDが昨年12月に発売されました
インディペンデント映画の最高峰であるサンダンス国際映画祭では、
観客の投票によって一番面白かった映画に与えられる“観客賞”を授賞しています

       ストーリー 

NYに暮らす、売れない作家サム(ジョシュ・ラドナー)は、出版社へ向かう途中で
里親とはぐれてしまった少年ラシーン(マイケル・アルジエリ)と出会います

里親の元に戻そうとするが、帰りたがらないラシーン
やむを得ず 家に連れて帰って
自宅に住まわせる羽目になってしまい・・・
ひと騒動起きてしまいます

そんな中、サムは歌手を目指すミシシッピと出会い、一目惚れしてしまうが・・・
「今まで会った中で、いちばんダメな男よ!」なんて、言われる始末

ミシシッピ役には、「127時間」や「アイアンマン2」にも出演している
ケイト・マーラが出演しています

サムの友人で、無毛症の女性アニーを「ウォッチメン」の
マリン・アッカーマンが演じています。
眉を剃って、ターバンを巻いて・・・なかなかの存在感です・・・
アニーに好意を持っていて、職場にいつも現れる
しつこい男サム2は、トニー・ヘイルです。

サムの幼馴染みメアリーを「恋するベーカリー」のゾーイ・カザンが、
仕事でLAに行ってしまう恋人との間で悩む女性を演じています。

少年ラシーンが可愛いですね
ラシーンの生い立ちやその後が気になってしまった私としては・・・
もう少し、ラシーンのことを掘り下げたら、
恋愛だけでなく、もっと広がったんじゃないか・・・
なんて、思ってしまったりしていますが

コメディタッチで描かれる群像劇という感じで、
登場人物それぞれのエピソードが織り混ぜて作られていて
ハートウォーミングなストーリーなので、好感が持てます
新人監督ジョシュ・ラドナーの今後の作品に期待したいところです



 

『永遠の僕たち』

2013-01-18 | *映画*





ようやく・・・『永遠の僕たち』(Restless)を観ました
ガスバンサント監督による、2011年12月公開の映画です

第64回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でオープニング上映され、
高い評価を受けた『ミルク』でも知られている監督の作品
とても心に残る映画でした

    ストーリー 

交通事故によって両親を失い、1ヶ月間も昏睡状態だったイーノック(ヘンリー・ホッパー)は、
目覚めた時には、既に両親のお葬式は終わってしまっていました・・・

学校にも行かずに、他人のお葬式に参加して生きている彼の唯一の話し相手は、
日本人特攻隊員の幽霊ヒロシ(加瀬亮)だけ

ある時、お葬式で偶然出逢った少女アナベル(ミア・ワシコウスカ)に助けられます。
生きることに背を向けているイーノックと、余命3ヶ月と宣告されていても、
人生を前向きに、残された時間を懸命に生きようとするアナベル
そして、そんなふたりを見守るヒロシ・・・

真逆の運命を生きるふたりの間に、特攻隊の幽霊ヒロシが登場して、
不思議なトライアングルを紡いでいきます





イーノックアナベルと過ごせる時間はとても短く、
せつないストーリーで、胸が熱くなります

映画『アリス・イン・ワンダーランド』で主人公アリスを演じた、
ミア・ワシコウスカが、今度はショートヘアで透明感のある、
ユニセックスな雰囲気のアナベルを好演しています
ファッションも可愛くて、とても好感が持てました

イーノックを演じたのは、デニス・ホッパーの息子、ヘンリー・ホッパー
デニスの雰囲気を受け継いで、繊細な青年イーノックを好演していましたよ

特攻隊の幽霊ヒロシを演じた加瀬亮は、
幽霊という難しい役柄を自然体で演じていて、存在感があります 
最期の手紙が泣かせますね
英語の台詞もお上手で、肩に力が入っている風もなく、
とても良い役者さんだと感じました

大人の世界に踏み込む前の、瑞々しさが溢れていて
見終わった後に、爽やかな気持ちになれる・・・
チャーミングなストーリーですね





『レ・ミゼラブル』

2013-01-05 | *映画*


話題の映画『レ・ミゼラブル』を観てきました
評判通りの、素晴らしい作品でした

監督は、「英国王のスピーチ」でアカデミー賞監督賞を受賞した、トム・フーパー監督
「英国王のスピーチ」も素晴らしかったですが、
本作では、舞台の興奮と感動をスクリーンの中に再現することに成功していて
何て凄い監督なのかと、改めて感動しています

