洋館を巡る・・・

私の研究ノート

韓国戦:センターラインの補強に好感触

2013-07-28 22:03:47 | スポーツ
まず、ザッケローニ監督は、韓国戦を特別視しない(少なくともインタービュー上は。)コメントするというのは、
非常に賢い監督だなと感じる。実際に韓国に今まで負けていないという実績。必要以上にマスコミをあおらない大人の姿勢。

試合について、
韓国の圧力に後手後手のプレーが続いた。
もちろん海外組であれば、前線の守備から主導権が握れただろう。
しかし、主導権を握ったからと言って勝てるわけではない。

先制点の青山からの一発ロングパス。柿谷がしっかり一対一を決めて理想的な展開。
しかし、世界レベルでは、シュートレンジを広く見ておかなければ、あのようなスーパーシュートを決められる。
プレーを予測することと、人に行くことの判断は紙一重ではあるけれど。

そのあとも、劣勢が続いたが、このチームには、ジョーカーがいる。その点が収穫だ。
原口にボールが出て、勢いよく選手が攻め込んでいったことにより、柿谷のゴールにつながった。

苦しいゲームだったが、辛抱強く戦った選手のタフさが見られたのがよかった。
フル代表に何人かの選手が食い込んでくるだろう。

青山は、初戦はボールに絡めなかったが、ポジショニングに優れており、視野が広く、必要以上に走り回らないが的確に運動量を上げたり下げたりできる、
今日の試合では非常に好印象だった。遠藤とは異なるが、大人のプレーのできる選手であることを示した。

森重は、強さを含めた総合力を示したと思う。もっとできるだろうが、CBの3-4番手に入ってくる可能性が高い。
栗原も、初戦同様の不安定さ(とくにスピード面で)をたまに見せるときはあるが、しぶといプレーを見せた。結果を自信にして、CBのに一角に入ることができるだろうか。

駒野は、初戦とは異なる集中力を見せた。左右でできる優位性、ただし、ワントラップ目それがもう少しよくなってほしい。
槇野はよく守って気持ちをみせた。もう一息なにか特徴を出せればいいのだけれど。
徳永の守りの安定感は非常に素晴らしい。長友や内田が疲れたときに、ワンポイントとして起用はありだと思う。戦術的選択肢の広い選手。ボランチもCBも。伊野波とどちらを選ぶのか。

山口は、危機察知能力が高い選手。しかし、多少動きすぎか。ここらへんは、評価が難しいが、動かなくても対人で勝てるようなフィジカルの向上とともにより安定感のある選手になるような気がする。明神のように。

西川は、GKらしいコントロールのできる選手。川島は多少急ぎすぎてしまうところがあると以前から感じている。ゲームを落ち着かせること。その振る舞いが素晴らしい。
もちろん高さ不足による不安も見られるが、取れない球でもパンチングの位置などをうまくコントロールしていると思う。

工藤は今日は守りっぱなしだったかな。前半はそういう場面が多かったので。自分を活かしてくれるようなセンターの選手とのコンビネーション。これは岡崎についてもいえるが、そういう中で生きる選手。
ただ、全体として今大会でいいものをみせたと思う。

原口、テクニックの高さとゴールへ向かう鋭いドリブル。柿谷同様ミスもあるが、それでもチャレンジする姿勢がゴールを呼び込む。守備もするし、乾を上回るかもしれない。

高萩、トップ下としてのフィジカル。けんごと比べてどうかとは一概には言えないが、短いパスワークのセンスとトラップは優れている。ただ、やはりフィジカルかな。スタミナも含めて。

山田、機動力の高いサイドとして有効だった。柿谷の2点目の際もゴールまで走っていたし。トップ下も可能だろう。両方できればオプションとして大きい。もう少し、対人のプレーが見たかったが、
あまりそれを表現するシチュエーションがなかった。ただ、ボールが足元に吸い付くので、それは天性のものだろう。

豊田、アグレッシブなプレー。これこそジョーカーとして入った選手の役割。果敢につぶれに行って、短い時間で効果的なプレーをした。マイクとの争いはわからなくなってきた。前田や柿谷との争い、呼ばれるチャンスが増えただろう。

