思惟石

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【読書メモ】2015年7月 ① 恋歌

2021-07-09 10:05:31 | 【読書メモ】2015年
<読書メモ 2015年7月 ① 恋歌>
カッコ内は、2021年現在の補足コメントです。

『恋歌』朝井まかて
歌人中島歌子の生涯。
どこまでが創作なのかわからないけれど。
大政奉還前後の物語。
司馬遼作品の主人公のような、時代のうねりに乗った
興奮とか高揚とか全く無い、武家の子女の無力さが怖い。
子どもの首を落とされる母の描写が静かすぎて怖い。
とにかく怖かった。
うまい人だなと思うけれど、
こんな怖い小説体験はあまりしたくないな。
軽そうな作品もあるようなので、次はそっち読む。
この作品で直木賞をとったそうな。

(第150回直木賞受賞作(2014)。
 この後、織田作之助賞受賞作の『阿蘭陀西鶴』を読んでから
 受賞前の初期作品(予想以上にライトな読み口だった)を
 読み進めました。

 『恋歌』前、『恋歌』後、で変わったなと思う作家。

 『恋歌』は、怖い怖いと言いながら一気に読んだし、
 物凄く強く印象に残っているし、
 ずっしりと腰の座った小説だと思う。
 凄かった)
コメント
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