製作陣に、舞台版の生みの親でもある、キャメロン・マッキントッシュが、
名を連ねていることも、大きな要因と言えるでしょう

製作陣がこだわった、役者が実際に歌いながら、生で収録する撮影方法
これこそが、ミュージカルの臨場感溢れる舞台を
そのままスクリーンに封じ込めることができる方法なのでしょう

今まで、何故実現しなかったのか・・・
ミュージカルを映画化した作品は、これまでにも多々ありましたが、
どれも、物足りない作品となっていたのには、こんな理由があったからなんですね
監督の素晴らしい試みに、拍手を送りたいと思います




主人公ジャン・バルジャンには、「X-メン」に出演し、トニー賞にも輝き
ミュージカル・スターとしても活躍しているヒュー・ジャックマン

宿敵ジャベールは、「グラディエーター」のアカデミー賞主演男優賞受賞のラッセル・クロウ!
思っていたよりも、ジャベールにぴったりはまっていて、お歌も上手くて驚きました

コゼットには、「マンマ・ミーア!」アマンダ・セイフライドが扮しています
相変わらす、素晴らしい歌声ですね

コゼットと恋に落ちるマリウスには、「マリリン七日間の恋」エディ・レッドメインです
彼の美声には聞き惚れました

コゼットの里親、テナルディエ夫妻は、「スウィニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」
ヘレナ・ボナム=カーターサシャ・バロン・コーエンです
この二人の物凄い演技には、毎度、背筋がぞくぞくします




そして、コゼットの母ファンテーヌには、「プラダを着た悪魔」アン・ハサウェイが扮していて、
「夢やぶれて」を、絶望に暮れた思いで、全身全霊を込めて熱唱しています
カメラの前で、一発勝負で長い髪を切ってしまうなんて、女優魂を見せつけられました

テナルディエ夫妻の娘エポニーヌ役のサマンサ・バークスは、
舞台でも経験されているだけあって、「ワン・デイ・モア」は、本当に素晴らしい表現力で、
涙が止まりませんでした 感動のシーンですね

革命で多くの学生たちが銃弾に倒れてしまうところも迫力満天で、
特にガブローシュや学生らが撃たれてしまうところは、やはり涙涙ですね
銃弾に倒れたガブローシュに、ジャベールが敬意を払っていたところも良かったです




バルジャンの最期に、ファンテーヌコルム・ウィルキンソン扮する司教様
迎えに来るところがとても良かったです 感動的でした

人と人との絆や、誰かのために生きることの尊さ
そして困難に立ち向かっていく勇気と、希望を持つことの大切さ・・・
それらを改めて考えさせられる・・・本当に素晴らしい作品でした
もう一度観たい なんて・・・思っているところです





ジュリエットからの手紙

2012-09-20 | *映画*





昨年公開していた映画、「ジュリエットからの手紙」を観ました
原題は「Letters to Juliet」です。

不朽の名作「ロミオとジュリエット」の舞台、イタリア、ヴェローナでのお話です。

この地には、物語のモデルとなったヒロイン、
ジュリエットの生家があり、
永遠の愛を貫いたジュリエット宛に、恋の悩みを綴った手紙が、
今もなお、世界中から年間5000通も届くそうです

その「ジュリエットレター」1通ずつに、
ジュリエットの秘書が返事を書いています

ソフィ役は、マンマミーアにも出演していたアマンダ・セイフライド
ヴィクター役は、ガエル・ガルシア・ベルナル
かなりイケメンです カッコいいです
チャーリー役は、オーストラリア出身のクリストファー・イーガンです。


 ストーリー 

ライターを目指して頑張っているが、まだ認められていない、
ニューヨーカー誌の調査員ソフィは、
婚約者のヴィクターとの婚前旅行で、イタリアのヴェローナを訪れます

楽しみにしていた旅行でしたが、
レストランの開店準備に余念の無い料理人ヴィクターは、
忙しく飛び回り、ソフィを頬っておきます・・

ひとりになったソフィは、
ジュリエットの秘書という女性たちが手紙を書いているのを知り、
偶然発見した、英国人クレアからの50年前の、
古い手紙に返事を書き始めます・・・






その、ジュリエットレターを受け取ったクレアは、
50年前に恋に落ちたロレンツォを探すため、
孫のチャーリーを連れて、イタリアにやって来ます

ソフィは、彼女の想いに感銘を受け、ロレンツォ探しの旅に同行することになります

ロレンツォを探して、旅をしているうちに、
互いに人生を語り合い、絆が生まれていく・・・この3人の関係が良いですね
最初の印象は最悪だった、ソフィとチャーリーも、
少しずつ、互いに認めあい、恋心が芽生えていく・・・

