仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

20101023_ 和の料理 「梓」

2010-10-26 00:04:04 | 仙丈放浪記





ポリーニを聽いたあとは、美味しいものが食べたい。
さう思つて、あらかじめ豫約を入れておいたのが 和の料理 「梓」
2年前の5月に友人に連れて行つて貰ひ、とても樂しい時間を過した店だ。
あの時いただいたオコゼの味がいまだに忘れられない。

昨年の12月にもお邪魔した。
ヒゲを剃つたばかりの頃で、體重も前年より9kgほど痩せ、しかもスーツを着てゐたものだから、思ひ出して貰ふまでに時間がかかつた。
この時は、こちらのお店のメインであるフグも少しだけいただいた。

豫約をしてゐた9時半ちやうどに入店。
右手にL字カウンター、左手に小上り。
正確に數へたわけではないが、たぶんそれぞれ8人づつ程度だらう。
時々女將が手傳つてゐるが、基本的には大將と息子さんの親子2人で切り盛りされてゐる。
2年前と較べると、大將が息子さんに任せてゐる感じで、いまは息子さんが若大將?

こちらのお店は、入り口に「ふく」と書かれた提燈が下げられてゐるやうに、フグの季節はフグがメインとなる。
でも、それだけではない。
その季節に應じた魚を食べさせてくれるのが嬉しい。
けふは何をいただけるかな?
そんなわくわくした氣分になるお店だ。


さて、カウンターの一番隅に陣取つて、とりあへずビール。
ヱビスビールである。
やはり、かういふ店ではヱビスビールであつて欲しい。
スーパードライはご勘辨、といふものだ。
突き出しは、雲子(くもこ、と讀んでね)。
タラの白子を焚いたもの、とろりとした食感と濃厚な旨味に食慾をそそられる。







その次に出されたのが、これ。
奧の、鰻の肝の煮こごり(?)がとても美味。
甘辛い味付が、私に日本酒を飮めと云ふ。
これは飮まずにはゐられない。
で、頂いたのは、奈良は生駒にある上田酒造の「嬉長 純米吟釀」。
爽やかで上品な味はひで、吟釀香はさほど強くなく料理の邪魔にならないので、かういふ店にうつてつけの酒だ。







「けふは何が入つてますか?」
オニカサゴ がありますよ」
それぢやあ、といふことで、お願ひした。
オコゼ にせよ、オニカサゴにせよ、 ガシラ にせよ、見た目は美しくないが、食べるとじつに美味い。
うす造りで頂いたが、身が締つてゐて齒ごたへがあり、美味。
寫眞の手前は、左から皮、肝、胃袋。
皮のさくさくとした齒觸りの良さと燒き目の香ばしさ、肝の濃厚な味はひ、そして胃袋の何とも云へぬ食感・・・
もう、たまらん!
酒を飮まずにゐられようか、いいや飮まずにやゐられない。
で、頂いたのは、新潟は長岡の酒、「吉乃川 嚴選辛口」。
素直な酒とでも云はうか、口あたりが良くて飮みやすい酒だ。
かういふ酒が實は一番危ないのだが。








牡蠣があるとのことで、頂いた。
今シーズン、生牡蠣を食べるのはこれが初めて。
アサツキを散らした上にさつとスダチを絞つて・・・
これまた酒が欲しくなりますなあ!
登場したのは、東京は奧多摩の酒、「澤乃井 本釀 大辛口」。
なんと日本酒度+12といふ、まさしく大辛口。
キリリと芯の通つた引き締まつた飮み口で、呑み助にはたまらない酒だ。

他にも料理を頂いたかもしれないのだが、寫眞がないし記憶もない。
酒を呑み始めると、いつも寫眞を忘れてしまふのだ。







勘定を濟まして外に出ると、お二人で見送つて下さつた。
お願ひして寫眞を撮らせて頂いた。
私の寫眞も撮つて下さつたのだが、不細工な姿を晒すのはやめておかう。
ただでさへ、最近は絶壁頭を晒してゐるのだから。


















<使用カメラ:Canon PowerShot G11>






コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 20101023_ ポリーニ plays ベ... | トップ | 寒いぞ! »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (カクさんとアヒル)
2010-10-26 17:40:46
旨そう~~です。オニカサゴいいですねえ。
写真がとっても綺麗です。
勉強になります。
返信する
カクさんとアヒルさん (仙丈)
2010-10-26 17:46:31
じつは私、オニカサゴ、初めてでした。
うす造りも良かつたですが、肝と胃袋が最高でした。
1匹まるまるさばいてくれたので頂けたのでせうね。
あ、寫眞はカメラのお蔭です。
コンデジのくせに、なかなか頑張つてくれます。
返信する

コメントを投稿