柿谷、チャンスを確実にものにした。決してフルにチームに貢献しているとは言えないが、それでもシュートを大事な時に確実に決めたことは評価される。チームのジョーカーとして、トップ下として、CFとして、いろいろな可能性が出てきた。まだ、プレーを大事にしてほしい場面など、悪い面もあるが、それでも呼ぶ価値があるのではないか。呼ばざるを得ないだろう。


この中から何名かはいってくるだろう。
センターラインの補強としては、
柿谷、豊田、青山、森重かな。 次いで山口、大迫


○川島、○西川、○権田
○吉田、○今野・・・○栗原、森重・・・鈴木、○伊野波
○内田、○長友・・・○酒井宏、○酒井高、徳永・・・駒野、槇野
○遠藤、○長谷部  ○細貝、青山・・・山口、○高橋
○本田・・・・○中村憲剛・・・・・・高萩
○香川、○清武、○岡崎・・・原口・・・○乾・・・工藤、山田
○前田、柿谷、豊田・・・○マイク、大久保、佐藤、大迫




豪州戦:教訓を生かした安定した試合運びと突然生じた不安定さ

2013-07-25 22:52:34 | スポーツ
勝ったことは、よかった。
課題が見えつつ勝ったので、悪いことではないだろう。

全体的に安定した試合だった。途中までは。
一つは、先に得点したこと。
中国に比べて豪州が最初に勢いよく来なかったので、
うまくゲームを支配できたのかもしれない。
最初のほうは連動性は高くなかったが、
豊田・大迫あたりが所属チームと同じようにしっかりボールを追ったのがよかった。

山田は、しっかりボールをキープできて、相手に攻撃させる機会を与えなかった。
斉藤に関してはうまくからんではいなかったが、小刻みなドリブルは脅威で、うまいゴールに至った。

あとは、高橋が安定したプレーを終始見せていたこと。
鈴木、千葉のCBも大けがをするようなプレーはなかったし、
徳永は相変わらず安定していたし、森脇もアグレッシブでよかった。

が、途中までは。。。

2-0になった時点でゲームをコントロールしようと山口を入れたわけだが、
ザッケローニ監督にしては、素早い判断だったように思う。
斉藤に代えて攻守で効果的な工藤を入れたのもリーズナブルだ。
にもかかわらず、相手のシンプルなプレーへの判断ミスから簡単に一点二点と取られた。

ただ、今日は大迫がしっかりストライカーらしいゴールを決めて勝ち越したのは大きかった。
そのあとは、栗原が前回の試合のようなミスをせずゲームをしめてくれたので、結果的に勝つことができた。

豊田と大迫は最後までボールをよく追っていた。
これは、柿谷とは違うところで、90分プレーできることを示せたと思う。
ただし、豊田に関しては、2点とるチャンスを逃した。
しっかり中央に張ってプレーして、大迫が広いエリアをカバーするような感じであったので、
ゴールという結果を出さねばならなかったように思う。実際、決めていればゲームは決まっていた。
前田との比較では、現状ではわからないが、あと数試合見てみたいと思わせるものであった。
マイクとの比較では、機動力の高さを示したし、マイク以上の結果を示せれば十分割っていける。

大迫は、いいプレーを見せた。あとは、ワントップで同じようなプレーができるか。
鹿島でも、いいところでゴールを決められないようなところがあり、もう少し厳しい環境でどうなのかというのをやはり数試合見てみたい気がした。

斉藤は、ゴールという結果を残したが、もう少し動きの判断などどの程度チームにフィットするのかという点で少しわからない。

山田は、豊田に決定的なセンタリングを二本上げ、安定したプレーを見せた。このクラスでのテクニックはかなり高度で、十分にチャンスがある。ただし、あんなに簡単にセンタリングが上げらるというのは相手が少しぬるかった面もあると思う。プレーがおとなしくて、シンプルにセンタリングを上げたりパス出しする場面が多く、ドリブルでの切れ込みを出してほしかった気がする。実際それができる選手である気がする。

扇原は、まだ90分プレーできるタフさは身についてないのかな。スケールが大きく遠藤のようなパス出しのセンスもあると思うが、もっともっと大人なプレーをゲーム全体で出していくためには、経験が必要な気がした。

高橋については、統率力や、視野の広さなどは抜群でもっと代表で見てみたいと感じた。
長谷部と組んでどうなのか。遠藤と組んでどうなのか。細貝よりも強くはないが、的確でプレーの安定感が高い。