このふたりの恋が、すれ違いがあったりして、
なかなか上手くいかずに、ハラハラドキドキさせられます

ロレンツォ探しの旅も、同姓同名が何十人もいて、
色んなタイプのロレンツォさんが登場してきて、おかしいです
この辺りが、やはりラブコメディで面白いですね

50年も前の恋人に会うなんて、すごく勇気が要る事と思います・・・
失望したり・・周りの家族が悲しむかもしれない・・
でもロレンツォは、50年ぶりに再会したクレアに、
「愛は決して遅すぎることはない」と言うんですが、
このふたりがとても素敵です

ロレンツォ役のフランコ・ネロと、
クレア役のヴァネッサ・レッドグレイヴは、
紆余曲折を経て、実生活においてもカップルのおふたりです。
息もピッタリで、お似合いのカップルでした
こんな風に年を重ねていけたらいいな・・・と思います

追記、監督のゲイリー・ウィニックは、
公開前の2月に、脳腫瘍で亡くなられました。
ご冥福をお祈りします。




マダガスカル3

2012-07-20 | *映画*





先日、8月から公開するドリームワークス制作のマダガスカル3
一足早く、試写会で観て来ました

3D吹き替え版だったので、
開始前の舞台挨拶に、主役アレックスの声を吹き替えられている、
玉木 宏さんなんて来ないかなぁ~ 
なんて、淡い期待を寄せていたんですが・・・

アレックスやペンギンズは着ぐるみで、玉木さんの声とかも、
全然聞こえてきませんでした(当然か・・
でも来日されている、エリックダーネル監督が、舞台挨拶をされてましたよ

ただ、開演前に来ていたにもかかわらず、
20~30人くらいの方々が、座る席が無くて・・・
直前まで右往左往されていたのは、
主催者側の不備ではないかと思いました

どこを見ても空いている席なんて 無かったんですよね
結局、舞台挨拶の撮影終了後、プレスの方々が次々と席を空けられて、
関係者席まで、全部使って・・

ようやく、全員座れるような有り様でした
明らかに、招待客の数を把握していなかったのではないかと思いました

何はともあれ、映画は子ども達みんな大興奮で、
3Dを駆使した迫力ある映像でした。

笑いあり涙ありのストーリー展開だったので、
あちこちから笑い声が聞こえてきたりして、
盛り上がっていました

一緒に観ていた娘も、本当に、笑ったり泣いたりして、感動したみたいです
1、2作目と同様、友情がメインテーマとなっています。

娘も私も大好きなペンギンズは、相変わらず大活躍してましたし・・
動物だけでサーカスとか・・・有り得ない話なんですけど
ある意味、人間以上に人間らしいところのある、キャラクターたちですよね・・

夏休みに子ども達を連れて観に行くには、楽しい作品だと思います


                  

クレアモントホテル

2012-07-15 | *映画*





昨年公開していた映画、「クレアモントホテル」を観ました
イギリスの女性作家エリザベステイラーの小説を映画化した、ヒューマンドラマです。

制作はイギリスとアメリカ「Mrs.Palfrey at the Claremont」
舞台はロンドンの長期滞在型ホテルです。

最愛の夫に先立たれた老婦人サラ・パルフリーが主人公のお話で、
とても上品なイギリスの老婦人をジョーン・ブロウライトが演じています。

夫亡き後、娘夫婦のところに世話になっていた彼女は、自分自身の居場所を求めて、
残り少ない晩年を心機一転自立して生きていこうと決意し、
クレアモントホテルにやって来ます。

個性豊かな滞在客らの好奇の目にさらされ、居心地の悪さを感じながらも、
妻として母として生きてきた今までの人生に区切りをつけたいという、
彼女の決意は揺るぎません。

ある時、出先で転んでしまった夫人は、
作家志望の青年ルードヴィック・メイヤーに助けられます。

お礼に彼をホテルの夕食に招待し、滞在客らに彼女の孫だと勘違いされます。
この青年を演じているルパート・フレンドが、老婦人と親交を深めていくストーリーです。





青年と同じ年くらいの彼女の孫も、その母親である娘も、
なかなか彼女に会いに来ようとしませんが・・・

青年との出会いが、孤独だった彼女の人生に彩りを与えてくれます
この青年がとっても良いんです!!
(結局それが言いたかった?!)

キュートな笑顔で優しく微笑みかけられたら・・
・・婦人じゃなくても嬉しいです
もし私が、彼女のような晩年を送っていたら・・・
彼と出会えて、一緒に思い出を作れるだけで幸せです
死ぬ前に、こんな素敵な出会いに巡り会えたんだから、もう思い残すことは何もない・・
そんな風に思えるような気もします

日本にも、こんなホテルが・・そのうち出来るかもしれませんね・・・