遅くなりましたが、先週末、雪組全国ツアー梅田芸術劇場公演
ミュージカル・ロマンス『若き日の唄は忘れじ』と、
ロマンチック・レビュー『ナルシス・ノアールⅡ』を観てきました
藤沢周平の「蝉しぐれ」を舞台化した『若き日の唄は忘れじ』は、
今年2月に中日劇場で、雪組新トップお披露目公演として上演し、
大好評を博した作品の再演です
しかし、再演と言っても、キャストが大幅に替わっているので、
新しい作品・・・という感じでした
前回は文四郎の親友、大和田逸平と島崎与之助の出番が多くて、
親友ふたりが大活躍!という感じだったんですが、
今回は逸平と与之助の出番は抑えめでした
武部や山根ら若者を裏で操っている里村家老も、
前回に比べると、あまり前には出てこない印象・・・
文四郎の敵が、家老や家来などそれぞれに分散していた感じの前回とは違って、
一番の敵は武部である!という、
とても分かりやすいストーリーになっていました
武部の比重がとても重くて、黒幕の存在感が凄いです
野心家でクールで、そして陰険な雰囲気の黒いまっつが!
もう最高でした
手を加えられたのか・・・今回の脚本、素晴らしいですね
武部の黒い影が濃いほど、文四郎も更に光り輝くのでは・・・
と思いました
牧文四郎えりたん(壮一帆)
少年時代から青年時代、そして大人の男へと成長していく様がよくわかって、
前回以上に、素晴らしかったです
立ち回りも更に巧くなって、冴えていて、かっこいいです
黒幕武部の存在が増した分、武部と対峙する戦いの部分が濃くなり、
ふくへの想いが減ってしまったような感じはするけど・・・
凛々しい文四郎様、とても素敵でした
ふくあゆっち(愛加あゆ)
丁寧に表現出来ていた感じはしました・・・
前回よりは日本物に慣れてきたかな
文四郎の成長していく様に比べると、
少女時代から、大人の女性に変化していく様子が、
やはり、ちょっと分かりにくいかな・・・
もう少し頑張って欲しいですね
武部春樹まっつ(未涼亜希)
本当にもう、黒いまっつ最高でした
野心家で、最初から計略があって、留伊と結婚した感じ・・・
憎々しい雰囲気全開で、武部から目が離せませんでした
貫禄もあり、威厳のある声に羽織袴が物凄く似合っていて、
たまりませんね~
大和田逸平ともみん(夢乃聖夏)
ともみん演じる逸平は、かなり強そうに見えます
前回はちぎちゃんが演っていて、繊細な雰囲気だったけど、
友情に厚い熱血漢で、一本気な逸平・・・
子どもが5人もいると豪快に笑っていたところなど、
まさにピッタリの役どころでした
牧助左衛門はっちさん(夏美よう)
文四郎にとって、とても大切な存在
前回と同様、安定した演技で、素晴らしい父親役です
牧助左衛門の妻、渡世みとさん(梨花ますみ)
こちらも前回同様、安定した存在感で、
凛とした気丈な武士の妻を演じておられます
石栗道場主奏乃はると
前回は、黒幕の里村家老を演じていましたが、
今回は道場主を包容力のある演技で魅せてくれます
真逆の役どころを見事に演じていて、感動ですね
里村家老きんぐ(蓮城まこと)
前回は、武部を演じていたきんぐ、
今回の武部が、あまりにも黒い存在なので
里村家老の悪役の印象が薄れてしまった感じはありますが・・・
もう少しダークな感じが出たら、最高ですね
留伊透水さらさ
前回に引き続き、文四郎のお姉さんらしくて、とても良かったです
夫武部が前回よりも黒い分、
冷たい夫に裏切られる可哀想な存在・・・という感じで、
同情してしまいます
島崎与之助彩風咲奈
コマちゃん(沙央くらま)の当たり役だっただけに、
どうしても比べてしまいかちになりますが・・
前回ほど、ひょろっとした弱々しい雰囲気ではなかったけど
好感持てました 頑張って欲しいですね
山根清次郎月城かなと
前回は彩凪翔が演じていた山根清次郎、
道場の仲間だったが、文四郎への妬みや苛立ちなど・・・
上手く表現していて、武部同様、前回よりも活躍していました
萩星乃あんり
前回に引き続き、与之助を守ってあげる強い女性を演じていて、
芯が強くて優しい萩が、可愛らしいです
『ナルシス・ノアールⅡ』は、1991年に星組により上演され、
好評を博した作品
ナルシストの様々な願望、悲しみ、美への憧れ、
自己陶酔などを表現したレビューです
・・・とはいえ、ちょっとクラシック過ぎるのかな・・・
テンポがゆっくり過ぎて、最近のショーに慣れてしまうと、
ちょっと辛かったかな・・
透明水さらさ、桃花ひな、星乃あんり、夢華あみらが、
妖精のお衣装で登場
なんだか、とってもレトロな雰囲気です・・・
「光と影」謝先生振り付けの闘牛士の場面が、
耽美的で妖しい場面ではなく、
えりたんやともみんに合わせた
カラッとした雰囲気のものに変更されていて
・・・少し残念でした(仕方ないか・・・)
「青春の輝き」は、若者チームがロックを歌い踊るシーン
若者の真ん中に、まっつがいてちょっとビックリです
新しく、フィナーレの前にサンライズ・ボレロのシーンが追加されていて、
真っ赤なお衣装のトップお二人のデュエットダンスを観ることができます
スピーディーに流れていく、最近のショーに慣れてしまっていたので
ゆったりとしたリズムで展開されていくレトロな雰囲気のレビューが、
懐かしくもあり、新鮮でもあり・・・
彩風咲奈や、月城かなとも参加しているロケットは、
真ん中で、とても目立っています
スタイル抜群で、とても綺麗でした
フィナーレ、ボレロの場面は最近では珍しい白燕尾でした
そして、エトワールは透水さらさ
美声を聴かせてくれています
客席では、ちぎちゃん(早霧せいな)が観劇されていて、
客席降りの時に、ともみんが、がっしりと手をとって、抱き合っていましたよ~
えりたんも、ちぎちゃんと握手を交わしたりしていました
カーテンコールの時、「早霧せいな、ちぎちゃんが見に来ています!」
と、えりたんからご紹介
ちぎちゃんにスポットライトが当たり
立ち上がって、客席に向かって何度もお辞儀されていました
幕間や終演後に、ちょうど私の目の前を何回も通って行くちぎちゃん
素顔の彼女をじっくり見られて、ドキドキ
とっても美人さんで、スレンダーで・・・
その上、ニコニコと愛想よく通って行かれてたのが印象的でした
まだまだこれから、全国各地で上演されますので、
観に行かれる方は、楽しんでくださいね~