チャンピオン戦出場者インタビュー、第2回は永瀬拓矢四段です。
――まず詰将棋を始めた頃のお話からお願いします。
17才のときに四段になりまして2年ほど経つのですが、詰将棋は……。
――すみません、最近のお話は後ほどうかがいます。将棋を覚えたのはいつ頃ですか。
9才、小学3年生でした。
――詰将棋は1手詰から始めて3手、5手と進んでいったのでしょうか。
それが……詰将棋を解いた記憶はほとんどありません。まったくやらなかったわけではないのですが、ただひたすら実戦という感じでしたので。
――それは珍しいケースですね。奨励会に入ったのはいつ頃でしたか。
小学6年生です。
――入会後は詰将棋を解くようになりましたか。
奨励会に入ってからも、とにかく実戦でした。
――では、多くの奨励会員が取り組む詰将棋パラダイスには見向きもしなかったのですか。
はい。存在は知っていましたが、買って解くということはありませんでした。
――実戦で詰みを逃して負けたときに、詰将棋をやったほうがいいと思ったことはありませんでしたか。
アマチュア時代から勝つときは2手差、負けるときも大差というタイプの将棋だったので、詰将棋の必要性は感じませんでした。棋士になってからはギリギリの勝負ばかりですが。
――では棋士デビュー以降は詰将棋の必要性を感じているのでしょうか。
それもあって最近は詰将棋を解くようになりました。ただ大きなきっかけは竹中健一さんです。一緒に詰将棋を解いていてスピードが違いすぎて……私は負けず嫌いですから、なんとかしようと。
――目標ができたわけですね。そのためにどのような問題を解いているのでしょうか。
いろいろな作品集を解いています。詰パラも毎月購入するようになりました。作品集では山田康平さんの『流星雨』が印象に残っています。
――ここからはチャンピオン戦についてうかがいましょう。第7回に出場して29位という成績でした。参加した感想をお願いします。
竹中さんに誘っていただいて出場しましたが、とにかく難しかったですね。予想以上に解けなくて悔しい思いをしました。
――2年前ですから、まだ詰将棋を解き始めた頃でしょうか。リベンジの意味もある今回の目標をお願いします。
あまり大きなことは言えません。前回より10位は上げて、19位以上が目標です。
――それはまた謙虚な目標ですね。当日に向けての準備はいかがでしょう。
最近は毎日3、4題中編を解くようにしていますが、もう少し増やすようにしたいと思います。
――たいへんインパクトのあるお話を聞かせていただきました。当日の躍進を期待しています。本日はありがとうございました。
【過去の成績】
第7回…29位