豊橋市に本店があるメガネ店のメガワールドの広告電車のフロントです。市電では企業のPRカラー塗装電車を走らせるなど収入の多角化を努力しています。フッと一区間だけでも市電に乗ってみたいとも思いましたが、暑さに負けて思いとどまりました。
昭和40年代までに車社会の進展につれて次々と姿を消してゆく路面電車でしたが、豊橋市は逆に昭和57年7月に路線を伸延し、以降現在も拡張充実させています。平成に入って軌道の緑化にも取り組んでいます。すれ違う電車の後方の緑はその成果です。
路面電車がきました。かって、愛知県内では豊田市を中心に自家用車の普及を図りたいトヨタグループや市民が目の敵にしてきたのが市内の軌道交通システムでした。豊橋市はそれを頑固に守り通しています。今や希少価値や便利さから逆に注目され、再認識され始めています。
丘陵と畑と海の渥美半島から一挙に愛知の中核の豊橋市に着きました。豊鉄新豊橋駅改札から豊橋駅東口の効果型歩道(東口ペデストリアンデッキというそうです)に出てみました。暑い日差しを遮るものが全くないデッキ上から駅にまっすぐ進んでくる駅前大通を見下ろします。
鉄路といえばまっすぐに伸びたレールと枕木、そして敷き詰められたバラストです。ここではそれに生き生きとした雑草が加わります。一日30往復近い車両が行き来しますので花が咲くまでには至らないとおもいますが、電車はグリーンカラーコ―ティングの鉄路を走ります。
もう秋なのに日中30度を超える暑さに思わず天井を見上げました。ローカル色満載の懐かしい首振り式扇風機がフル稼働です。ずいぶん前の経験ですが同じように、簡易式冷房列車とか称して混雑すると冷房が効かない電車が名鉄名古屋本線でも走っていました。
平日13時37分の始発電車の乗客はまばらです。開業から来年で100周年となるこの路線は、名古屋鉄道(名鉄)の連結子会社です。愛知県第二の都市の豊橋市の中心にアクセスするこの路線は朝夕の通勤通学客の利用で、最近は堅調にお仕事をしているとのことです。
豊橋鉄道の三河田原駅からは電車です。新豊橋駅まで18Kmを35分で走ります。入線してきた電車にばらの花があしらわれていました。カラフルトレインと名づけて各編成毎に渥美半島を代表する花をイメージしたカラーリングし、その花のヘッドマークを掲げて走っています。
バスは国道259号線を走ります。この国道は愛知県豊橋市から三重県鳥羽市を結ぶ道路です。伊良湖水道は伊勢湾フェリーが国道の代わりをします。三河湾の渥美半島沿いの伊良湖岬から豊橋市あたりまでは渥美湾とも呼ばれます。バスから海が見えるのはこの辺りまでです。
20分ほど揺られた所が終点と告げられバスを降りました。保美という屋根のないバス停で10分ほど待ちますと、13時36分始発の豊橋駅行きのバスが来ました。豊橋駅まではこのバスで1時間半ほどですが、30分ほどで行ける電車の田原駅まで乗ることにしました。