CBは、評価しにくい。相手があまり押し込んでこなかったので、もっと迫力ある攻めをされたらどうだったのか。ちょっとしたパスのずれなど、相手の圧力がない割には多かったようにも感じた。

徳永は安定していたが、攻撃面での長所は見られなかった。
森脇は逆によく攻めていたし、ボールを前に運ぶことに一役買っていた。
プレーのバランスという点では、少し不安だったが。

権田は、長身のメリットは感じたが、スーパーなぷれーはなかったかな。
相手がブラジルであれば、そのパンチングでは危険だというようなシーンをあったように思う。
意図のあるパンチングやキャッチングの判断ができてるかどうか。

山口、ボールによくからんで守りを固めたと思うが、あのポジションの選手としてまだ線が細いように感じる。強い相手、1対1でどうなのか。

工藤、3点目の起点となったプレーはよかった。攻守で貢献できるので、頼りになる。
わかりにくいが、チームへの貢献度は高いという認識。

栗原、今日はしっかり集中してセーフティにプレーしていたように思う。
次はスタメンだろうから、もう一度見てみよう。


個の2試合でいいプレーをした選手で集大成としてスタメンを決めるように見受けられる。
それとも、さらなる追試を行うのだろうか?

大迫、柿谷/高萩、山田/原口、工藤、高橋、山口、徳永/槇野、栗原、鈴木/森重、駒野、西川
がスタメンの可能性が高いか。
私なら、高萩、山田、徳永、森重かな。


中国戦:”A代表”と同じぬるさを見せた国内組

2013-07-21 23:49:11 | スポーツ
テレビマスコミ的には期待の柿谷が活躍し、万々歳の結果だろう。
つまり、日本代表の強化という意味では、引き分けという結果の目くらましになりかねない最低の結果ということである。
これで勝っていたら本当に最悪だった。
だから、ザッケローニは、はっきり言った。「柿谷が4点目をとれなかった。」と。
3-1で勝った気になっていた。選手の表情からもそれが伺えた。
やはり、厳しい戦いを経験しきれていないんだと思う。

新鮮で面白いゲームだった。
序盤の連携不足が少しずつ解消されて、よくなっていた。
しかし、それ以上に中国が消耗していた。
そして、中国がゲームをコントロールしきれないところを、立て続けに日本は得点し逆転した。
所謂「インテンシティ」のある時間帯ということだろう。
しかし、やはり最後には追い付かれた。試合の序盤と終盤にゲームをコントロールできない日本の弱点は
アジアが相手でも、世界が相手でも同じだった。

とくに、代表常連組の不振が目立った。
栗原は一点取ったが、プレーのすべてが後手後手だった。
駒野も足元のプレーが不安定に見えた。
それ以上にリーダーシップが足りなかったように感じた。。。

最後にゲームをコントロールできなかった要因は、
一つは、前線の守備や判断力が低下していたことによると思う。
柿谷も高萩も、ボールを追えなかったし、キープしきれなかった。

残りの2試合は中国より上と考えておくべきだろう。

さて、ザッケローニは、この試合をどう考えてこのメンバーを送り出したのか?
少し想像してみると、A代表のレギュラーを当てはめたイメージで送り出したような気がする。
プレースタイルが比較的類似するようなイメージ。その中で、だれがいい貢献をしたか、少し考えてみる。

工藤は岡崎と比べてチームに連動する力を持っていることを示したと思う。
岡崎よりもストライカーとしてではなく、中盤の選手としてのプレーができると感じた。
もちろん、岡崎の実績と比べることはできないのだが、ゲームへの貢献度の高い選手だと感じた。

原口は、このレベルで非常にテクニックがあることを十分に示した。
そして、攻守にわたって貢献ができることを示した。香川にはない、サイドからの切れ込みがある点は、非常に魅力的であった。
あとは、ゴールを決める力を示せれば、乾のポジションを驚かす可能性はあるのではないだろうか。

柿谷、テクニック、ボールタッチは、ほれぼれするほど優れている。一発を狙う動き、スペースがあれば、何かできる。そしてゴール・アシストという結果も出した。
しかし、スタメンを勝ち取るだけの攻守での貢献は足りない。ゴールの期待値は前田より上だが、今のところ前田とは比べられない。
大事なところで、ボールコントロールをミスするというのもトップレベルではしてはいけないことだ。今日の勝敗を大きく分けたミスだったと思う。
しかし、一年後どうなるかはわからないので、使い続けていくというのも一つだろう。厳しい戦いになるほど、ぬるいプレーがチームの失点に直結するので、
柿谷という選手が、90分フルにプレーできるような心肺機能の高い選手なのか、相手がつかれている時間に出すような選手なのか、見極めていく必要がありそうだ。
あとは、いろいろなポジションで使える可能性もある。

高萩、自分のポジショニングに苦労していた。本田にフィジカルはかなわないだろうが、パスの柔らかさなど本田よりも見ていていいなという点は多かった。ただし運動量は足りない。
とくにボールを出した後のプレー。これは、意識の問題なのかなと。自分のポジションをうまく把握できればよくなっていく気がする。中村憲よりも、中央でしっかりプレーできる印象は持った。

山口と青山、それぞれ長谷部と遠藤というイメージだったろうか。青山はプレーへのかかわりが少し足りなかったかな?山口はよく動いうていたけれど、長谷部と比べるとまだまだだろうか。
それよりも、高橋がはやりしっかりと広い視野でサッカーをしているなと感じられた。もう少し長い時間みたい。長谷部ポジションでも、遠藤ポジションでもいいプレーをみせられるかもしれない。

栗原、吉田にとってかわれないのは、吉田以上の部分が少ないからだろう。身長にしろ、スピードにしろ、得点力にしろ。それでも、こういう試合ですこしでもリーダーシップを出して、
いつでも吉田の代わりになれることを示してほしかったけれども。。。
森重、今日は評価しにくいところだ。よかったという気もするが、前線へいいパスを供給するような場面がそれほどなかったので、見えずらい。少しおとなしかったかな。

駒野、どうしてもプレー判断が遅かったように感じる。局面で負けてしまったのは、少し残念な面もある。内田は、だいぶいいので。。。ただし、酒井宏との比較ではまだわからないな。
槇野、よかったと思う。長友にはない点は、クロスであり、足元であり。長友の場合、たまに不用意なポジショニングとカウンターを受けることが多い。
それを自分の馬力で防ぐ力は長友にはあるんだけれども、それでもそういうリスクよりもしっかりスローインに逃げるとか、無理をせずコーナーを取るとか、そういうプレーが大事なんだと思う。
槇野はそれができる。酒井高も守備面では、不安があるので、安定したSBという駒はあってもいいのかなと。槇野がいいのか、徳永がいいのか、わからないけれども。

西川、身長が高ければと思うが、それでも判断力の高さ、素早い展開など、川島にはないいい特徴がある。今日も2-3本のいいセーブをみせていた。
僕としては、西川のGKの総合力の高さは、レギュラーとして見てみたいという思いがある。

次のOG戦は、がらっと変えるのだろうか?
フィジカルが強い相手なので、今日出なかった豊田を使うのかな?山田も見てみたい。

東アジア杯:センターラインの人材

2013-07-15 22:28:13 | スポーツ
本田にしろ、遠藤にしろ、前田にしろ、吉田、今野にしろ、
センターラインで個をもった選手たちが外れたときにチーム力が変化しないようにしなければならない。
場合によっては、置き換わる、チームがレベルアップする人材が必要だ。

Jからそのような選手たちがいるのかどうか?
それが、今回の東アジア杯で確認できる。

Jリーグのフィジカルでは通用するが、国際舞台ではどうなのか?
Jリーグでできるプレーがそのままできるのか?
この大会で、初代表の選手のポテンシャルがよく見えてくるだろう。

CFは、オールラウンダータイプの大迫、フィジカルタイプの豊田。Jとは相手DFの質が違うので、その中で存在感を発揮できるかどうか。特にゴールを決めればスタメンまで行ける。
トップ下は、機動力型の山田、ファンタジスタタイプの高萩、異質のテクニックを持つ柿谷、本田に代わっていいアクセントになれれば、戦略上の引き出しが増える。
センターハーフは、高橋に加えて、青山、山口、扇原、柴崎とフィジカルタイプからパサーまで、国際舞台で通用するのか?遠藤がいないとボールを散らせない、緩急をつけれないという状況からは抜け出したい。
センターバックは、栗原に加え、鈴木、森重、千葉、重量感はなくてもビルドアップ能力やスピードなどで世界に対応できないと、そのままW杯まで不安。ただし通用すればレギュラーも狙える。
GKは、西川にがんばってほしい。

新戦力の個性に注目してみたい。